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水曜夜のJpn1・ジャパンダートクラシックでフォーエバーヤングを圧倒的な勝利に導いた後、大井競馬場の大観衆は『瑠星コール』と共に坂井瑠星騎手を歓呼のうちに迎えた。鞍上は安堵の表情を浮かべていた。

一部のファンは良い位置を確保しようと競馬場のフェンス際で一晩中待機しており、フォーエバーヤングの文句の付けようのない完勝と騎手の熱狂的な祝福の後、一斉に坂井騎手の名前を叫んで反応した。


今週末、坂井騎手はフォーエバーヤングと同じ藤田晋オーナー、矢作芳人調教師管理のシンエンペラーに騎乗し、G1・凱旋門賞に挑む。27歳の彼をロックスターのごとく称えた観客の反応は、ロンシャンに向かう彼の心を高ぶらせただろう。

前走のG1・ケンタッキーダービーでの彼の騎乗が厳しく精査されたこともあって、坂井騎手はジャパンダートクラシックの前にプレッシャーを感じていたことを認めた。このコンビの前走は接戦の末、物議を醸す3着に終わっていた。

坂井騎手はレース後「国内ではまだ負けていないし、春のアメリカでは本当に悔しい思いをしたので、そのリベンジをという気持ちが強いです。また強いフォーエバーヤングをお見せできればと思う」と報知馬トクに語った。「次のアメリカは勝ちに行きたいです。自分自身も、あすからフランスに行って、凱旋門賞が控えているので、そちらも勝てるように頑張ってきたいと思います」

Forever Young and Sierra Leone in the Kentucky Derby
SIERRA LEONE, TYLER GAFFALIONE (L); FOREVER YOUNG, RYUSEI SAKAI / G1 Kentucky Derby // 2024 /// Churchill Downs //// Photo by Joe Robbins

フォーエバーヤングの次走は11月2日にデルマー競馬場で行われるG1・ブリーダーズカップクラシックとなる。水曜日の勝利は、カリフォルニアで古馬と対戦する際に必要な成熟度を示したといえる。

フォーエバーヤングは1番ゲートからスタート。出遅れたにもかかわらず、鞍上は冷静さを保ち、前目の位置を維持した。最初のコーナーを通過する際には内ラチ沿いで2番手につけ、中盤は他馬からのプレッシャーに耐えた。直線に入ると抜群の動きを見せ、2番人気のラムジェットを後方に置き去りにした。ミッキーファイトがゴール前に猛追してきたが、1馬身4分の1差の2着に退けられ、3着のサンライズジパングとは5馬身の差がついた。

「負けられないなと思っていたので、すごくホッとしました」と坂井騎手は語った。「休み明けでしたが十分に走れる状態でしたし、とにかく自信を持って、この馬の力を出せれば勝てると思っていました。内で揉まれるのが嫌だったので、ハナに行ってもいいと思っていたのですが、2番手からに切り替えて、とてもリズム良く走っていました」


フォーエバーヤングは、日本からブリーダーズカップに向かう強力なチームの一員となる。ブリーダーズカップの日本駐在代表ケイト・ハンター氏は昨日、フォーエバーヤングとブリーダーズカップ・クラシックで対戦することになるウシュバテソーロとデルマソトガケを含む19頭が日本から空路で移動する予定だと明かした。

マイケル・コックス、Idol Horseの編集長。オーストラリアのニューカッスルやハンターバレー地域でハーネスレース(繋駕速歩競走)に携わる一家に生まれ、競馬記者として19年以上の活動経験を持っている。香港競馬の取材に定評があり、これまで寄稿したメディアにはサウス・チャイナ・モーニング・ポスト、ジ・エイジ、ヘラルド・サン、AAP通信、アジアン・レーシング・レポート、イラワラ・マーキュリーなどが含まれる。

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