水曜日の夜、ザック・パートン騎手はダグラス・ホワイト元騎手が築いた香港通算勝利記録を更新し、前人未踏の頂に登り詰めた。香港競馬のデータアナリスト、ソヒル・パテル氏の協力を得て、パートンのこれまでの軌跡を統計から振り返る。
ザック・パートン騎手が歴史的記録への道のりは決して平坦ではなかった。パートン騎手が1月22日のハッピーバレー競馬場でビューオブザワールドに騎乗してで1814勝目を達成したことを受け、これまでの香港での輝かしいキャリアを統計的に見ていく。
まず、2007-08年シーズン開幕戦でのエルフヘルムでの初勝利から、シーズンごとの勝利数を見ていく。優勝シーズンは濃い緑色で示されており、時間とともに勢いを増していったことが分かる。
主な比較対象は、記録を更新される立場となったダグラス・ホワイト元騎手だ。パートン騎手は香港での最初の10年間はホワイト騎手の歴史的な軌跡を追いかける立場だったが、近年加速し、重要なことに、その支配的な地位を維持し続けている。
現在の香港では、ホワイト元騎手の時代と比べてシーズンあたりのレース数が増えているが、彼らの勝率は時間とともにどのように推移しているのだろうか?また、香港で1000勝を達成した3人目のジョッキーであるジョアン・モレイラ騎手と比較するとどうなのか?
パートン騎手は1120頭の馬で勝利を収めているが、最も成功を収めた馬は何だろうか?
34人の異なる調教師のもとで勝利を収め、46の厩舎で騎乗しているが、彼にとって最大の依頼者は誰なのか?
パートン騎手は現在、世界の競馬界で最も権威のあるリストの一つのトップに位置している。以下が1月22日時点での香港のプロライセンス時代(訳者註: 1971年以降)における上位13人のジョッキーだ。
パートン騎手の香港でのキャリアにおける、より興味深い事実にも注目してみよう。例えば、どのジョッキーが最大のライバルとなったのか?以下は、パートン騎手が2着になった際に最も多く勝利を収めた上位10人のジョッキーだ。
レース場での最大のライバルは、予想通りゴールデンシックスティで、パートン騎手は5回この馬に2着を喫している。しかし、次の2頭はやや意外かもしれない。それはゴージャスアゲインとアイギブで、どちらもパートン騎手を4回2着に退けている。
パートン騎手の歴史的な勝利数に貢献するはずだったが、そうならなかった馬たちについてはどうだろうか?以下は、オーストラリア人騎手が最も多く騎乗したが、勝利を収められなかった上位10頭の馬だ。
そこには興味深い特徴もある。例えば、アルファベットの全ての文字で勝利を収めており、Sで始まる馬での驚異的な155勝から、Zで始まる2頭(ザンジャンロックスとゾーンディー)、Xで始まる1頭(シーインメン)まで及ぶ。
また、『Win』や『Winning』という単語を含む馬が28頭、『Beauty』という単語を含む馬が26頭、『Dragon』という単語を含む馬が24頭、『Lucky』という単語を含む馬が21頭(さらに『Luck』を含む馬が6頭)、『Happy』という単語を含む馬は19頭いる。
ホワイト元騎手がこの記録を保持していた期間は、実に17年と45日に及ぶ。パートンが同じ期間この記録を防衛し続けた場合、次に新たな騎手が通算記録首位に立つ日は2042年の3月15日だ。