ピエール・ンの最新ニュース

28/08/2025
開幕直前の香港競馬 “25/26シーズン”、記者4人が選んだ「注目調教師」は?
躍進期待の調教師、崖っぷちの調教師、そしてチャンピオントレーナーは?Idol Horseの香港競馬エキスパートたちが、新シーズン注目の調教師を紹介する。
レーシング・ラウンドテーブル

09/07/2025
快挙あり波乱ありの24/25シーズン……今季の香港競馬を4人の記者が総括!
Idol Horseの香港競馬エキスパートたちが、スーパースターの誕生が相次いだ今季の香港競馬を総括。印象に残った瞬間は?注目の新星は?そして年度代表馬は?
レーシング・ラウンドテーブル

11/03/2025
2025 BMW 香港ダービー: パワーランキング(3月11日更新版)
香港競馬の専門家チームが、3月23日にシャティン競馬場で行われる2025 BMW 香港ダービーの有力馬をランキング形式で紹介する。
Idol Horse

04/03/2025
2025 BMW 香港ダービー: パワーランキング(3月4日更新版)
香港競馬の専門家チームが、3月23日にシャティン競馬場で行われる2025 BMW 香港ダービーの有力馬をランキング形式で紹介する。
Idol Horse

11/02/2025
落馬のヴィンセント・ホー騎手は集中治療室に入院、パートン騎手も落馬負傷
ヴィンセント・ホー騎手はここ2年間で4度目の落馬負傷に遭い、別のレースではパートン騎手やチャン騎手、ヤン騎手も全治数週間の怪我を負った。
ジャック・ダウリング
ピエール・ンのプロフィールは?
ピエール・ン調教師は父に続いての “二世調教師” として香港競馬界に颯爽と登場し、瞬く間に頭角を現した。
厩舎開業初年度のデビューシーズンは多くの注目を集め、その期待を裏切ることなく41勝を挙げ、調教師リーディングでもいきなり中位に食い込む活躍を見せた。
続く2年目には、成長著しい調教師としての存在感を示し、素質を兼ね備えた有能なホースマンという評価を確かなものに。シーズン序盤から首位に立ち、その座を長く守り続けると、ベテランのフランシス・ルイ調教師とリーディングタイトルを懸けた激しい一騎打ちを繰り広げた。

ピエール・ンの生い立ち
“ピエール・ン”こと、本名パンチー・ン(伍鵬志)は、香港で活躍したピーター・ン元調教師の息子として生まれた。父は1990年代初頭に活躍した名馬、クイッケンアウェイを管理したことで知られている。
2007年に調教助手として父の厩舎に加わり、2013年の厩舎解散まで助手として経験を積んだ。
その間、オーストラリアの大学で安全科学と日本研究の学位を取得しながら、デヴィッド・ペイン、デヴィッド・ヘイズ、クリス・ウォーラー、ミック・プライスといった名門厩舎で経験を積んだ。また、米国、日本、アイルランド、ニュージーランドでも過ごし、国際的な視野を広げていった。
父のラストシーズンを過去最多勝利で締めくくった後、ピエールはポール・オサリバン厩舎の助手に就任。当時は名スプリンター、エアロヴェロシティの全盛期。厩舎は安定した成績とG1勝利を挙げており、ピエールは高松宮記念への遠征にも携わった。
続いてジョン・サイズ厩舎に移ったが、両者の相性はあまり良くなかった。それでも、厩舎はピエールの在籍シーズン中に大きな成果を収めている。
その後、ピエールはフランシス・ルイ厩舎の助手となり、ゴールデンシックスティがスーパースターへと駆け上がる時期を支えた。同時に、ルイ厩舎がリーディング上位3厩舎の一角に躍進していく過程を経験している。

ピエール・ンの調教哲学
香港競馬の環境で育ったため、このシステムを本能的に理解している。沙田の調教師スタンドで古参調教師たちを観察しながら学び、番組体系を隅々まで把握しているのだ。
その知識を駆使し、馬に最適なローテーションを組んで能力を引き出す。キャリアはまだ浅いながらも、馬を勝ち負けに導く機会を見抜き、仕上げて送り出す手腕はすでに高く評価されている。
初戦から勝利できるよう仕上げることも、クラスを段階的に上げて成長させることも、海外遠征を成功させることもできる。さらにはクラス5で走る古馬の競走意欲を維持することにも長けている。

ピエール・ン厩舎の代表馬
キャリア初期のため、レーティング100を超えるような大物は多くないが、その中で注目すべき1頭がギャラクシーパッチである。デビュー5戦で4勝、8戦目のG1・クイーンズシルバージュビリーカップ(1400m)では2着に健闘し、9戦目の香港ダービー(2000m)でも見事に2着に入った。
さらにG1・チャンピオンズマイルで5着に入った後、G3・ライオンロックトロフィーを制してシーズン後半を終えた。そして翌シーズンの初戦、G2・沙田トロフィー(1600m)を勝利し、ピエールに初のG1タイトルをもたらす最有力候補として期待されている。

ピエール・ン、最大の偉業
まだ40代に入ったばかりの段階で『次なる大物』として注目されるピエールだが、現時点でもすでに大きな成果を残している。
最大の実績は、堅実なデビューシーズンの後にそのまま勢いを加速させ、リーディング争いに加わったことだ。彼はかつての上司で12度のリーディングを誇るジョン・サイズをはじめ、トニー・クルーズ、キャスパー・ファウンズ、ダニー・シャムといった名門厩舎を抑えて先頭を走った。
しかし最終的には、シーズン最終日の最終レースで逆転を許し、2年目でのリーディング獲得は叶わなかった。最大15勝のリードを築いていたものの、最後の一戦でヒュー・ボウマン騎乗のパッチオブシータが勝利し、フランシス・ルイ調教師がタイトルを手にした。
ピエール・ン調教師の妻
ピエール・ンの妻、シルバー・ウォン氏は香港ジョッキークラブの元見習騎手で、ニュージーランドで海外騎乗実習を経験した。帰国後は調教助手となり、その後はダニー・シャム厩舎で調教師補佐として活躍。
勤勉さと豊富な知識を備えたホースウーマンとして信頼を得ている。