ラッキースワイネスの戦線離脱は、復帰の見通しが見えない長期戦となりそうだ。香港の名スプリンターは両前脚の繋靱帯損傷からリハビリを続けており、陣営は復帰時期を定めない方針を示している。
マンフレッド・マン厩舎の7歳馬で、来シーズンには8歳を迎えるラッキースワイネスは、4月26日にシャティン競馬場で行われたG1・チャンピオンズマイルでマイウィッシュの11着に終わった翌日、右前脚の跛行が判明した。
その後、香港ジョッキークラブ(HKJC)の獣医記録に「両前脚の繋靱帯損傷」と記載される診断を受けた。この故障により、G1・安田記念への日本遠征計画は白紙となり、現役生活は再び足踏みを余儀なくされた。
Idol Horseの独占取材に応じた共同馬主のユートン・チェン氏は、厩舎の関心は何よりも馬の健康に向けられていると語った。
「現時点で、馬の状態はまずまず良好です」とチェン氏は述べた。「厩舎スタッフ全員と獣医チームが24時間体制できめ細かくケアしており、回復の進み具合は理想的です」
「本格的な調教へ段階的に戻していくことを考える前に、まずは完全に休ませ、回復に専念させることを決めました。我々の最優先事項はあくまで馬の健康であり、現時点では、具体的な出走計画も復帰時期の見通しも一切ありません」
HKJCの公式調教記録によると、ラッキースワイネスはチャンピオンズマイル以降、レース2日後に一度だけ速歩を行ったのみで、速い時計は一度も出していない。リハビリは、シャティンでの定期的なプール運動にとどめられている。
この故障により、キャリア中盤での復活劇を予感させていたシーズンは途中で断念となった。ラッキースワイネスは2025/26年シーズン初戦、香港特区行政長官盃に出走すると、短距離王のカーインライジングには敗れたものの2着に好走。果敢に挑んだ日本のG1・スプリンターズステークスでは結果を出せなかったものの、G1・スチュワーズカップでは三冠王者ロマンチックウォリアーの2着に入り、マイル戦への高い適性を示した。
同レースでの好走後、デレク・リョン騎手は「もう勝ったようなものです」と喜びの声を残していた。

マイル戦への転向はその後、G2・チェアマンズトロフィーの勝利という形で実を結ぶ。ラッキースワイネスは、前シーズンの香港ダービー2着馬マイウィッシュを退け、このレースで2年ぶりの重賞勝利を挙げた。
この勝利で再びトップレベルへの期待が高まり、馬主一家にとって長年の夢だった安田記念への登録につながった。しかし、チャンピオンズマイルでの精彩を欠く走りが、その夢の筋書きを止めた。その後に下された繋靱帯損傷の診断が、凡走の理由を説明する形となった。
今回の故障判明は、これまでも故障や疾病が重なってきた同馬の獣医記録に、新たな一件が加わる形となった。
ラッキースワイネスは2023年12月の出走後、気管内に多量の出血が判明。2024年1月のレース後には右前脚に跛行が見られ、2024年4月の故障の後には左前球節の手術を受けた。この故障で丸1年の戦線離脱を余儀なくされている。さらに、2025年4月の復帰後にも、再び右前脚の跛行が確認された。
とはいえ、同馬は度重なる怪我の裏でも着々と実績を積み重ねてきた。ラッキースワイネスは2022/23年シーズン、香港短距離三冠を圧巻の完全制覇。翌シーズンにはG1・香港スプリントを勝利し、香港短距離路線の主要タイトルをすべて手中に収めている。