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オーストラリアのジェームズ・マクドナルドが再び、短期免許で香港に戻ってきた。今年、このスーパースター騎手の視線は、ある一つのタイトルに向けられている。

先週、フレミントン競馬場でのG1・VRCチャンピオンステークスをヴィアシスティーナで圧勝したばかりのマクドナルドは、香港に到着し、ハッピーバレー競馬場の水曜日開催から始まる短期滞在をスタートさせた。今回の騎乗期間は12月23日までを予定している。

彼とザック・パートン騎手が再び火花を散らすこの6週間は、シャティンとハッピーバレーの競馬ファンにとって大きな楽しみとなる。また、11月23日のG2・ジョッキークラブカップでは、早くも実現するロマンチックウォリアーとヴォイッジバブルの対決にも注目が集まっている。

しかし、マクドナルドにとって真の目標となるのが、12月14日の香港国際競走で行われる香港カップだ。

マクドナルドは火曜日の朝、シャティン競馬場での取材で「ロマンチックウォリアーで4度目の香港カップを勝つこと、それが最大のターゲットです」と語った。

「彼の“仕上げていく過程”に関われること自体が特別ですし、それをとても楽しみにしています」

マクドナルドは、ロマンチックウォリアーの香港カップ三連覇すべてで手綱を取っているほか、2023年のコックスプレート制覇、安田記念勝利、ジェベルハッタでの圧勝、香港ゴールドカップ制覇、さらにクイーンエリザベス2世カップ三連覇のうち2勝でもコンビを組んでいる。

今回の香港滞在でも、ダニー・シャム厩舎のスターとの再会はすぐに訪れた。マクドナルドは火曜日の早朝、シャティンの芝コースでロマンチックウォリアーの調教に騎乗した。

「今朝は本当に飛び起きましたよ」とマクドナルドは言う。「彼が今日最初の騎乗馬でしたが、見た目は本当に素晴らしかった。ダニー(シャム師)も彼の状態にとても満足していて、それが何より重要です」

北半球生まれのロマンチックウォリアーは年明けには8歳を迎えるが、“世界の賞金王”は今もなお衰える気配がないとマクドナルドは話す。

「年齢を感じさせるところはまったくありません。3月に跨がったときと同じくらい、素晴らしい動きを見せています」

「ひとつ強く感じたのは、以前より調教でのリラックス度が増していることですね。でもそれは、馬自身がここ香港での生活に馴染んでいるからだと思います」

「気持ち良さそうに伸びて、ギアをスムーズに上げていきました。この馬を負かすには“真の強い馬”が必要ですが、その点は今シーズンも変わらないでしょう」


ロマンチックウォリアーは、5月末に関節の怪我のためボルトを埋め込む手術を行って以来、初めての実戦を迎える。その復帰戦が、11月23日にシャティン競馬場で行われるG2・ジョッキークラブカップとなる。

もっとも、2000mの香港最強メンバーを相手にするこの戦いは、ヴォイッジバブル陣営の決断によって大きく情勢が変わりつつある。リッキー・イウ厩舎のヴォイッジバブルが、今季初戦のマイル戦で精彩を欠いたことを受け、陣営はロマンチックウォリアーに挑戦することを決めたのだ。

ヴォイッジバブルとのコンビでもG1・4勝を挙げているマクドナルドだが、今回の騎乗馬にはロマンチックウォリアーを選択。その結果、香港三冠馬のヴォイッジバブルには、ザック・パートン騎手が騎乗することになった。

香港2強の激突は、11月23日に行われる3つのG2レース開催日の目玉となる。その日はG2・ジョッキークラブスプリントとG2・ジョッキークラブマイルも行われる。

マクドナルドはマイルではギャラクシーパッチに、スプリントでファストネットワークに騎乗する。一方、ジョッキークラブスプリントでカーインライジングの鞍上を託されたパートンは、マイルではライトイヤーズチャームに引き続き騎乗する。

ジャック・ダウリング、Idol Horseの競馬ジャーナリスト。2012年、グッドウッド競馬場で行われたサセックスステークスでフランケルが圧勝する姿を見て以来、競馬に情熱を注いできた。イギリス、アメリカ、フランスの競馬を取材した後、2023年に香港へ移る。サウス・チャイナ・モーニング・ポスト、レーシング・ポスト、PA Mediaなどでの執筆経験がある。

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