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ジャック・ダウリング

開幕日が幕を下ろし、ロイヤルアスコット2日目は、将来性あふれる2歳馬の一戦と多頭数ハンデ戦、そしてメインのG1・プリンスオブウェールズステークス(約2000m)が並ぶ魅力的なラインナップです。

先月カラで行われたG1・タタソールズゴールドカップでは、ロスアンゼルスとアンマートがワンツーフィニッシュ。今度はその二頭が、さらなる熱戦を予感させる再戦に挑みます。

ロスアンゼルスはエイダン・オブライエン厩舎所属で、昨年の凱旋門賞3着馬。今季は2戦2勝と順調そのもので、今回の主役候補と見られています。対するアンマートは、昨年10月に同じアスコットの舞台でG1・チャンピオンステークスを制した実力馬です。

その両者に挑むのが、フランスから参戦するフランシスアンリ・グラファール調教師のマップオブスターズ。前走のG1・ガネー賞では接戦を演じ、初のイギリス遠征で一角を崩す構えです。

さらに見逃せないのが、4歳牝馬シーザファイア。前走G2・ミドルトンフィリーズステークスでは、キャリア最高の内容で12馬身差の圧勝。今回は追加登録での参戦で、さらに大きな注目を集めている。

イチオシ推奨馬:ロイヤルハントカップ・23番 フォックスレガシー


デイヴィッド・モーガン

カール・バーク調教師は、昨年のG1・愛1000ギニー勝ち馬フォールンエンジェルで、G2・デュークオブケンブリッジステークス制覇を狙います。前走はG1・ロッキンジステークスで牡馬相手にひと叩き。今回はG1級のライバル、シンデレラズドリームよりも3ポンド軽い斤量での出走となります。

また、バーク厩舎は第1レースのG2・クイーンメアリーステークスにも有力馬ゼレイナを送り込みます。昨年の勝ち馬レオヴァンニと同じノッティンガム競馬場の新馬戦を制し、ここでも主役候補です。ただし25頭立ての混戦で、一筋縄ではいきません。

エイダン・オブライエン調教師はまだクイーンメアリーSを勝っていませんが、今回はアイルランドで実績を積んできたトゥルーラヴを送り込みます。ティム・イースタビー調教師は、父ピーター師の死去から間もない中、1999年のロマンティックミス以来となるこのレース制覇をリヴァイヴァルパワーで狙います。

また、米国拠点のパトリック・ビアンコーヌ調教師が送り出すレニルは、アスコットでは珍しい出走馬となります。

グループ戦の見どころも多いですが、この日最高の見どころとなるのは、30頭立ての直線マイル戦G1・ロイヤルハントカップかもしれません。2018年のこのレースと、2012年のウォッキンガムステークスを制したデイヴィッド・マーネーン調教師は、今年も26番ゲートのトークノミクスで勝機をうかがいます。

イチオシ推奨馬:デュークオブケンブリッジS・4番 フォールンエンジェル


アンドリュー・ホーキンス

G2・クイーンズヴァーズは、かつての2マイル戦から1マイル6ハロン(約2800m)へと距離が短縮されたことで、まるで別のレースのように様変わりしました。以前の長距離時代には、5年に1度ほどの頻度で大物3歳馬が現れていましたが、今では2年に1頭は将来有望なステイヤーが誕生している印象です。

エイダン・オブライエン調教師は、距離が1マイル6ハロンに変更されて以降のクイーンズヴァーズで8回中3勝を挙げていて、今年もシャックルトンとスカンジナビアの2頭で主導権を握っています。ただし、アイルランドからはパディ・トゥーミー厩舎のカーマーズも出走予定。前走のリステッド・イェーツステークスを圧勝しており、侮れない存在です。

フランスからはフランシス・グラファール厩舎のアスマラニ、地元イギリスからはジョン&タディー・ゴスデン厩舎のデビルズアドボケイトが出走予定。ここから次代のステイヤー王者が生まれても不思議ではありません。

ケンジントンパレスステークスには、見覚えのある姓を持つ『カラン』騎手が騎乗しますが、2022年にこのレースを制しロイヤルアスコット通算7勝を挙げているニール・カラン騎手ではありません。今年も他の4鞍に騎乗予定の父ニールですが、今回同レースでその名を掲げるのは10代の息子ジャック・カラン騎手です。

ジャックはアンアシューミングに騎乗予定で、当初予定されていたハリー・ベントレー騎手が香港からの遠征を見送ったため、代打での起用となりました。

イチオシ推奨馬:プリンスオブウェールズS・9番 シーザファイア


ロイヤルアスコット2日目は、現地時間午後2時30分(日本時間午後11時30分)にスタートする。

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