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土曜日のG1・ブリーダーズカップ・スプリントでテーオーエルビスが鮮やかな勝利を飾ったが、高柳大輔調教師の快進撃はそれで終わらなかった。ケンタッキー州からの長距離フライトで帰国した同師は、米国での勝利の勢いそのままに、火曜日の金沢で、日本版ブリーダーズカップにあたる、JBCのJpn1・JBCレディスクラシックも制した。

毎年開催場を変えて行われる地方競馬の祭典で、メインのJpn1・JBCクラシックを制したのは、大久保龍志調教師が管理するアウトレンジだった。元リーディングジョッキーの福永祐一調教師も、メイショウハチローでJpn1・JBCスプリントを制した。調教師としてのキャリアの序盤から、着実に実績を積み重ねている。

だが、米国のブリーダーズカップと日本のJBCをともに制したのは、高柳大輔師だった。いま、調教師として最も充実した時期を迎える同師は、アンズアメでもダート馬を手がける腕の確かさを示した。

土曜日にキーンランドで勝利を祝った後、長旅を経て帰国しても、高柳大輔師の勢いは衰えなかった。

「本当にうれしいです。(スケジュールが)すごいタイトではないので、調教も見てこれました。いったん帰りたいという気持ちもあったので」と高柳大輔師は話した。

実は、土曜日の京都ではニクスルーナがG3・ファンタジーステークスを制しており、アンズアメの勝利で高柳大輔師は4日間に重賞3勝を挙げたことになる。

高柳大輔師はIdol Horseの取材に対し、「本当にたまたま、いい馬を預からせてもらって、その馬たちの出走が集中しているというところなんで、本当にこんなことはめったにないですね」と快進撃の一週間を振り返った。

「(レース選択も)一応考えてます(笑)、頑張って」

地方競馬の秋の大舞台を迎えた金沢には、普段の1日平均約1800人を大きく上回る1万1422人が詰めかけた。川田将雅騎手に追われた遅咲きのアンズアメが、1500m戦を1:32.7で制して4連勝を飾ると、場内には大歓声が響いた。

「返し馬で(内側の馬場が)使えるなと判断したので、あそこを通ってきました」と川田は勝利した一戦を振り返る。

「距離に不安のある馬でもありますし、後ろからの気配も感じてはいますけれども、なんとか持ってくれという思いでした」

この日のメインであるJBCクラシックで、これまで唯一の地方所属馬による勝利が生まれたのも金沢競馬場。2021年にミューチャリーが成し遂げた快挙だが、今回はそのような波乱は起きず、JRA所属馬のアウトレンジが松山弘平騎手を背に2100m戦を制した。

アウトレンジは、直近2年のJpn1・帝王賞でいずれもミッキーファイトの2着に入るなど、G1級の舞台では安定して好走しながら勝利には届いていなかった。しかし、大久保龍志師が管理するこの6歳馬は、4馬身差をつける快勝でJBCクラシックを制覇。勝ち時計2:11.3はレースレコードだった。

「これから使うところは大きい舞台かなと思います。6歳なのでまだ7歳になってもまだパフォーマンス落ちる感じの馬ではないですので、来年も一線級のところで使っていきたいかなと思っています」と大久保師は話した。

「G1もこれで何回使ったのか、2着も歯がゆい競馬もあったんですけど、今回ようやくG1取ることができました。皆さん応援してくれたおかげかなと思っています」

「次走は、東京大賞典かなとは思っています」

「馬体もコンパクトで、そんなに胴が長くない馬ですので、小回りには全然困らない馬ですね」

一方、地方競馬の名手、吉原寛人騎手は、JRA所属のメイショウハチローでJBCスプリントを制した。前走のJpn1・マイルチャンピオンシップ南部杯に続き、このコンビでの勝利となった。

吉原も、米国のブリーダーズカップの雰囲気を知っている。昨年は同開催で初めて騎乗する予定だったが、フェブランシェが獣医師の判断で出走できず、実現しなかった。

Idol Horseの取材に応じた吉原は、「本場のブリーダーズカップ、ちょっと取り消しだったですけど(昨年)見に行って、現地でフォーエバーヤングが勝つところ見たりとか、すごく感銘を受けました」とコメント。

「(JBCはその)日本版ということで、1日3競走のG1をすることのすごさというか、本当に名馬や名騎手、厩舎のすごい方々も来られますから、すごい盛り上がりでね、乗ってても楽しい一日ですし、お客さんも見てて楽しいと思います」

Meisho Hachiro winning the JBC Sprint under Hiroto Yoshihara
MEISHO HACHIRO, HIROTO YOSHIHARA / Jpn1 JBC Sprint /// Kanazawa /// 2026 //// Photo by @Jordan_Jorvon (X) & @jordon_jorvon (Instagram)
Hiroto Yoshihara celebrating after a win on Meisho Hachiro in the JBC Sprint
MEISHO HACHIRO, HIROTO YOSHIHARA / Jpn1 JBC Sprint /// Kanazawa /// 2026 //// Photo by @Jordan_Jorvon (X) & @jordon_jorvon (Instagram)

メイショウハチローで調教師としてJpn1通算2勝を挙げた福永師は、今度はJRAのG1にしっかりと照準を合わせている。

「もともと南部杯勝った時に、フェブラリーステークスは目標にしたいなとは言ってたんですけど、このあと馬に大きな疲れがないようでしたら、フェブラリーステークスに向けて調整したいなと考えています」と福永師は話した。

吉原はまた、地方所属馬でJBCを勝つことにも意欲を示した。

「JBCを勝つと世界が見えるんじゃないかなという、そういう期待もありますから、また地方馬でもね、JBC勝てるように頑張りたいと思います」

フランク・チャン、Idol Horseのジャーナリスト。世界を旅する競馬ファンとして、アメリカ、カナダ、チリ、イギリス、フランス、ドバイ、オーストラリア、香港、そして日本の競馬場を訪れた経験を持っている。

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デイヴィッド・モーガン、Idol Horseのチーフジャーナリスト。イギリス・ダラム州に生まれ、幼少期からスポーツ好きだったが、10歳の時に競馬に出会い夢中になった。香港ジョッキークラブで上級競馬記者、そして競馬編集者として9年間勤務した経験があり、香港と日本の競馬に関する豊富な知識を持っている。ドバイで働いた経験もある他、ロンドンのレースニュース社にも数年間在籍。これまで寄稿したメディアには、レーシングポスト、ANZブラッドストックニュース、インターナショナルサラブレッド、TDN(サラブレッド・デイリー・ニュース)、アジアン・レーシング・レポートなどが含まれる。

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