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2025 BMW 香港ダービー: パワーランキング(2月5日更新版)

4歳クラシックシリーズの一冠目、香港クラシックマイルの結果を基にランキングをアップデート。波乱の旧正月開催、香港ダービー戦線への影響は?

2025 BMW 香港ダービー: パワーランキング(2月5日更新版)

4歳クラシックシリーズの一冠目、香港クラシックマイルの結果を基にランキングをアップデート。波乱の旧正月開催、香港ダービー戦線への影響は?

金曜日の旧正月開催は有力各馬が揃い、その結果、Idol Horseの2025 BMW 香港ダービー・パワーランキングにも大きな変動が生じた。

香港クラシックマイルは懸念の払拭よりもさらなる疑問が生まれる決着だったかもしれないが、当日の別レースの結果も合わせて、へび年にふさわしい大きく曲がりくねるような順位変動となった。

10名の香港競馬専門家に香港ダービーの有力馬をトップ14までランク付けするよう依頼し、そのリストを基にこのランキングが作成されている。3月23日のレース当日に向けて、今後も節目のタイミングでリストを更新していく予定だ。

注記:前回のランキング順位はプロフィール欄に併記されています。

1. ノイジーボーイ (AUS)

前回のランキング順位3
調教師デニス・イップ
現在のレーティング84
前の調教師トッド・ハウレット

金曜日の旧正月開催では多くのダービー馬候補が名乗りを上げたが、今回のランキングで首位に浮上したのはこの時出走しなかった馬だ。

その馬の名はリアルスティール産駒のノイジーボーイ。1月19日の2000m戦を勝って以来、レースへの出走歴はないが、3月2日の香港クラシックカップはデニス・イップ厩舎の期待馬にとって良いアピールの場となるだろう。

Noisy Boy and Andrea Atzeni
NOISY BOY, ANDREA ATZENI / Sha Tin // 2025 /// Photo by HKJC

2. パッキングエンジェル (NZ)

前回のランキング順位5
調教師フランシス・ルイ
現在のレーティング81
輸入タイプPPG(未出走の輸入馬)

パッキングエンジェルはまだ1400mを超える距離のレースは未経験だが、旧正月開催のクラス3戦を圧勝し、これで3連勝。レーティングは81に到達し、香港クラシックカップの出走圏内に届いた。父はメルボルンカップ馬のショッキング、距離を伸ばしてさらに良くなるタイプのはずだ。

3. ミックリー (IRE)

前回のランキング順位6
調教師ジョン・サイズ
現在のレーティング85
前の調教師エドワード・ベッセル

ミックリーは信用できるのか、それとも信用できないのか。前走の香港クラシックマイルでは最後方から鋭い追い込みを発揮、ラスト200m、400m、600m、800mの上がり走破時計はいずれも2番目に早いタイムを記録。5着まで追い上げる好走を見せた。香港ダービーに向けて順調と見られている。

4. スタニングピーチ (IRE)

前回のランキング順位1
調教師トニー・クルーズ
現在のレーティング87
改名前Islandsinthestream
前の調教師ジョセフ・オブライエン

年上を相手に戦ったG3・センテナリーヴァーズをどう見るか、それに尽きる。着順こそ7着だったが、緩いペースを最後方から差し切るのは無理難題だった。1ハロン11秒台の走破ラップを記録したのはこの馬だけであり、ラストの末脚は明らかに群を抜いていた。しかし、序盤の行き足は課題の一つだ。

5. マイウィッシュ (AUS)

前回のランキング順位23
調教師マーク・ニューナム
現在のレーティング95
輸入タイプPPG(未出走の輸入馬)

マーク・ニューナム調教師とルーク・フェラリス騎手のコンビで香港クラシックマイルを制した同馬が、トップ14以内にランクイン。今シーズンは6戦4勝、負けた2回も3着と勢いに乗っており、混戦模様のクラシックマイルで頂点に立った。現在のレーティングは95、ダービーの出走枠はほぼ確実なものと見られている。

My Wish claiming the Hong Kong Classic Mile
MY WISH, LUKE FERRARIS / G1 Hong Kong Classic Mile // Sha Tin /// 2025 //// Photo by HKJC

6. ディヴァーノ (AUS)

前回のランキング順位30
調教師フランシス・ルイ
現在のレーティング91
輸入タイプPPG(未出走の輸入馬)

香港クラシックマイルでは14番枠からのスタートだったが、ブレイク・シン騎手の好騎乗で大外枠の不利をリカバー。最後方から鋭い末脚で追い上げ、馬群を捌いて2着に食い込んだ。父はブレイブスマッシュ。血統的には2000mは長すぎるように思えるが、マイルへの距離延長となった前走は良い意味で裏切られた。

7. ミッドウィンターウィンド (SAF)

前回のランキング順位圏外
調教師マーク・ニューナム
現在のレーティング86
前の調教師ショーン・タリー

香港競馬への移籍初戦ながら、1200mのクラス3戦で最後方から強烈な追い込みを見せて勝利を挙げた、ミッドウィンターウィンドが香港ダービー戦線の有力馬に急浮上。南アフリカ時代は1400mのG3制覇の実績があるが、移籍前最後の2戦はマイルと2000mのレースを使って惨敗している。

ダービーに間に合わせるには急ピッチの調整が必要だが、注目は必須の存在だ。

8. ルビーロット (AUS)

前回のランキング順位7
調教師デヴィッド・ヘイズ
現在のレーティング93
輸入タイプPPG(未出走の輸入馬)

香港クラシックマイルまでのルビーロットにとっての最大の課題は、2ターンの2000mをこなせるかどうかだった。

4歳クラシックシリーズの初戦、クラシックマイルの6着という結果はダービーに向けて不安を払拭するには至らなかったものの、ラスト300m付近から後方に位置しながらもしっかり脚を使って終いをまとめた。我々の評価としては、クラシックマイル前と同程度の位置づけを維持している。

9. パッキングハーモッド (AUS)

前回のランキング順位4
調教師フランシス・ルイ
現在のレーティング93
輸入タイプPPG(未出走の輸入馬)

香港クラシックマイルでのパッキングハーモッドはザック・パートン騎手が完璧な騎乗を見せるも3着に終わった。

血統的には1600mがスタミナの限界に近いと見られており、クラシックマイルの走りからもそれが裏付けられた格好だ。馬主のエドモンド・リー氏は、ダービーに向かうかどうかは「50/50(五分五分)」とコメントしている。

10. カップフェラ (AUS)

前回のランキング順位2
TRAINERフランシス・ルイ
現在のレーティング83
前の調教師クリス・ウォーラー

初回のランキングから最も評価を落としたのはキャップフェラ。香港クラシックマイルで外を回りながら、良いところ無しの12着に沈んだ。香港ではこれが2戦目、7週間ぶりの出走だったが、それでも見せ場の少ない内容だった。オーストラリア時代は2000m戦での好走歴があることからダービー向きではあるものの、まだ未勝利馬であり、懸念材料は多い。

11. シルヴァリーブリーズ (AUS)

前回のランキング順位10
調教師デヴィッド・ユースタス
現在のレーティング71
改名前Binotto
前の調教師アンソニー & サム・フリードマン

旧正月開催のクラス3・1600m戦に出走したシルヴァリーブリーズは、ニューフューチャーフォークスのスローペース逃げに屈して3着止まりだったが、上がりのラップタイムはこの馬が最速だった。デヴィッド・ユースタス調教師は、今度の日曜日に行われるクラス3・1800m戦に出走させ、そこで結果を出せばクラシックカップを視野に入れる考えだ。

12. バンドルアワード (AUS)

前回のランキング順位11
調教師ジョン・サイズ
現在のレーティング75
改名前Prince Prawn
前の調教師アラン & ジェイソン・ ウィリアムズ

1月中旬にクラス3・1400m戦を勝った、当時レーティング68の馬。ダービー制覇への王道路線と呼べるようなプロフィールではないが、調教師はあのジョン・サイズだ。

彼が手がけた直近のダービー馬、ピンハイスターは1月7日にレーティング77で1400m戦を勝ち、その後同距離で2連勝して距離延長のダービーに臨んだ。今回のケースはさらに難易度が高いかもしれないが、2018年の世代ほど層が厚いかどうかは不透明だ。番狂わせ的な波乱のダービー馬が出る年になる可能性も否定できない。

Bundle Award wins at Sha Tin
BUNDLE AWARD, JAMES McDONALD / Sha Tin // 2025 /// Photo by HKJC

13. ドラゴンジョイ (NZ)

前回のランキング順位12
調教師Ricky Yiu
現在のレーティング70
輸入タイプPPG(未出走の輸入馬)

旧正月開催で走ったファストネットワーク、シルヴァリーブリーズ、ミックリー辺りの走りを参考にすると、サクソンウォリアー産駒のドラゴンジョイの立ち位置も見えてくる。1月12日に彼らと対決したときは軽ハンデの恩恵もあって勝利したが、次の対戦機会は同斤量での勝負となるだろう。

14. ファストネットワーク (NZ)

前回のランキング順位13
調教師デニス・イップ
現在のレーティング85
輸入タイプPPG(未出走の輸入馬)

香港クラシックマイルではクリストフ・スミヨン騎手がチャンスを作ったが、ラストはマイウィッシュに突き放される形となった。最終盤のラスト50mではパッキングハーモッドに伸び負けており、ミックリーやルビーロットのような追い込み馬にも迫られていた。

ここ2戦は後半で明らかに脚が鈍っており、短い距離の方が適しているように見える。

専門家パネル: デイヴィッド・モーガン(Idol Horse)、アンドリュー・ホーキンス(Idol Horse)、マイケル・コックス(Idol Horse)、スティーヴン・ホー(Idol Horse)、ゾヘル・アブドゥルカリム(タイム誌アジア版元編集者・香港競馬専門家)、ピート・トゥーミー(ブラッドストックエージェント)、グラント・コートニー(競馬写真家)、マイク・ドゥルーズ(香港競馬アナリスト)、ルーク・ミドルブルック(香港競馬アナリスト)

IDOL HORSE、多言語で展開するグローバル競馬ニュースネットワーク。

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