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カール・バーク厩舎はG1戦線の常連となりつつある厩舎だ。今週末のカラ競馬場では、バーク調教師とそのチームがさらなるアイルランドのクラシック制覇を狙う。アルパルスランはG1・愛2000ギニーに挑み、ホープクイーンはG1・愛1000ギニーへの出走候補となっている。

アイルランドの名調教師、エイダン・オブライエン調教師は、1990年代後半以降、カラ競馬場のギニー戦線で圧倒的な存在感を示してきた。愛1000ギニーを11勝、愛2000ギニーは実に12勝を積み上げてきた。

しかしバーク師も、2年前には芦毛牝馬のフォールンエンジェルを世に送り出し、愛1000ギニーを制した。その5歳牝馬は先週のヨーク開催で敗れたが、日曜のG2・ランウェイズスタッドステークスへ早くも出走する可能性がある。

ただし、土曜の愛2000ギニーで厩舎の期待を背負うのはアルパルスランだ。相手にはオブライエン厩舎のグスタードらがいる。グスタードはニューマーケット競馬場のG1・英2000ギニーで、圧巻の勝利を収めたボウエコーに次ぐ2着。今回はそのボウエコーが不在となる。後続には大きな差をつけており、ここでは1番人気候補と見られている。

アルパルスランはニューマーケットの英2000ギニーを回避したが、昨年はデビューから2連勝。2戦目はカラ競馬場で勝利を挙げ、その後は英国の2歳最高峰の一戦、G1・デューハーストステークスで6着だった。

この鹿毛馬は今春、クリフォード・リー騎手とのコンビで復帰し、7ハロンのG3・グリーナムステークスを逃げ切った。バーク厩舎のアシスタントトレーナーで、バーク調教師の義理の息子でもあるジェームズ・カウリー助手は、アルパルスランがそこからさらに成長していると見ている。

「グリーナムステークスの前までは、調教ではなかなか自分から動いていかない馬でした。本気を見せるのはいつも実戦の勝負どころで、それは良い面でもあります」とカウリー助手はIdol Horseの取材にコメント。

「ただ、今年のグリーナムステークスでは7ハロンで確実に一段階上がったと思いますし、7ハロンを本当にしっかりこなしているように見えました」

「リー騎手が逃げて主導権を握ったのは分かっていますが、後ろには実力馬たちがいました。前走の内容を再現し、さらに一歩前進できれば、十分にチャンスを持って臨めると思います。特に馬場が少し柔らかくなればいいですね。レース当日に雨が降れば、この馬にはプラスになります」

アルパルスランにとって未知数なのはマイルの距離だ。これまで経験してきた距離より1ハロン長い。父はダンディマンで、その代表産駒にはペニアフォビア、ビッグタイムベイビー、ハッピーロマンスといった一線級のスプリンターが並ぶ。スタミナが保証されているわけではない。

「カラ競馬場のマイルはタフですし、グリーナムでできたように、愛2000ギニーでも主導権を握ることができるとは限りません」とカウリー助手は話す。

「ただ、何が何でも先手を取らなければならない、という馬ではありません。その意味で、逃げ一手の馬ではないんです。前々で運ぶのは好きですが、勝ち方にはかなり幅があります」

「ですから、極端に緩まず、一定のペースで流れてくれれば、あとは距離が持つか、持たないかという話になると思います」

Karl Burke and Fallen Angel
L to R: Lucy Cowley, James Cowley, Karl Burke, Alice Kettlewell, James Doyle, Elaine Burke / G1 Matron Stakes // Leopardstown /// 2025 //// Photo by Seb Daly

バーク厩舎は日曜の愛1000ギニーにも、英1000ギニー2着馬のエボリューショニスト、昨年のG1・モルニ賞を勝ったヴェネチアンサンを含め、有力牝馬を何頭か登録していた。しかし、この2頭は別路線へ向かうことになった。

「最終的にはカールと馬主たちが決めることですが、エボリューショニストはディアヌ賞(仏オークス)へ向かう予定だと思います。前走から距離を延ばして臨むことになります」とカウリー助手は説明する。

「それからヴェネチアンサンは土曜日、ヘイドックパーク競馬場のサンディレーンステークスに出走します。ギニーではマイルがまったくこなせませんでした。ですからスプリントに戻し、土曜には本来の姿を取り戻してくれればと思います」

その結果、バーク厩舎の候補として残るのが、無敗馬のホープクイーンだ。ナイトオブサンダー産駒の牝馬で、これまでわずか2戦。2戦目はサンダウン競馬場のリステッド・スターステークスだったが、それは10か月前のことだ。

「2戦とも印象的な勝ち方でしたが、その後は小さな不安がいくつかあって、残りのシーズンを休むことになりました」とカウリー助手は話した。

「今回は大きなステップアップですし、かなり未知の部分があります。ですから、しっかりとした内容で走ってくれれば、関係者はみんな満足すると思います」

ホープクイーンは、オブライエン厩舎から出走する英1000ギニー馬のトゥルーラブ、そしてG1・フィリーズマイル勝ち馬のプリサイスと対戦する可能性がある。

カラ競馬場の開催では、昨年の英愛オークス馬でG1・凱旋門賞2着のミニーホークも、10ハロンのG1・タタソールズゴールドカップに出走する。

1968年5月18日、ジュディ・ジョンソン調教師はサーボーをプリークネスステークスへ出走させ、米国三冠第2戦に管理馬を送り出した初の女性調教師となった。サーボーは10頭立ての7着に敗れ、勝ったのはカルメットファームのフォワードパスだった。

その17年後、1985年5月18日には、プリークネスステークスで初めて女性ジョッキーが騎乗した。パトリシア・クックシー騎手がタジャワに騎乗し、タンクスプロスペクトの6着に入った。

2010年5月23日、東京競馬場のオークスでは劇的な決着があった。アパパネとサンテミリオンが並んでゴールし、写真判定でも優劣はつかず、同着と発表された。日本のG1で同着優勝が発表されたのは、これが初めてだった。

アパパネはすでにクラシック第1戦の桜花賞を勝っており、その後、秋華賞も制して牝馬三冠を達成した。なお、サンテミリオンはその秋華賞で18頭立ての最下位に敗れている。

Apapane Saint Emilion dead-heat the 2010 Yushun Himba
APAPANE, SAINT EMILION / G1 Yushun Himba // Tokyo /// 2010 //// Photo by JRA

ケンタッキーダービーを制したホセ・オルティス騎手が、デイヴィッド・モーガン記者の独占取材に登場。

プエルトリコの故郷、トルヒージョ・アルトの街と切っても切り離せない自身の歩み、幼い頃から競馬文化の中で育ってきたこと、そして競馬界の頂点へ向かう旅路で、家族、友人、近隣の人々がどれほど大切な存在だったかを明かしている。

週刊コラムのIdol Thoughts、今週は特別編でお送りする。元騎手のシェーン・ダイ氏が、自身の命を奪いかけた落馬、その出来事が何を変えたのか、そして、なぜその出来事が結果的に人生を変える転機になったのかについて、自身の思いを率直に語っている。

先週末、カリフォルニアのサンタアニタパーク競馬場では、『ウマ娘 プリティーダービー』のコスプレイベントが行われた。そこで、このタイミングに合わせて、同現象の世界的な広がりをIdol Horseが取材した2月の特集記事を振り返りたい。

今週、2026年平地シーズン開幕開催となったカーライル競馬場の第1レースは、ひときわ目を引く内容だった。

カール・バーク厩舎のワイルドブロッサムが、3頭のライバルを一気に突き放し、10馬身差で圧勝。2歳馬が初戦からこれほど楽に勝つ場面は珍しい。もちろん、いきなり大きく評価しすぎるのは慎みたいところだが、昨年は同厩舎のヴェネチアンサンがこのレースを勝った後、ロイヤルアスコット開催のG3・アルバニーステークスを制し、さらにG1・モルニ賞も勝っている。

そして、あえて言えば、ワイルドブロッサムの勝ち方は、アトラクションが台頭した2003年春の記憶を思い起こさせるものでもあった。

ノースヨークシャーを拠点に調教されていたアトラクションは、同じように大きく注目される舞台ではなかったノッティンガムでの初戦を5馬身差で制し、その後ロイヤルアスコット開催のクイーンメアリーステークスを勝利。さらにG1を5勝する名牝となった。

ワイルドブロッサムがアトラクションの戦績に近づくには、まだ長い道のりがある。それでも最初の一歩は印象的だった。レース後、ジェームズ・ドイル騎手はこう話している。

「とてもスピードがありますし、気性もいいです。対応力もあります。今日は前に馬を置いて、終いを生かす形で乗れたのはよかったですね。間違いなく速い馬です」

同馬の母は未勝利に終わった馬だが、その半弟にはG1馬のマイラー、ベイサイドボーイがいる。

ワスナンレーシング所有のワイルドブロッサムは、この一戦に出走した3頭のデビュー馬のうちの1頭だった。2着に入ったのは1番人気のクラウンブレイカー。数週間前にニューマーケット競馬場の8頭立ての一般戦で僅差の3着に入っており、前走で一定の素質を示した既走馬だった。

愛2000ギニーデー
カラ(アイルランド)、5月23日

前走の英2000ギニーを圧巻の内容で制したボウエコーは、愛2000ギニーへの出走を回避。そのため、ニューマーケットで同馬に敗れた馬たちにチャンスが回ってくる。

G1・BCジュベナイルターフを制したグスタードは英2000ギニーで2着、ゴドルフィンのディスタントストームは3着だった。グスタードを管理するエイダン・オブライエン調教師は、G1を2勝しているプエルトリコも有力候補として擁しており、このレース13勝目を狙う。

香港チャンピオンズ&チャターカップデー
シャティン(香港)、5月24日

ロマンチックウォリアーは香港三冠達成を目指し、日本からの遠征馬、ローシャムパークとディープモンスターを迎え撃つ。

ただし、香港三冠を達成した馬は過去に2頭しかいない。さらにロマンチックウォリアーは2400mに距離を延ばさなければならない。過去にこの距離を走ったのは一度だけで、3年前の同レースではクビ差の2着だった。

タタソールズゴールドカップ
カラ(アイルランド)、5月24日

昨年の英ダービー馬、ランボーンは先週、チェスターのG3で派手さこそなかったものの復活の勝利を挙げた。そして、このレースに登録している。

さらに、同じエイダン・オブライエン厩舎のミニーホークも登録馬に名を連ねる。昨年オークス3冠を達成し、G1・凱旋門賞でも2着に入った同馬は、今季初戦のG2・ムーアズブリッジステークスを制している。

愛1000ギニー
カラ(アイルランド)、5月24日

先週末に仏1000ギニーを勝ったエイダン・オブライエン厩舎のダイヤモンドネックレスは、このレースに登録している一方、G1・仏オークスへ向かう可能性も残されている。

そうなれば、ニューマーケットの英1000ギニーを勝った同厩馬のトゥルーラブが、バリードイル勢の有力候補となる。オブライエン調教師はこのレースを11勝しており、昨年はレイクヴィクトリアで勝利している。

一方、カール・バーク厩舎のエボリューショニストは、英1000ギニーでトゥルーラブの2着に敗れており、ここで巻き返しを狙う。

英オークスデー
エプソム(イギリス)、6月5日

1779年、エプソムダウンズで最初の英オークスを勝ったのはブリジットだった。ダービーが創設される1年前のことで、ブリジットの馬主は、そのもう一つの偉大なレース名の由来となったダービー伯爵だった。

エイダン・オブライエン厩舎のアメリアイアハートは、前走のリステッド・チェシャーオークスを勝ち、有力候補の一頭となっている。一方、ジョン&タディ・ゴスデン厩舎のレガシーリンクも、ヨーク競馬場のG3・ミュジドラステークスを勝って名乗りを上げた。

英ダービーデー
エプソム(イギリス)、6月6日

世界で最初に行われたダービーは、1780年5月4日のエプソムダウンズだった。勝ったのは、チャールズ・バンベリー男爵のダイオメド。その日、3歳馬のためのこのレースを見守った観衆は、推定で5000人に満たなかった。

今年の一戦も、英国とアイルランドの1マイル半路線の有力馬が集う舞台となる。エイダン・オブライエン調教師は、ベンヴェヌートチェッリーニとコンスティテューションリバーで重要な前哨戦を制しており、同レース12勝目を狙う。

ゴールドチャレンジデー
グレイヴィル(南アフリカ)、6月6日

G1・ゴールドチャレンジは、G1・ダーバンジュライへ向けた重要な前哨戦だ。過去2年はデイブザキングがこのマイル戦を制している。3連覇を狙う同馬は、5月17日にスコッツヴィル競馬場で始動し、4か月ぶりの実戦で1400mを走って3着だった。

ストラドブロークH & Q22
イーグルファーム(オーストラリア)、6月13日

イーグルファーム競馬場の1400m戦、G1・ストラドブロークハンデキャップは、ブリスベン冬開催のハイライトの一つだ。昨年はウォーマシーンが勝利を収めた。ニュージーランドのスター、ラフハビットは1991年と1992年に連覇しており、その他の主な勝ち馬にはデーンリッパー、デイブレイクラヴァー、トファネ、アリゲーターブラッドがいる。

同日には、2200mのG2・Q22と、2歳馬によるマイルG1・J.J.アトキンスSも行われる。

ロイヤルアスコット開催
アスコット(イギリス)、6月16~20日

5日間にわたるロイヤルアスコット開催では、数多くのハイレベルなレースが行われる。主なレースとしては、G1・プリンスオブウェールズS、G1・クイーンアンS、G1・ゴールドカップ、G1・セントジェームズパレスS、G1・コロネーションS、G1・キングチャールズ3世S、G1・クイーンエリザベス2世ジュビリーS、G1・コモンウェルスカップが組まれている。

デイヴィッド・モーガン、Idol Horseのチーフジャーナリスト。イギリス・ダラム州に生まれ、幼少期からスポーツ好きだったが、10歳の時に競馬に出会い夢中になった。香港ジョッキークラブで上級競馬記者、そして競馬編集者として9年間勤務した経験があり、香港と日本の競馬に関する豊富な知識を持っている。ドバイで働いた経験もある他、ロンドンのレースニュース社にも数年間在籍。これまで寄稿したメディアには、レーシングポスト、ANZブラッドストックニュース、インターナショナルサラブレッド、TDN(サラブレッド・デイリー・ニュース)、アジアン・レーシング・レポートなどが含まれる。

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