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  • 開催日 4月12日
  • 競馬場 阪神競馬場(右回り)
  • 所在地 宝塚市(兵庫県)
  • 国際格付け G1
  • 国内格付け G1
  • 出走条件 3歳牝馬
  • 馬場
  • 距離 1600m
  • 総賞金(日本円) 3億0380万0000円
  • 総賞金(米ドル) 約196万0000米ドル
  • 初開催 1939

1939年の創設以来、桜花賞は、牝馬三冠への入り口となる格式高い一戦として位置付けられてきた。ここから日本のオークスにあたる優駿牝馬へと続き、最後は秋華賞で締めくくられる。

牝馬三冠を達成するためには、スピード、スタミナ、そして勝負根性という、非常に稀有な資質の組み合わせが求められる。

阪神競馬場のマイルで行われるこのクラシックは、日本を象徴する春の桜が見頃を迎える時期に行われることから、「桜の女王決定戦」として親しまれている。

レースは向正面からスタートし、馬たちは外回りコースを進んだ後、400mの直線へと向かう。このレイアウトは、高い加速力と鋭い末脚を持つ牝馬に有利に働くことが多い。

早熟性と底力の両方が問われる決定的な一戦として、桜花賞はジェンティルドンナ、アーモンドアイ、デアリングタクトといった伝説的名牝たちの飛躍の舞台となってきた。

近年では、リバティアイランドが阪神での勝利を足掛かりに牝馬三冠を達成し、そして昨年はジョアン・モレイラ騎手のエンブロイダリーが、この錚々たる勝ち馬の一覧に名を連ねた。

Joao Moreira celebrating his Oka Sho win
JOAO MOREIRA / G1 Oka Sho // Hanshin /// 2025 //// Photo by Shuhei Okada

ドリームコア(3歳牝馬・キズナ × ノームコア)

調教師: 萩原清
騎手:
クリストフ・ルメール
主な勝ち鞍:
G3・クイーンカップ (2026)

今年の桜花賞で一番人気と予想されているのは、G1・香港カップとG1・ヴィクトリアマイルを制したノームコアの娘、ドリームコアだ。母は怪我での離脱期間も影響し、牝馬クラシックへの出走は叶わなかったが、今度は娘が母の夢に挑戦する。

ドリームコアは2歳時、JRA・2歳戦の開幕2週目にデビュー勝ち。9月のサフラン賞こそ敗れたものの、ジャパンカップ同日のベゴニア賞を勝利して2勝目を挙げた。3歳シーズン初戦、2月のG3・クイーンカップでは、G1・阪神ジュベナイルフィリーズ2着馬のギャラボーグを退けて重賞初制覇を手にした。

この10年間、クイーンカップ経由で桜花賞を勝った馬は、エンブロイダリー、スターズオンアース、レーヌミノルが挙げられる。「6月デビュー、サフラン賞を1番人気で敗れた、クイーンカップの勝ち馬」は昨年の桜花賞馬、エンブロイダリーと共通するプロフィールだ。

スターアニス(3歳牝馬・ドレフォン × エピセアローム)

調教師: 高野友和
騎手: 松山弘平
主な勝ち鞍: G1・阪神ジュベナイルフィリーズ (2025)

「今年の桜花賞で一番スピード能力が高い牝馬は?」の答えは、スターアニスで間違いない。父はドレフォン、母父はダイワメジャー、母のエピセアロームは1200mのG2勝ち馬。スピード血統の最優秀2歳牝馬が、阪神マイルコースで再びG1制覇を目指す。

6月のデビュー以降、一貫して短距離を使われ、8月に1400mのG3・中京2歳ステークスで僅差の2着。このレースは小倉2歳ステークスから役割を引き継ぎ、早熟のスピード馬が集まるレースとして機能している。初のマイル戦となった阪神JFでは距離の壁を乗り越え、鋭い末脚で勝利を掴んだ。

阪神JFの勝ち馬が桜花賞に出走した場合、過去5年で4頭が3着以内に入っている。唯一の例外だったサークルオブライフは前哨戦を経由しているため、「直行」に限れば入着率は100%だ。

Kohei Matsuyama and Star Anise, G1 2025 Juvenile Fillies
KOHEI MATSUYAMA , STAR ANISE / G1 Hanshin Juvenile Fillies // Hanshin /// 2025 //// Photo by JRA

アランカール(3歳牝馬・エピファネイア × シンハライト)

調教師: 斉藤崇史
騎手: 武豊
主な勝ち鞍:
野路菊ステークス (2025)

2016年の桜花賞、僅か数センチの差で勝利を逃したシンハライト。その娘のアランカールが、10年の時を経て桜花賞に帰ってきた。3歳シーズンからアランカールの鞍上に抜擢された武豊騎手は、22年前のダンスインザムード以来となる6度目の桜花賞制覇を目指す。

デビューから2連勝を果たし、1番人気で阪神JFに臨んだアランカールだが、ここで追走力の課題が露呈。序盤からリズムに乗れず、5着に敗れ去った。前走、G2・チューリップ賞も後方からの競馬となり、差し遅れる形で3着に終わった。

焦点は、アランカールにとってはマイルは短すぎるのか。百戦錬磨の名手として知られる武豊が、前走の初騎乗を経てどのようにアジャストしてくるかが鍵だ。

リリージョワ(3歳牝馬・シルバーステート × デサフィアンテ)

調教師: 武幸四郎
騎手:
浜中俊
主な勝ち鞍:
リステッド・紅梅ステークス (2026)

今年の桜花賞で最も未知数な存在と言えるのが、大逃げでセンセーショナルな勝利を連発するリリージョワだ。骨折で桜花賞出走を果たせなかった祖母、アヴェンチュラ(2011年G1・秋華賞馬)の夢を叶えるべく、浜中俊騎手を新たなパートナーに迎えて出走する。

9月のデビュー戦は逃げ馬の真後ろに着ける先行競馬だったが、次走のもみじステークス(1400m)から大逃げスタイルに転向。後続に大差を付ける大逃げを決行し、後にG1・朝日杯フューチュリティステークスで2着に入るダイヤモンドノットを破った。

前走のリステッド・紅梅Sでも大逃げを行い、今度は2着に4馬身差を付ける圧勝。ただしマイルの距離は桜花賞が初、この破天荒なスタイルがトップレベルの相手に通用するのかも未知数だ。

フェスティバルヒル(3歳牝馬・サートゥルナーリア × ミュージアムヒル)

調教師: 四位洋文
騎手:
坂井瑠星
主な勝ち鞍:
G3・ファンタジーステークス (2025)

昨年の皐月賞馬、ミュージアムマイルの半妹が桜花賞に間に合った。2歳女王の最有力とされながら、無念の故障離脱でそのチャンスを逃したフェスティバルヒルが、牝馬クラシックの開幕戦で復帰する。

6月の新馬戦では阪神JF・6着馬のアルバンヌに勝利し、G3・ファンタジーステークスでは後にG3勝ち馬となるブラックチャリスに勝利。しかし11月、左前脚に全治3ヶ月以上の骨折を負い、阪神JFの出馬表に同馬の名前が載ることはなかった。

怪我明けながら乗り込みの量は十分。しかし、5ヶ月を超える休み明けで桜花賞を勝った例はいまだかつて存在しない。勝てば快挙なのは間違いないだろう。

タカハシ・マサノブ記者

視点: ハイペースの恩恵を受ける後方勢

リリージョワはスタートで遅れなければ今回も大逃げを打ち、ハイペースを刻むことが予想される。それを追いかける騎手はそう多くないかもしれないが、自然と後方の追い込み勢に好機が回ってくるはずだ。さらに、阪神の外回りで行われる桜花賞では、10番手以降で直線に入った馬もほぼ毎年のように入着している。

阪神JFで良い末脚を見せたスターアニスと、さらに後ろから追い込んで2着に入ったギャラボーグはその恩恵を受けるはずだ。そして追い込み馬のアランカールも外す理由は薄い。

そして、追い込み馬を挙げるなら忘れてはいけないのがサンアントワーヌだ。10月の条件戦では素晴らしい末脚を見せて勝利し、そして2着に入ったG2・フィリーズレビューでも後方から鋭い追い上げを見せた。

推奨馬: 15番・スターアニス、5番・ギャラボーグ、7番・アランカール、2番・サンアントワーヌ

ホーマン記者

視点: 最重要前哨戦・チューリップ賞

チューリップ賞は桜花賞の重要な前哨戦のひとつであり、コースと距離が桜花賞と同じであることから、クラシックを占う上でも有力な指標となる。

過去10年の桜花賞で3着以内に入った30頭のうち、12頭がチューリップ賞を経験。そのうち10頭はチューリップ賞でも3着以内に入っており、チューリップ賞が他の主要トライアルと比べても、いかに有力な物差しとなっているかを示している。

今年のチューリップ賞勝ち馬タイセイヴォーグは故障により桜花賞を回避する。となると、チューリップ賞でアタマ差敗れたナムラコスモスが注目すべき存在となる。メンバーには何頭か逃げ馬がいるため、レースの流れは速くなると見込まれる。

ナムラコスモスはおそらく、アイニードユー、ロンギングセリーヌ、ルールザウェイヴ、そしてリリージョワといった先行勢の後ろにつける形になるだろうし、このコースと距離での経験が好走を後押しするはずだ。

チューリップ賞で同じくアタマ差の3着だった後方待機型のアランカールもまた、前半の流れが厳しくなれば恩恵を受けることができる。

過去5年の阪神JF勝ち馬は桜花賞でも好成績(5:2-2-0-1)を残しており、それはコースと距離が同じというだけでなく、その勝ち馬が同世代で最も力のある部類、あるいは最も力のある牝馬そのものであることが多いからでもある。スターアニスも軽視はできない。

推奨馬: 10番・ナムラコスモス、7番・アランカール、15番・スターアニス、14番・ドリームコア

上保周平記者

視点: 馬格と完成度

桜花賞では、馬体の小さな牝馬は、レースがある程度タフな流れになった場合に対応するのが難しくなることがある。

過去10年で馬体重450キロ以下の馬が3着以内に入ったのはわずか5頭で、その中に勝ち馬はいない。ただし、この中にはシンハライト、リスグラシュー、クロノジェネシスのような馬も含まれている点には触れておくべきだろう。

したがって、3歳牝馬同士の一戦では、現在の馬体の完成度と、各馬が前哨戦で何を見せたかに注目するのが最も分かりやすいアプローチかもしれない。阪神JFでしぶといスタミナを見せたスターアニス、そしてクイーンカップで2着馬と3着馬の間を割って抜け出し、そこから突き放したドリームコアは、有力候補の一角に映る。

野路菊ステークスで牡馬相手に鋭い決め手を見せ、チューリップ賞でも再び強烈な追い込みを繰り出したアランカールも要注目であり、前走フェアリーステークスを外から差し切ったブラックチャリスもまた注目に値する。

推奨馬: 15番・スターアニス、14番・ドリームコア、 7番・アランカール、17番・ブラックチャリス

スティーヴン・ホー記者

視点: 3歳シーズン成績

牡馬・牝馬混合で行われる2000mの皐月賞とは対照的に、桜花賞は3歳牝馬限定のマイルクラシックであり、出走馬の大半がすでに1600mの経験を持っている。そのため、近年の桜花賞は比較的順当な結果になりやすい。

過去5回の桜花賞で3着以内に入った15頭のうち、前走で馬券圏内に入っていなかったのは、2022年に2着だったウォーターナビレラただ1頭だけだった。この傾向は、近走不振の牝馬にとって、このクラシックで勝つことはもちろん、馬券圏内に入ることすら極めて難しいことを強く示している。

今年、ドリームコアは疑いようのない脅威となる存在だ。G3・クイーンカップを楽勝し、明確なアドバンテージが目に見える存在だ。優れた巡航速度と高い勝負根性を備えており、このメンバー構成では非常に魅力的な本命候補に映る。

大逃げ馬のリリージョワは、デビュー以来無敗のままここへやって来る。今回が初の重賞挑戦ではあるが、その出足の速さによって、レースの主導権を握ることができるはずだ。

ナムラコスモスはここに来て急激な上昇カーブを描いている。チューリップ賞での非常に立派な走りにより、桜花賞でも存在感を示すだけの力があることを示しており、面白い穴候補となる。

アランカールは昨年のG1・阪神JFでは期待に応えられなかったが、チューリップ賞でのアタマ差の惜敗は十分評価できる内容だった。さらに、デビュー戦ではすでに1800mでスタミナを証明しており、3歳シーズンに向けてまだ大きな上積みを残している。

推奨馬: 14番・ドリームコア、13番・リリージョワ、10番・ナムラコスモス、7番・アランカール

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