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競馬場: 阪神競馬場

距離: 2000m

総賞金: 6億5100万0000円 (約420万0000米ドル)

大阪杯は、4歳以上の古馬による年内最初のG1中距離戦で、右回りの阪神競馬場を舞台に行われる。

創設は1957年、当初は1800mで施行されていたが、1972年に2000mへ延長。1984年からG2となり、G1・天皇賞春への重要な前哨戦として長らく位置づけられてきた。そして2017年、ついにG1へと昇格した。 

G1昇格初年度の勝ち馬はキタサンブラック。しかし、G2時代からすでに勝ち馬の顔ぶれは極めて豪華で、カツラギエース、トウカイテイオー、メジロマックイーン、エアグルーヴ、メイショウサムソン、オルフェーヴルといった名馬が名を連ねる。

また、2025年にはベラジオオペラがG1昇格後初の大阪杯連覇を達成した。

主役を担うダービー馬対決

ここ2年のG1・日本ダービー馬、5歳馬のダノンデサイルと4歳馬のクロワデュノールが、ともに今年初戦として出走する。両陣営とも、大阪杯で弾みを付けて、今年の中距離路線の主役になる青写真を描いているはずだ。

2025年はともに海外遠征を経験し、ダノンデサイルはドバイシーマクラシックを制した後、ヨークの英インターナショナルステークスでは、難しい流れの一戦で5着。クロワデュノールはG3・プランスドランジュ賞を勝ったものの、G1・凱旋門賞では14着に敗れた。今回の走りが、この先の進路を大きく左右する可能性が高い。 

この2頭のダービー馬が過去に顔を合わせたのは過去一度だけ。昨年11月のG1・ジャパンカップで対戦し、1馬身差でダノンデサイル(3着)が先着、クロワデュノールは4着に。当時の勝ち馬はカランダガンだった。

Norihiro Yokoyama and Danon Decile win the 2024 Tokyo Yushun
DANON DECILE, NORIHIRO YOKOYAMA / G1 Tokyo Yushun // Tokyo /// 2024 //// Photo by Shuhei Okada

ダノンデサイル、“予定変更”の影響は?

臨戦過程を振り返ると、そもそもダノンデサイルは、このレースを使う予定ではなかった。

安田翔伍厩舎の看板馬・ダノンデサイルは、本来は昨年勝っているG1・ドバイシーマクラシックへと向かうはずだったが、湾岸情勢の緊迫を受けて国内路線へ。ただし、ドバイ遠征から大阪杯への切り替えが、日程面で大きな問題になるとは考えにくい。

ドバイシーマクラシックでは、ダノンデサイル不在のなかでカランダガンが勝ったことも、昨年のジャパンカップのレベルの高さを改めて示した。 

ただし、ダノンデサイルが国内で2000mを走るのは、2024年1月のG3・京成杯を勝って以来となる。加えて、阪神で走るのも今回が初めてだ。

武豊騎手のペースメイクが勝負の鍵に?

メイショウタバルに騎乗する武豊騎手はペース判断の名手であり、G1昇格後の大阪杯はキタサンブラック、ジャックドールで勝利を挙げてきた。また、大阪杯の歴史全体を見ても、過去8勝をマークする歴代最多勝ジョッキーでもある。

その巧みなペース判断は、今年も結果を左右する大きな要素になりそうだ。大阪杯は阪神内回りで行われ、直線が短いだけに、前で運ぶ馬が粘り込みやすい。

実際、過去10年はいずれの年も、最終コーナーを3番手以内で直線に向いた馬が3着以内に残っている。

レーベンスティールは“二つの壁”を突破できるか

重賞4勝馬のレーベンスティールは、これまでG1には3度挑んできたが、その度に壁にはね返されてきた。加えて気性面の繊細さも知られており、美浦トレセンから遠く離れる輸送、とりわけ西日本への遠征には不安も残る。これまでの勝利はすべて東京か中山だ。 

それでも、クリストフ・ルメール騎手は昨年1月以来となるコンビ再結成を選んだ。ルメール騎手はこの6歳馬で4戦2勝。しかも今回は、3月1日のG2・中山記念を勝っての参戦で状態面も申し分ない。

ただし、中山記念と大阪杯を同じ年に制した馬はまだいない。

G1制覇へ虎視眈々、チャンス十分の「エコロ」2頭

近年、原村正紀氏の緑、黄、赤の勝負服はJRAですっかりお馴染みとなっている。障害王者のエコロデュエルをはじめ、「エコロ」の冠名を名乗る所有馬で結果を出してきたが、平地のJRA・G1制覇はまだない。 

だが日曜は、注目すべき2頭を送り込む。昨年4着のエコロヴァルツは阪神適性がはっきりしており、2023年のG1・朝日杯フューチュリティステークスではジャンタルマンタルの2着に健闘。

エコロディノスは着実に階段を上ってきた1頭で、前走は休み明けでG2・京都記念で3着。今回はその勢いで初のG1挑戦に臨む。

デイヴィッド・モーガン、Idol Horseのチーフジャーナリスト。イギリス・ダラム州に生まれ、幼少期からスポーツ好きだったが、10歳の時に競馬に出会い夢中になった。香港ジョッキークラブで上級競馬記者、そして競馬編集者として9年間勤務した経験があり、香港と日本の競馬に関する豊富な知識を持っている。ドバイで働いた経験もある他、ロンドンのレースニュース社にも数年間在籍。これまで寄稿したメディアには、レーシングポスト、ANZブラッドストックニュース、インターナショナルサラブレッド、TDN(サラブレッド・デイリー・ニュース)、アジアン・レーシング・レポートなどが含まれる。

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