Aa Aa Aa

ジョアン・モレイラ騎手は来週、サウジカップ開催のためリヤドへ参戦。5頭の日本勢への騎乗が決まり、その中には賞金総額2000万米ドルのメインであるG1・サウジカップに出走する、堀宣行厩舎のルクソールカフェも含まれる。

かつては香港でチャンピオンジョッキーに輝いたモレイラは、加藤征弘厩舎のケイアイアギトでG3・サウジダービー、森一誠厩舎のガビーズシスターでG2・リヤドダートスプリント、堀厩舎のシュトルーヴェでG2・レッドシーターフハンデキャップ、そして橋口慎介厩舎のパンジャタワーでG2・1351ターフスプリントに騎乗する。

モレイラは決して、G1・サウジカップでルクソールカフェが直面する厳しい一戦を甘く見ていない。昨年のサウジカップ覇者・フォーエバーヤングが、ダート1800mの同レースにタイトル防衛を目指して戻ってくるからだ。

フォーエバーヤングはつい先日、日本国内の年度代表馬に選ばれ、北米のエクリプス賞でも最優秀ダート古牡馬に輝いた。

フォーエバーヤングは昨年、香港のロマンチックウォリアーを差し切って勝利し、競馬史に残る名勝負の一つとして語り継がれるであろう一戦を制した。その後も11月にデルマーで行われたG1・BCクラシックで、アメリカ勢を相手に勝利し、その強さを改めて示した。

BCクラシックでフォーエバーヤングの背後、7着でゴールしたのがネバダビーチだった。

ネバダビーチはその大敗後、12月28日にサンタアニタ競馬場で行われたG2・ラフィットピンカイJr.ステークスでナイソスの2着に入った。ボブ・バファート厩舎のこの2頭も、リヤドのメインに登録している。

ルクソールカフェもまたアメリカ遠征を経験しており、昨年5月にG1・ケンタッキーダービーへ出走した。

当時もモレイラが騎乗したが、チャーチルダウンズでは19頭立ての12着に敗れた。ただ、その前には同じコンビで鮮やかな勝利を挙げており、それはアメリカンファラオ産駒の同馬にとって4連勝を達成した一戦でもあった。

ルクソールカフェは、G1・フェブラリーステークスを2勝したカフェファラオの全弟にあたる。

モレイラはIdol Horseの取材に、「ルクソールカフェには以前2回乗っています。1回は日本で、確か中山のレースで勝たせてもらいました。もう1回はケンタッキーダービーです。だから、好走してくれることを願っています」と手応えを語る。

Luxor Cafe and Joao Moreira
JOAO MOREIRA, LUXOR CAFE / Fukuryu Stakes // Nakayama /// 2025 //// Photo by @at_that_instant

ルクソールカフェはケンタッキーダービー後の放牧を経て復帰し、10月上旬に大井のJpn1・ジャパンダートクラシック(2000m)で、逃げたナルカミの3着に入った。その夜は白い砂を多く被ったが、11月中旬に東京で再び本来の走りを取り戻し、G3・武蔵野ステークスを勝った。

前走、12月のG1・チャンピオンズカップでは大外枠から外を回らされ、位置取りを保つために厳しい競馬を強いられ、4角で手応えを失って失速した。

それでもなお、モレイラはルクソールカフェにはリヤドで好走できるだけの資質があると信じている。全兄のカフェファラオが、2023年サウジカップでパンサラッサの3着に走ったように。

「彼はあのレースに出走するに値する結果を残してきました」とモレイラ。「全兄のカフェファラオにサウジカップに乗って、あの馬はとてもいい走りをしてくれました。今回はレベルの高い一戦ですが、兄がやったように、いいレースをしてくれることを願っています」

「フォーエバーヤングがいることで、世界でも屈指の厳しいダート戦になります。もしかすると最も厳しいかもしれません。フォーエバーヤングがやってきたことは驚異的です。彼は世界最高のダートホースです」

モレイラはまた、G2・1351ターフスプリントでパンジャタワーに騎乗できることも楽しみにしている。

4歳馬のパンジャタワーは昨春にG1・NHKマイルカップを制し、休み明け初戦でG3・キーンランドカップも勝利。前走はオーストラリアのロイヤルランドウィック競馬場で行われた高額賞金のゴールデンイーグルで、16頭立ての5着だった。

リヤドダートスプリントでモレイラが騎乗するガビーズシスターは、G3・カペラステークスの4着から同レースへ向かう。ガビーズシスターは昨年カペラステークスを勝ち、サウジではアメリカの快速馬・ストレートノーチェイサーの3着に入っている。

シュトルーヴェはここ7戦未勝利で、前走はG1・ジャパンカップ10着。今回は3000mのG2・レッドシーターフハンデキャップへ矛先を向け、斤量は58kgに設定された。なお同馬の最後の勝利は、モレイラが騎乗した2024年5月のG2・目黒記念(2500m)だった。

サウジダービーでのモレイラの騎乗馬ケイアイアギトは3戦2勝。最新の勝利は12月14日、僅差制した中山1800m出の一戦だった。

ルクソールカフェ、パンジャタワー、ケイアイアギト、シュトルーヴェは、3月末のドバイワールドカップ開催週にも登録している。リヤドで好走する馬がいれば、メイダンでもモレイラが手綱を取る選択肢になり得る。

1995年に無敗で英ダービー、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス、凱旋門賞を制したラムタラは、1992年2月2日生まれだ。

同馬は2歳時の1994年に1戦だけ走り、アレックス・スコット調教師のもとで勝利したが、その年の9月30日、スコット師は34歳で殺害された。ラムタラは3歳初戦で英ダービーを勝利。サイード・ビン・スルール調教師の管理馬となっていたが、その年の初めには命に関わる疝痛にも見舞われていた。

20年後の2月2日は、アメリカ三冠馬アメリカンファラオの誕生日でもある。同馬は史上初めて三冠とブリーダーズカップクラシックの両方を制した。

ダイアン・クランプは1969年2月7日、ハイアリアパーク競馬場の第7レースでアメリカのパリミュチュエル方式のレースに出走した史上初の女性騎手となり、歴史を作った。

女性がプロ競馬で競走することへの反発から身を守るため、彼女は競馬場まで警察の護衛を必要としていた。ブライドルンビット(単勝オッズ49倍)に騎乗し、12頭立ての10着でゴールした。

翌年にはケンタッキーダービーで女性として初めて騎乗し、1999年に最後の騎乗を迎えた。クランプは2026年1月1日、77歳で死去した。

1983年2月8日は、競馬史における恐ろしい夜となった。

武装し覆面をした集団が、アガ・カーン殿下の1981年英ダービー馬シャーガーを、アイルランドのキルデア州にあるバリメニースタッドから連れ去ったのだ。

身代金200万ポンドが要求されたが支払われず、シャーガーは二度と姿を見せなかった。サンデー・テレグラフは2008年、IRA筋の情報として、連れ込まれた先の馬房内で機関銃が使われて殺されたと報じている。

SHERGAR, THE AGA KHAN IV / Irish Derby // The Curragh /// 1980 //// Photo by Steve Powell

先週末は神の導きが働いたと、デイヴィッド・モーガン記者は書く。フランキー・デットーリのリオデジャネイロでのG1勝利は、コルコバードのキリスト像の下で引退を迎えた名手にとって、最後の見せ場となった。

その前日、ケープタウンでは、才能に恵まれながらも時に苦難を背負ってきた50代の名手が、自身初のG1・ケープタウンメット制覇という信じがたい復活劇を遂げた。

今週のIdol Thoughtsコラムでシェーン・ダイ氏は、リトルパラダイスが香港クラシックマイルを勝ったレースぶりを「印象的」と評したが、なお課題は残ると述べている。元トップジョッキーが4歳クラシックシリーズ初戦を分析し、ダービーは3月まで勝負が決まらないことを改めて思い出させてくれる。

“ウマ娘プリティーダービー”が勢いを留まるところを知らない。コスプレしたファンたちは世界各地で実際に集い始めており、その舞台は発祥の地である日本から遠く離れた競馬場にも及ぶ。デイヴィッド・モーガン記者がこの現象を掘り下げた。

トム・マーカンド騎手は先週末も遠征をこなし、インドダービー制覇を戦歴に加えた。昨年3月、Idol Horseは当時の彼に取材し、近年の世界トップジョッキーとして地位を築くうえで欠かせない移動距離と、その過密な日程について本人に聞いた。

ハイドリクスは、ローズヒル競馬場での鮮烈なデビュー戦が示すとおり、今後も注目しておきたい名前だ。

ザック・ロイド騎手は芦毛牡馬のハイドリクスをインで我慢させ、残り250mで外へ持ち出してゴーサインを出した。ハイドリクスはその要求に応え、加速して先頭へ立ち、最後は抑える余裕を残してG3・キャノンベリーステークスを2馬身近い差で制した。

この勝利で、クリス・ウォーラー厩舎の同馬は、来月のオーストラリア最大の2歳G1・ゴールデンスリッパーステークスの前売りオッズで首位タイの評価へと一気に浮上した。

もっとも、ハイドリクスにはG1級の血統がある。父はエクストリームチョイス、母はシャドウで、今季G1を勝った牝馬アポカリプティックの全弟にあたる。1歳馬としての取引額も170万豪ドル(約1.8億円)だった。

とはいえ、高額であることや血統は一つの要素にすぎない。最も重要なのは、実際に競馬場でそれを示せるかどうかだ。その点でハイドリクスは、頂点へ行けることを予感させるスタートを切った。

ライトニングステークス
フレミントン(オーストラリア)、2月14日

G1・クールモアスタッドステークス勝ち馬のテンティリスが、1000mのG1・ブラックキャビアライトニングの前売りでは本命視されている。負傷したマーク・ザーラ騎手に代わり、ダミアン・レーン騎手の騎乗が決まっている。

ゴドルフィン所有の3歳馬は、同じくロイヤルブルーの勝負服に身を包むクリス・ウォーラー厩舎のG1・ゴールデンローズステークス勝ち馬、バイヴァハトとぶつかる可能性もある。

バイヴァハトはクールモアスタッドステークスで4着だった。ギガキックも調子を取り戻しつつあり、直近2戦を勝って連勝中だ。前走はG1・チャンピオンズスプリントだった。

サウジカップデー
キングアブドゥルアジーズ(サウジアラビア)、2月14日

フォーエバーヤングは、世界最高賞金レースであるG1・サウジカップ連覇を狙って出走する。前走は昨年11月、デルマーのG1・ブリーダーズカップクラシックで、同じくサウジカップへ向かうボブ・バファート厩舎のネバダビーチを含む米国勢を破って勝利した。

カード全体も国際的な強豪が揃い、G1へ昇格した2100mのネオムターフカップには、昨年覇者のシンエンペラーと日本馬のアロヒアリイが照準を合わせている。

クイーンズシルバージュビリーカップ
シャティン(香港)、2月22日

サイレントウィットネスが持つ香港記録『17連勝』は、この日破られるのか。カーインライジングが18連勝を狙ってくる以上、その可能性は高い。

前走のG1・センテナリースプリントカップで示したのは、ライバルたちとは一段違うパフォーマンスだった。昨年このレースを勝った時点でも、1400mが問題にならないことを証明している。

Ka Ying rising equalled Silent Witness' streak of 17 wins in the G1 Centenary Sprint at Sha Tin
KA YING RISING, ZAC PURTON // G1 Centenary Sprint Cup // Sha Tin /// 2026 //// Photo by HKJC

チッピングノートンステークス
ランドウィック(オーストラリア)、2月28日

今年のベリーエレガントステークス(旧名チッピングノートンステークス)にヴィアシスティーナは出走しない。引退して繁殖入りしたため、連覇の舞台には立てない。

とはいえ、近年は牝馬の好走が目立つマイルG1でもある。前走ゴールデンイーグルを勝った無敗の4歳牝馬、オータムグローは、2月14日の1400mアポロステークスを使ったあとに向かう可能性がある。

サーデリウス、チェオルウルフ、そしてウォーラー厩舎の牝馬で昨年の豪ダービー馬・アエリアナも候補に挙がる。

オーストラリアンギニー
フレミントン(オーストラリア)、2月28日

G2・サンダウンギニー勝ち馬と、G1・コーフィールドギニー勝ち馬が、G1・オーストラリアンギニーで激突する可能性がある。

サクソンウォリアー産駒の牝馬、シーザアリバイは、前走のサンダウンギニーを制して通算成績を7戦4勝に伸ばした。

コーフィールドギニーを勝ったオータムボーイは、ここまで5戦3勝の成績を残している。

ドバイスーパーサタデー
メイダン(UAE)、2月28日

ブパット・シーマー厩舎のインペリアルエンペラーは、前走G1・アルマクトゥームチャレンジを勝ち、G1・ドバイワールドカップの有力候補として存在感を高めた。

スーパーサタデーでは、G2・アルマクトゥームクラシックでその評価を確かなものにする可能性がある。そこに、1年以上実戦から遠ざかっている、2024年ドバイワールドカップ覇者ローレルリバーが合流してくるかもしれない。

デイヴィッド・モーガン、Idol Horseのチーフジャーナリスト。イギリス・ダラム州に生まれ、幼少期からスポーツ好きだったが、10歳の時に競馬に出会い夢中になった。香港ジョッキークラブで上級競馬記者、そして競馬編集者として9年間勤務した経験があり、香港と日本の競馬に関する豊富な知識を持っている。ドバイで働いた経験もある他、ロンドンのレースニュース社にも数年間在籍。これまで寄稿したメディアには、レーシングポスト、ANZブラッドストックニュース、インターナショナルサラブレッド、TDN(サラブレッド・デイリー・ニュース)、アジアン・レーシング・レポートなどが含まれる。

デイヴィッド・モーガンの記事をすべて見る
Racing Roundtable, Idol Horse

ワールド・レーシング・ウィークリー、世界の競馬情報を凝縮してお届けする週刊コラム。IHFAの「世界のG1レース・トップ100」を基に、Idol Horseの海外競馬エキスパートたちが世界のビッグレースの動向をお伝えします。

ワールド・レーシング・ウィークリーの記事をすべて見る

すべてのニュースをお手元に。

Idol Horseのニュースレターに登録