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ジャック・ダウリング

開幕日の火曜日は、いきなり3つのG1が組まれ、その中でもとりわけ注目を集めるのが、G1・セントジェームズパレスステークスです。

3歳マイル王者の座を争うこの一戦は、フィールドオブゴールド、ルーリングコート、アンリマティスが7頭立てのこのレースの中心です。

英クラシック初戦のG1・2000ギニーステークスでは、ルーリングコートがフィールドオブゴールドを封じて戴冠を果たしました。しかし、そのフィールドオブゴールドは次走の愛2000ギニーでは、爆発的な末脚で圧勝。今回は主役としてアスコットに乗り込みます。

一方、フランスの2000ギニーにあたるG1・プールデッセデプーランを僅差で制したエイダン・オブライエン調教師のアンリマティスは4連勝を目指す立場。

5月のニューマーケット競馬場では悔し涙を飲んだフィールドオブゴールドですが、アイルランドの名手コリン・キーン騎手の手綱で雪辱の機会を掴むかもしれません。

イチオシ推奨馬: キングチャールズ3世S・ナイトレイダー(6番)


アンドリュー・ホーキンス

オーストラリア出身の私にとって、ロイヤルアスコット初日は “オーストラリア春シーズンへの布石” という意味でも見逃せません。

G1・キングチャールズ3世ステークスでは、アスフォーラが偉業に挑みます。あのテイクオーバーターゲットでも果たせなかった『ロイヤルアスコット連覇』に手が届くか注目です。

だが真に興味深いのは、後半3レース。特に2マイル4ハロンのアスコットステークスと、1マイル6ハロンのコッパーホースステークスは、これまでメルボルンカップの有力候補を多く輩出してきた舞台。ウィリー・マリンズ厩舎のヴォーバン、アブサード、トーマスホブソン、シメノンなどが好例で、今回もそうなる可能性は充分にあります。

今年はアスコットSが注目で、マリンズ調教師の管理馬でトライアンフハードル勝ち馬のポニロスが早くもメルボルンカップ候補として注目されています。一方、同厩舎のチャールズ国王所有のリーチングハイも有望、チャールズ国王は既にメルボルンでキアロン・マー調教師のもとにギルデッドウォーターを預けています。ロイヤルアスコットで勝利を挙げたデザートヒーローは、今後数週間のうちにニュージーランドで売却される予定です。

また、ウォルファートンHも豪州ファンにとって見逃せません。2012年から2019年までの間に、このレースの勝ち馬8頭のうち6頭が南半球に転戦し、コンストリビューターやアデイブといったG1勝ち馬も出ました。近年でも、バッカルー、サードラゴネット、マジックワンド、ミラージュダンサーらが活躍しています。

イチオシ推奨馬: アスコットS・ポロニス(20番)


デイヴィッド・モーガン

開幕レースのG1・クイーンアンステークスには、豪州のキアロン・マー調教師の下での初戦を迎える元米国馬のカールスパクラーが登場。欧州の古馬マイル路線に明確な序列をもたらす一戦となりそうです。

前走のG1・ロッキンジステークスを制したリードアーティストは、このレースと相性が良く、過去15年で6頭の勝ち馬が同レースから直行している。

だが、注目は昨年の3歳マイル路線を沸かせたロザリオンとノータブルスピーチの4度目の対決です。前走のロッキンジステークスでは3着と4着でしたが、今回はさらに仕上げて臨むはずです。

そして見逃せないのがディエゴヴェラスケス。オブライエン厩舎の期待馬で、2歳時は超一流の成績、3歳では距離延長に挑戦し、昨年9月にマイル戦に戻って1年ぶりに快勝しました。

カタール首長はロイヤルアスコットでの勝利のため、ワスナンレーシングから9頭を送り込みます。特に注目される2歳戦、G3・コヴェントリーステークスにはポストモダンとアンダーライターの2頭が出走予定でいずれも現時点で無敗(21頭出走のうちの無敗馬は13頭)。ワスナンレーシング主戦のジェームズ・ドイル騎手が選んだポストモダンは有力です。

キングチャールズ3世Sには、ワスナンレーシングがナイトレイダーを新たに購入し出走予定。ブカネロフェルテが勝って、ソールパワー以来のアイルランド勢の快挙となるでしょうか。そして、復帰戦に臨むアスコット巧者マナカンにも注目。なんと773日ぶりの出走で、オーナー陣にはアラン・ブラジル、オジー・アルディレス、グレン・ホドルという70〜80年代の名サッカー選手が名を連ねています。

イチオシ推奨馬: クイーンアンS・ロザリオン(10番)


ロイヤルアスコットは火曜日の午後2時30分(現地時間)に開幕する。

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