大物馬主、藤田晋氏が再び北海道で話題になっている。今年のセレクトセール1歳市場では5頭を購入したが、そのうちの1頭に『特別な』期待を寄せているようだ。
藤田氏は通常、血統を重視してじっくりと下調べするが、この馬は毛色を見て一目惚れだったと言う。いつかウマ娘に登場してほしいという思いで、大金を投じた。
「他の馬は血統やブラックタイプを重視して購入しましたが、この馬は真っ白な毛色に惹かれました。みんなから愛される馬になってほしいです。いつかウマ娘に登場できることを願っています」
もちろん、1億9000万円で落札されたこの馬は物珍しいだけでなく、確かな血統背景を持っている。この牡馬はシラユキヒメ一族の出身で、父はモーリス、母はマーブルケーキだ。G1・3勝、『白い怪物』ソダシを親戚に持つ。また、セレクトセール史上初の1億円超え白毛馬ともなった。
新たに購入したこの馬が血統や落札額に見合う活躍を見せれば、ウマ娘のゲームやアニメに登場するかもしれない。フォーブス誌の推定で純資産は9.7億ドル、日本屈指の億万長者である藤田氏はそうなる未来を望んでいる。
ウマ娘には過去の名馬をモデルにしたキャラクターが登場するが、藤田氏の所有馬はまだ登場していない。なお、スマートフォン向けのゲームは英語版のリリースをまもなく予定している。
藤田氏はセレクトセール初日の1歳馬市場に総額8億5000万円を投じたが、ここ2年間の爆買いと比べたらやや控えめだ。2021年、初参加となった2年前のセレクトセールでは総売上の10%を藤田氏の落札馬が占めていた。
それ以来、51歳の藤田氏は日本を代表する大物馬主になった。昨年のセレクトセールでも23億6900万円を投じ、『リーディングバイヤー』となっている。
これまでの藤田オーナーの所有馬と言えば、2024年のケンタッキーダービーで3着に入ったフォーエバーヤングが知られている。また、先月の宝塚記念当日に行われた新馬戦では、エリキングがデビュー勝ち。将来有望な2歳馬として期待を集めている。
セリ会場に設けられた彼のテーブルには多くの調教師が挨拶に訪れており、その中には福永祐一調教師や森秀行調教師も含まれていたという。しかし、どの厩舎に預けるかは現時点では明らかにしていない。
「調教師から話は届いていますが、今日購入した馬を誰に預けるかはまだ決まっていません。優秀なチームが付いているので、相談して決めます」
