Aa Aa Aa

水曜日、大井競馬場で行われたJpn3・雲取賞(1800m)を制した3歳馬のジャナドリアは、アメリカではなく日本のダート三冠を目指す見込みだ。

単勝オッズ1.6倍の人気を集めた武井亮厩舎のジャナドリアは、クリストフ・ルメール騎手を背に、2着のグランジョルノに2馬身差をつける快勝を収めた。意外なことに、ルメールにとって地方競馬(NAR)での勝利は5年ぶりだった。また、大井での勝利は2018年のJpn1・帝王賞以来だが、その時の勝ち馬はジャナドリアとグランジョルノの父、ゴールドドリームだった。

これについて、ルメールは「この5年間ずっと勝ちたくて努力してきましたが、なかなか勝てませんでした」とコメント。「この馬はまだスタートが得意ではなく、ゲートを出るときの反応が遅かったですが、その後すぐに良い位置を取ることができました。前の馬をマークしているときも、しっかりと反応していましたし、最後の直線では素晴らしい末脚を見せてくれました。能力もスピードも兼ね備えていて、レースに集中していました」と話した。

「これから迎える春のレースが楽しみですし、良い成績を残せるよう頑張ります」

サウジアラビアのリヤドで行われる祭典に因んで名付けられたジャナドリアは、本来であればこの週の土曜日に行われるG3・サウジダービー(1600m)に出走していたかもしれない馬だ。しかし、昨年の菊花賞をアーバンシックで制してG1初制覇を手にした武井調教師は、雲取賞をステップにより大きなレースに臨むという選択を取った。

Janadriyah wins the JPN3 Kumotori Sho for Christophe Lemaire
CHRISTOPHE LEMAIRE, JANADRIYAH / JPN3 Kumotori Sho // Oi Racecourse /// 2025 //// Photo by @yamanoborikappa
Janadriyah wins the JPN3 Kumotori Sho for Christophe Lemaire
JPN3 Kumotori Sho / Oi Racecourse // 2025 /// Photo by @yamanoborikappa

ジャナドリアはケンタッキーダービーを含め、アメリカのトリプルクラウンレースに登録を残している。しかし、大井競馬場で4月24日に行われる1800mのJpn1・羽田杯に向かい、地方競馬のダート三冠を狙う可能性が高いと調教師は話す。

ダート三冠シリーズは羽田杯で幕を開け、第2戦目は6月11日のJpn1・東京ダービー(2000m)、そして最終戦の10月8日に行われるJpn1・ジャパンダートクラシックへと続いていく。

「羽田盃の優先出走権を獲得しましたが、馬主と相談しながら決めていきます。ただ、馬の状態が問題なければ、日本のダート三冠路線を進む予定です」と武井調教師は説明。「昨年も羽田盃と東京ダービーにハビレを出走させましたが、勝てませんでした。今年こそジャナドリアで勝ちたいと思っています」

「まだ3戦しかしていませんが、全て勝っています。もちろん素晴らしい結果ですが、調教師としてはまだまだ成長の余地があると思っています。今後のジャナドリアに注目してほしいですね。ジャナドリアはダートの中距離馬という印象ですが、すべての面で優れています。パワーがあり、持続的なスピードもある。精神的にも強いです」

「1800mよりも2000mの方が向いていると思っています。東京ダービーを勝ちたいですね」

昨年の雲取賞で2着だったアマンテビアンコは後に羽田杯を制している。ダート三冠の残り2レースは、フォーエバーヤング(JDC)とラムジェット(東京ダービー)が制しており、2頭はいずれも土曜日のG1・サウジカップの有力馬と見做されている。

フランク・チャン、Idol Horseのジャーナリスト。世界を旅する競馬ファンとして、アメリカ、カナダ、チリ、イギリス、フランス、ドバイ、オーストラリア、香港、そして日本の競馬場を訪れた経験を持っている。

フランク・チャンの記事をすべて見る

すべてのニュースをお手元に。

Idol Horseのニュースレターに登録