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日曜日、シャティン競馬場での開催で落馬事故に巻き込まれたヴィンセント・ホー騎手は、頭部、首、肩に怪我を負い、現在はプリンスオブウェールズ病院の集中治療室(ICU)で入院している。

ホーはこの開催の6レース、オールドタウンに騎乗していた際にラスト100m地点で他馬と接触し、芝コースに叩きつけられる形で怪我を負った。

ホーはここ2年の間に背中、首、頭部の怪我を4度も負っており、度重なる不運に見舞われている。

香港ジョッキークラブのチーフスチュワード、マーク・ファンゲステル氏は月曜日の夕方遅くに状況を報告し、頭部の負傷に加えて肩と首に軽度の骨折が見つかったと報告した。手術は行わず、保存療法で治療を行うとしている。

また、「24時間以内にICUから一般病棟に移れる見通し」だと明かした。

2023年に日本で落馬事故に遭い、第5胸椎の骨折という重傷を負ったホーは、2024年の1月にも落馬事故で指の骨折と首の負傷に見舞われている。また、昨年12月にも再び落馬し、脳震盪のため休養を余儀なくされていた。

この日の開催で落馬事故に遭った騎手はホーだけでなく、その3レース後にはザック・パートン騎手、アンガス・チャン騎手、キース・ヤン騎手も落馬事故に巻き込まれて怪我を負っている。

パートンは左足親指の骨折と診断され、療養期間に入る。このため、クイーンズシルヴァージュビリーカップでG1・3連勝を狙うカーインライジングには騎乗できず、乗り替わりとなる見通しだ。

「かかとを骨折したのですが、こっちは大きな問題ではありません。足首の靱帯を痛めてしまったのと、親指にも骨折が見つかりました。指は変な方向に折れてしまったので、それを戻した後に固定する必要があります」と、パートンは自身の怪我を説明する。

「今日(月曜日)の午後2時に手術を受けますが、固定したピンを外すには残念ながら4週間くらい必要なようです。今夜はまだ病院にいますが、明日には退院できる見通しです」

気になるカーインライジングの乗り替わり先だが、モーリシャス出身のカリス・ティータン騎手が新たな鞍上に内定している。その一方、ピエール・ン調教師は2月23日のG1・香港ゴールドカップ(2000m)に向けて、まだ鞍上は調整中だと明かした。

Ka Ying Rising
KA YING RISING, KARIS TEETAN / G3 Sha Tin Vase Handicap // Sha Tin /// 2024 //// Photo by HKJC

3人が巻き込まれた落馬事故だが、チャンが騎乗したレジェンドセントポールズが最後の直線で故障を発生し、パートンのシルヴァリーブリーズとヤンのルポソリタリオの進路が塞がれて転倒したという状況だった。

パートンは落馬直後、難を逃れたかと思ったが、後ろから来たスターコンタクトに蹴られて怪我を負ったと話す。

「落ちた直後は大丈夫かと思ったんですが、カリス(ティータン)のスターコンタクトが交わせずにやってきて、踏まれて骨折してしまいました。ですが、あの状況では騎手が何かできるわけではありませんから」

「もっと酷い怪我だった可能性こそありますが、それでも数週間乗れなくなるのは残念です」

28歳の騎手、チャンも同様に落馬で顔を打ち付け、右頬の骨を折る怪我を負った。しかし、命に別状は無かったことは不幸中の幸いだったと話す。

「馬場に落ちたときは大丈夫だと思えたのですが、スターコンタクトの脚が顔に当たってしまいました。重傷ではなかったので本当に運が良かったなと思います。顔の打撲、それと頬の骨折はありますが、今日中に退院できると思います」

落馬した3人の中で最初に立ち上がったヤンは、左肩と太もも、左臀部の打撲という診断を受けた。

ファンゲステル氏は負傷した3騎手の復帰時期について、パートンとチャンは4週間から6週間、ヤンは2~3週間の療養が必要だと説明している。

ジャック・ダウリング、Idol Horseのレーシングジャーナリスト。2012年、グッドウッド競馬場で行われたサセックスステークスでフランケルが圧勝する姿を見て以来、競馬に情熱を注いできた。イギリス、アメリカ、フランスの競馬を取材した後、2023年に香港へ移る。サウス・チャイナ・モーニング・ポスト、レーシング・ポスト、PA Mediaなどでの執筆経験がある

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