中東地域で相次いだミサイル攻撃により航空便が乱れ、主要空港も損傷を受ける中、香港ジョッキークラブ(HKJC)に関係する26人がドバイで動けない状態が続いている。
香港所属のカリス・ティータン騎手はドバイの状況を「とても怖い」と表現し、「ミサイルがあちこちを飛び交い、家族もホテルから出られない」とIdol Horseに語った。
取材時点で足止めとなっているのは、ティータン騎手、クリス・ソー調教師とそれぞれの家族、シングドラゴンの馬主、HKJCスタッフらを含む一団だ。
HKJCの競走部門エグゼクティブディレクター、アンドリュー・ハーディング氏は「合計26人です。カリス、クリス、家族、厩舎スタッフ、馬主、HKJCの職員や放送スタッフが含まれます」と説明した。
航空網の混乱は、中東の一部地域で相次いだ空域閉鎖を受けて広がった。米国とイスラエルによるイラン攻撃の後、イランが地域一帯に向けてミサイルを発射。フライト追跡サービスでは、時間帯によってはアラブ首長国連邦上空の商業便が実質的に途絶えた様子も示されている。主要ハブ空港も運用停止や大幅な制限を余儀なくされた。
ハーディング氏によれば、HKJCは当該グループ全員と直接連絡を取り、宿泊先の確保と医療支援の手配を進めたという。
「全員と連絡を取る体制を整え、詳細情報も把握しています。どこにいるかも正確に分かっています」とハーディング氏は述べた。
「必要があれば支援を提供できるよう、提携する医療支援サービスとも連携しました。宿泊についても予約を延長し、当面の滞在先を確保しています」
HKJCは状況を注視し、選択肢を検討しているが、現時点で専門家の助言は「現地にとどまり、進展を待つ」ことだという。
「常に状況を見守り、何かできることはあるのかを見極めています」と同氏は話した。
「現時点では、私たちが頼りにしている専門家の最善の助言は、彼らが現地にとどまり、情勢の進展を待つことです。実行可能な選択肢が出てくれば、そのタイミングで動きます」

今回の混乱は香港の開催にも影響が及ぶ。ティータンはハッピーバレーの水曜開催で騎乗できない見込みだ。
「水曜開催の出馬投票では、カリス(ティータン騎手)の騎乗は申請できません。空域閉鎖が解除され、間に合う形で戻ってこられることを願っていますが、現時点では水曜の騎乗はありません」とハーディング氏は述べた。
さらに、3月28日にメイダン競馬場で予定されるドバイワールドカップ開催を巡っても、情勢は不透明さを増している。空域閉鎖や空港の運用制限が続けば、本番に向けた移動の段取りが難しくなる可能性がある。
ハーディング氏は、足止めとなっている関係者の安全と健康確保を最優先にする姿勢を強調した。
「ドバイにいる同僚、馬主、騎手の皆さんのことを心配しています。私たちは常に連絡を取り合っており、できる限りの支援を提供します」
シングドラゴンはメイダンの重賞に出走するため、ドバイへ遠征していた。ドバイ・スーパーサタデー開催は予定通り実施され、同馬はG3・マハブアルシマールで8着。
その後、航空便の運航が止まったことで、HKJC関係者の一団は出国できない状況に置かれた。
ティータンは、月曜夜には帰国便で香港へ戻れることを願っていると話した。
