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  • 開催日 3月29日(日)
  • 競馬場 中京競馬場(左回り)
  • 所在地 豊明市(愛知県)
  • 国際格付け G1
  • 国内格付け G1
  • 出走条件 4歳以上
  • 馬場
  • 距離 1200m
  • 総賞金(日本円) 3億6990万0000円
  • 総賞金(米ドル) 約238万6451米ドル
  • 初開催 1971(シュンサクオー)

日本競馬を代表するスピード決戦、それが高松宮記念だ。

高松宮記念はJRAの競馬カレンダーに組まれている2つのスプリントG1のうちのひとつであり、もうひとつは10月に中山で行われるスプリンターズステークスである。また、東京、中山、京都、阪神という「主要4場」以外で行われる唯一のJRA芝G1でもある。

左回りの中京競馬場1200mで行われるこのレースは、国内春シーズンの芝G1戦線の開幕を告げる一戦であり、G1ロードは6月下旬の宝塚記念まで続く。

例年、メイダンでのドバイワールドカップ開催の翌日に実施されることが多く、今年も同様である。また、日本国内の一般的な速い良馬場よりも、やや水分を含んだ馬場状態で行われることも珍しくない。

このレースは1971年に高松宮杯として創設され、当初は2000mで行われるG2競走だった。1996年に距離が1200mへ短縮され、G1へと昇格した。

1998年には高松宮記念へ改称され、2001年からは外国調教馬にも門戸が開かれているが、優勝トロフィーを手にした海外馬は、2015年の香港から遠征したエアロヴェロシティただ1頭のみである。

Aerovelocity wins the 2015 G1 Takamatsunomiya Kinen under Zac Purton
AEROVELOCITY, ZAC PURTON / G1 Takamatsunomiya Kinen // Chukyo /// 2015 //// Photo by JRA

ナムラクレア (7歳牝馬・ミッキーアイル × サンクイーンII)

調教師: 長谷川浩大
騎手:
浜中俊
主な勝ち鞍:
G2・阪神カップ (2024)

これまでのG1レース挑戦は10回。G1レース入着は7回。しかし勝利はまだ無い。

日本競馬史に残る「善戦ウーマン」として知られるナムラクレアが、今年の高松宮記念でラストダンスを迎える。G1未勝利馬のJRA獲得賞金としては、1位のディープボンドまで3000万円以内に迫っている。

高松宮記念では昨年まで3年連続で2着に入り、自慢の末脚が活きるコースとだけあって、好相性を誇っている。だが、7歳という年齢は障壁となる。7歳牝馬がJRAのG1を勝った例は、これまでストレイトガール(2016年ヴィクトリアマイル)のみ。

勝てば7歳牝馬としては史上2例目にして、2番目のJRA・高齢牝馬G1制覇記録となる。

なお、今年も2着となった場合、JRAのG1レースでは史上初の4年連続2着となる(Jpn1も含めるとオメガパフュームが該当)。しかし、ファンが望んでいるのはその記録ではないだろう。


サトノレーヴ (7歳牡馬・ロードカナロア × チリエージェ)

調教師: 堀宣行
騎手: クリストフ・ルメール
主な勝ち鞍: G1・高松宮記念 (2025)

過去4年間のキャリアで初の連敗、サトノレーヴは7歳にして大きな壁に直面している。高松宮記念ではかつての輝きを取り戻せるかが勝負の全てだ。

昨年の高松宮記念では3/4差での勝利だったが、その強さは着差以上のもの。後の香港とロイヤルアスコットでのG1・2着への足掛かりとなった。しかし、昨秋のG1・スプリンターズステークスでは、逃げた2頭に番狂わせを許し、さらに後ろから追い込んできたナムラクレアにも敗れた。

そして、今年はジョアン・モレイラ騎手が乗らない。新コンビのクリストフ・ルメール騎手はJRAのチャンピオンジョッキーだが、例年はドバイ遠征に出向くことが多く、これまで高松宮記念を勝った経験は無い。

Namura Claire finished second to Satono Reve
JOAO MOREIRA, SATONO REVE (R); NAMURA CLAIR, CRISTOPHE LEMAIRE (L) / G1 Takamatsunomiya Kinen // Chukyo /// 2025 //// Photo by Shuhei Okada

パンジャタワー (4歳牡馬・タワーオブロンドン × クラークスデール)

調教師:橋口慎介
騎手: 松山弘平
主な勝ち鞍:
G1・NHKマイルカップ (2025)

「マイルでも勝てるスプリンター」と見るか、「スプリントに挑戦するマイラー」と見るべきか。8月のG3・キーンランドカップでウインカーネリアンを破っているパンジャタワーにとって、真の戦場はスプリント戦なのかもしれない。

2歳シーズンのG2・京王杯2歳ステークス(1400m)では、雨が降る稍重の中、鋭い末脚で差し切って勝利。重馬場のゴールデンイーグルでもオータムグローから2.6馬身差の5着に入っており、雨の影響が心配される高松宮記念でも、馬場適性は味方するかもしれない。


ママコチャ (7歳牝馬・クロフネ × ブチコ)

調教師: 池江泰寿
騎手:
川田将雅
主な勝ち鞍:
G1・スプリンターズS (2023)

7歳牝馬がJRAのG1レースで有力馬となることは決して多くないが、今年はナムラクレアに加え、ママコチャも上位の一角として虎視眈々と狙っている。昨年3着の高松宮記念で、2023年以来となるG1勝利を目指す。

年齢の壁はつきものだが、初ダートだった11月のJpn1・JBCスプリント、2月のG3・シルクロードステークスではいずれも接戦を演じ、その健在ぶりを証明。池江泰寿調教師はソウルラッシュ、ジャンダルム、サトノアラジンといったベテラン勢をG1制覇に導いており、高齢馬の扱いが上手いトレーナーだ。

意外と言うべきか、ノーザンファームの生産馬は2006年を最後に高松宮記念を勝っていない。この馬が勝てば20年ぶりの勝利となる。


ウインカーネリアン (9歳牡馬・スクリーンヒーロー × コスモクリスタル)

調教師: 鹿戸雄一
騎手:
三浦皇成
主な勝ち鞍:
G1・スプリンターズS (2025)

9歳馬がJRAのG1を勝てば史上初。その大記録に挑むのはウインカーネリアン。昨年のスプリンターズステークスで、2008年のカンパニー以来となる、史上2頭目の北半球産の8歳馬によるG1制覇を達成した古豪だ。

重馬場を苦にしないタイプで、2024年の高松宮記念では重馬場で勝ち馬から0.5秒差の4着。3着のビクターザウィナーとともに良い粘り込みを見せた。本質的には良馬場の方が好ましいかもしれないが、勝利に向けてモデルケースとなるのは2年前の走りだろう。

WIN CARNELIAN, JUNE BLAIR / G1 Sprinters Stakes // Nakayama /// 2025 //// Photo by Shuhei Okada

タカハシ・マサノブ記者

視点: 差し馬勢

逃げ有利のスプリンターズSとは対極的に、先行馬が必ずしも有利ではないのが高松宮記念。過去10年、逃げ切り勝ちは2020年のモズスーパーフレア(1位入線馬が降着)のみ。最終コーナーを10番手以内で回れば、チャンスが巡ってくる。

熟練のナムラクレアは有終の美に向け、不安要素は無い。パンジャタワーも末脚勝負ならばサトノレーヴに負けない一頭だ。また、今回が2度目の1200mとなる一頭だが、強烈な末脚を持っているレッドモンレーヴにも期待したい。

一方、インビンシブルパパは明確な逃げ馬だが、昨夏のG3・CBC賞での逃げ切りは鮮やかの一言。コース相性を評価したい。

推奨馬: 13番・ナムラクレア、1番・パンジャタワー、6番・レッドモンレーヴ、15番・インビンシブルパパ

ホーマン記者

視点: 香港帰り組

香港スプリントに招待されるだけの実力を持つ国内スプリンターなら、このレースでも狙う価値があることを歴史は示している。

ダノンスマッシュは2020年の香港スプリントで3着に入り、翌年に高松宮記念を制覇。マッドクールは2023年の香港で8着だったが、2024年に勝利。サトノレーヴは2024年の香港3着を経て、2025年に勝っている。

サトノレーヴは昨年12月にも香港へ遠征し9着だったが、内容は着順ほど悪くなかった。直線では内ラチ沿いに閉じ込められており、その日は内が伸びない馬場だった。昨年の覇者はこのコースに合っており、能力比較だけなら倒すべき存在だ。

ウインカーネリアンも昨年香港へ遠征しており、結果は11着だったが、その国際舞台での経験をマイナス材料と見る必要はない。

推奨馬: 9番・サトノレーヴ、8番・ウインカーネリアン、17番・ペアポルックス、13番・ナムラクレア

上保周平記者

視点: 古豪の奮起

連覇を狙うサトノレーヴが、主役となる有力候補であることは間違いない。だが、注目候補はこの馬だけではない。2頭の7歳牝馬、ナムラクレアとママコチャだ。

高齢馬にとって、このレースのデータは甘くない。過去10年間、高松宮記念を勝った7歳以上の馬は2023年のファストフォースただ1頭で、その年齢層から3着以内に入ったのも他に2頭しかいない。

それでも、この2頭の牝馬はいずれも同世代を代表するスプリンターであり、どちらにも十分に勝機があると言える。

今回、ナムラクレアは引退レースで待望の初G1制覇を狙う。ママコチャは高齢馬の扱いに定評のある池江泰寿厩舎の管理馬だ。両馬は互角の評価と言っていいだろう。

パンジャタワーは海外遠征を経て国内戦に戻ることで上積みを見せる可能性があり、ビッグシーザーも杉山晴紀厩舎への転厩初戦として注目に値する。

推奨馬: 9番・サトノレーヴ、13番・ナムラクレア、10番・ママコチャ、1番・パンジャタワー

スティーブン・ホー記者

視点: 近走成績

JRA最初の芝G1ということもあり、近走成績は歴史的に重要な指標となっている。過去5回の高松宮記念では、3着以内に入った15頭のうち11頭が前走でも3着以内に入っており、7頭は前走勝ち馬だった。

ナムラクレアは誠実で安定感があり、これがG1タイトル獲得へ向けた最後のチャンスとなる。中京では4戦して1勝、2着3回という成績を残しており、この実績だけでも有力候補と言える。

ペアポルックスは今季、ちょうど良いタイミングで復調してきた。2月のG3・オーシャンSを制しており、鋭い決め手を持つ。脚質の幅もあり、伏兵として十分にチャンスがある。

ララマセラシオンは2026年に入って3戦2勝、2着1回とキャリア最高の状態にある。5歳となった今、遅咲きのタイプかもしれず、軽視はできない。

サトノレーヴは近走成績だけを見れば強調材料に欠けるかもしれないが、それでも昨年の覇者として警戒は必要だ。ただし、オッズは想定よりもやや人気しがちになるかもしれない。

推奨馬: 9番・サトノレーヴ、13番・ナムラクレア、17番・ペアポルックス、11番・ララマセラシオン

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