拠点を置く香港からオーストラリアへ緊急帰国し、消火活動に加わったデヴィッド・ヘイズ調教師が、ヘイズ家が運営するリンジーパーク調教場が受けた被害の全容を明かした。
ベテラン調教師のヘイズは、豪州・ユーロアにある同施設を山火事が襲ったわずか数時間後、レース開催日当日の朝7時に香港へと戻った。しかしそこには、7頭の死亡と、厩舎インフラの大半が破壊されるという大きな被害があった。
香港競馬のクラス4・条件戦を自厩舎のチャイナウィンが制した直後、「山火事のせいで本当に大変な時間を過ごしました。ひどい状況でした」とヘイズ師は語り、「もう2日半は寝ていません」と被災の苦労を明かした。
ヘイズ師は、妻のプルーさんと、共同調教師として厩舎を営む息子のベン、JD、ウィルとともに、2日以上にわたって一族の施設を守るために奔走し、そこからようやく香港へ戻ったのだと説明した。
「今朝7時に香港の自宅に着きました。オーストラリアではその直前まで火災と戦っていました。インフラの90%を失いました。かなりひどかったです。4人だけで320頭の世話をしていました」
火災の規模は甚大だったが、ヘイズ師は家族とスタッフが施設の馬の大半を救うことができたとしつつ、7頭は助からなかったと述べた。
「7頭を除いて、すべて救いました。7頭は助かりませんでした。主厩舎は大丈夫です。周囲に灌漑の行き届いた区画が約100エーカーあるからです。灌漑設備を稼働させて、できる限り多くの馬を厩舎内に入れました」
「JDと私は馬を捕まえて、安全な場所に入れなければなりませんでした。本当に、本当にひどかったです」
また、火がほぼすべての放牧地を焼き尽くし、広大な施設のフェンスが破壊されたという、火災後の緊迫した光景についても説明。主厩舎の一帯は残ったものの、牧柵だけでも損失が膨大だとヘイズ師は述べた。
「牧柵が必要な土地だけで敷地1500エーカーに及びます」とヘイズ師は被害状況を説明する。「そのフェンスの量を想像してみてください。ですが厩舎は大丈夫です」
差し迫った危険が去ったことを確認すると、ヘイズ師は自らが運営する厩舎での仕事を果たすため、香港行きの便に乗り込んだ。
「火が通り過ぎたと分かった時点で、飛行機に乗りました。今日はチャイナウィンが勝つところを見られると思っていました。ひどい2日間でした」
日曜遅くの時点でも、ヴィクトリア州では複数の火災がなお制御不能のまま燃え続けており、数百の建物が失われ、地域社会では被害状況の確認が続いていた。
その後、ヘイズ家は声明の中で、犠牲になった7頭は休養馬5頭と引退馬2頭で、さらに1頭が重篤な状態にあると発表した。家族、スタッフ、そして緊急対応当局が力を合わせた結果、320頭が救われたとしている。