モーリシャス出身、香港を拠点とするカリス・ティータン騎手は、札幌競馬場で行われるワールドオールスタージョッキーズ(WASJ)に向け、これまでの日本での騎乗経験が大きなアドバンテージになると自信を見せている。
ティータンは今週末、2日間にわたるWASJに出場する予定で、これが自身3度目の参戦となる。2019年に3位、昨年は5位に入っており、いずれも初日に勝利を挙げて好スタートを切ってきた。今回もその実績を生かし、日本で初騎乗となる海外勢に対して優位に立ちたい考えだ。
「日本で乗るのは本当に楽しいですし、香港を代表して戻れるのはいい機会です」とティータンはIdol Horseに語った。
「WASJはこれで3回目になりますが、経験は間違いなく大きな意味を持ちます。アスコット競馬場のシャーガーカップでも見られたように、経験の有無が大きな差を生むので、自分にとって強みになるはずです」
今年、札幌に向かう6人の外国人騎手のうち3人は日本初騎乗となる。
アルゼンチンを拠点とするブラジル人のフランシスコ・ゴンサルベス、ドイツのチャンピオンジョッキーであるトール・ハマーハンセン、プエルトリコ出身のクリスティアン・トーレスがその顔ぶれだ。一方、日本で短期免許を取得して現在参戦中のアレクシ・バデルは2度目の出場。オーストラリアの名手クレイグ・ウィリアムズは通算11回目の参戦となり、世界選抜チームは以上の6人で構成されている。
札幌での最終順位で海外騎手上位5名に入れば、日本中央競馬会(JRA)の短期免許申請資格を得ることができる。ティータンはこの点にも強い意欲を示す。
「娘も少し大きくなってきたので、来季はもしかすると挑戦のタイミングかもしれません」
さらに彼は、日本の競馬文化そのものに特別な魅力を感じているという。「日本の競馬は本当に特別です。ファンが競馬を形作っていると言ってもいいでしょう。朝早くから競馬場に来て、騎手や馬の名前が入った旗を振ってくれる。本当に驚くほど素晴らしい光景です」

ティータンは、単発の参戦を除けば、短期免許でのJRA騎乗は2017年が最後。その際は3週間で5勝を挙げた。2016年にも3週間の来日で2勝を挙げている。
今週末はさらに、ティータンにとってもう一つの大舞台が待っている。日曜に行われる芝1200mのG3・キーンランドカップでプルパレイに騎乗予定だ。
プルパレイは昨年同レースで10着に敗れたが、同年の勝ち馬サトノレーヴはその後に世界各地を転戦。6月にはロイヤルアスコットに遠征し、G1・クイーンエリザベス2世ジュビリーSで2着に健闘している。
ティータンは「大きなレースで騎乗できるのはいつだって嬉しいです。とても楽しみにしています」と意欲を語った。