ウィリアム・ハガス調教師は、今週末に行われるG1・クイーンエリザベスステークスのその先として、ドバイオナーを香港へ送り込むことを視野に入れている。しかし、4月27日にシャティンで行われるチャンピオンズデーに出走するかどうかの決定はまだ下されていないようだ。
ハガスはIdol Horseに対し、G1・クイーンエリザベス2世カップ(2000m)を回避し、3週間後に同じくシャティン競馬場で行われるG1・チャンピオンズ&チャターカップ(2400m)を選ぶ可能性の方が高くなっていると語った。ただし、QE2世カップへの出走が完全に消えたわけではない。
クラシック制覇経験のあるハガスは、近年では豪州でG1を3勝したアデイブ、そして名馬バーイードを育てた調教師としても知られている。すでに香港ジョッキークラブ(HKJC)の関係者には自身の考えを伝えているという。
「今のところ、土曜日のレース後にイギリスへ戻して、それから5月25日のチャンピオンズ&チャターCに向かう可能性が高いと、グレッグ・カーペンター(HKJCの競馬事業責任者)には伝えました。だから、その道を選ぶかもしれません。様子を見ます」
ニューマーケットの厩舎から電話で対応したハガス調教師はIdol Horseに対し、このようにプランを説明する。
「今週土曜日に2000mに戻してどう対応できるかによると思います。問題なくこなせれば、そのまま香港(QEIIカップ)に向かう可能性もありますが、今では2400mの方が合っている気がします」
ドバイオナーは10日前、ローズヒル競馬場で行われたG1・タンクレッドステークス(2400m)を制している。トム・マーカンド騎手の手綱で最後の半ハロンで先頭に立ち、3/4馬身差での勝利を収めた。
今週末、ドバイオナーは遠征先のオーストラリアで4度目となるG1制覇を狙っている。なお、昨年6月にはフランスのG1・サンクルー大賞(2400m)にて、ヨーロッパでは初となるG1勝ちを飾っている。
モハメド・オバイダ氏が所有するこの7歳のセン馬は、オーストラリアでの比較的短い間隔の出走にも慣れている。2年前のシドニーでは、G1・ランヴェットSとG1・クイーンエリザベスSを中21日で連勝する『秋二冠』を達成し、その後、シャティン競馬場でのQEIIカップではロマンチックウォリアーの3着に入った。ただし、当時のクイーンエリザベスSとQEIIカップの間隔は22日であったのに対し、今回は15日しかない。
ドバイオナーはこれまでに4度、香港でレースを経験しており、直近では昨年12月に行われたG1・香港ヴァーズ(芝2400m)でジアヴェロットの2着に入っている。