Aa Aa Aa

香港のクリス・ソー調教師は今週末、メイダンで行われるG3・マハブアルシマールへ向け、シングドラゴンの仕上げに一切の隙を作らない構えだ。

ソー師は、トニー・クルーズ、キャスパー・ファウンズというチャンピオン調教師のもとで、調教助手やアシスタントトレーナーとして海外遠征に携わってきた。

さらにこの10年は、自ら調教師として馬を海外へ送り出してきた経験もあり、経験は知識となり、その知識は現場で生かしてこそ意味を持つことをよく知っている。

シングドラゴンはすでにメイダンでゲート練習を済ませた。来月末のドバイワールドカップデーに組まれるG1・ドバイゴールデンシャヒーンへ向け、重要な前哨戦でもあるこのダート1200m戦では、シングドラゴンにホライゾネット(メンコの目穴部分をネットで覆う馬具)を着ける予定だ。

クリス・ソー調教師はドバイからIdol Horseの電話取材に応じ、「火曜日にシングドラゴンをゲートから出して、感触を確かめました」とこれまでの調整過程を語った。

「以前ドバイへ2頭連れてきたことがあるのですが、2頭目のクラシックエンペラーは、こちらでの初戦でゲートを出たところで躓いてしまい、騎手が落馬してしまいました。香港とは馬場が違いますし、ここのダートはかなり深いんです」

「当時はゲート練習をしていませんでした。だから、あの経験から、今回はシングドラゴンにゲートを出た瞬間の足元の感触を先に体験させておきたかった」

「とにかく一度、ゲートを出してみる。それだけでも馬が馬場の感触をつかめますから。ゲートを出したあと、最後の1ハロンは23秒か24秒くらいでした」

ソー師はシングドラゴンの先行力がスタートから好位置を取る助けになると見込む一方で、念には念を入れる。そのためのホライゾネットでもある。

今週末のG3・マハブアルシマールは、シングドラゴンがマーク・ニューナム厩舎から移籍して以来初の実戦となる。

「ここでは、馬群の後ろにいるとキックバックを受けて、急に進みが悪くなったり、差を詰められなくなったりする馬を時々見ます」とソー師は説明。

「もし馬がそれほど速く出られなかったとしても、ホライゾネットを着けていれば、前へ行き続けてくれて、急に止まってしまう形を避けられるのではないかと期待しています」

「香港でホライゾネットは試していますが、かなり良かったです。馬も上手にこなしました。バリアトライアルを見てもらえれば分かると思いますが、1本目はスピードよく行って、終始先頭のまま7馬身か8馬身差で勝ちました」

「邪魔にはなっていませんし、2本目もゲートから速く出て、そのまま時計も出せました」

ソー師は10頭立てのこの一戦で、1番から6番あたりの枠を引きたい考えだ。メンバーには過去2年のドバイゴールデンシャヒーン勝ち馬であるタズ、ダークサフロンに加え、シルベストル・デソウサ騎手が騎乗するエルナシーブも名を連ねる。

エルナシーブは3連勝ののち、前走は同じコース・同じ距離で行われたG3・アルシンダガスプリントで2着だった。

「枠が一番大事です」とソー師は言う。「シングドラゴンには元々スピードがありますが、ここはどの馬も本当にゲートが速い。ペースが一気に上がりますから、良い枠が欲しい。4番、5番、あるいは6番でもいいと思います」

「とにかく、出て、前へ行くことです。去年のレースのリプレイも見ましたが、勝ち馬が先頭に立って、そのまま押し切っていました」

このレースでは過去に香港勢の成功例もある。マイケル・チャン厩舎のリッチタペストリーが2014年に勝利を挙げた。リッチタペストリーは同レースで3着に入った年もあり、ドバイではアルシンダガスプリントも勝利し、ドバイゴールデンシャヒーンでも2着と3着を経験している。

Sing Dragon preparing for the G3 Mahab Al Shimaal in Dubai
SING DRAGON / Meydan // 2026 /// Photo by Dubai Racing Club

9レースが組まれるドバイ・スーパーサタデー開催には、G1・ドバイワールドカップへ向けた最後の前哨戦であるG2・アルマクトゥームクラシックも含まれる。ここでは地元のブパット・シーマー調教師が、ウォークオブスターズ、メンデルスゾーンベイを含む6頭を登録している。

イギリスのジェイミー・オズボーン調教師は、前走でシーマー厩舎のインペリアルエンペラーの後塵を拝し、G1・アルマクトゥームチャレンジで3着だったハートオブオナーを送り出す。

一方、G2・ドバイシティーオブゴールドは、同じ芝2410mで行われるG1・ドバイシーマクラシックへ向けたメイダンの主要な前哨戦の一つだ。ゴドルフィンはベテランのスター、レベルスロマンスを登録しており、同馬は2024年にドバイシーマクラシックを制している。

土曜の開催でもう一つの見どころとなるのが、UAEの騎手リーディング争いだ。前年王者のデソウサがタイトル防衛を狙う一方、同じブラジル出身のベルナルド・ピンヘイロ騎手が強く迫っている。

勝利数はデソウサが38勝、ピンヘイロが37勝。UAEの開催は残り13日となっている。

サンタアニタハンデキャップは1935年2月23日、カリフォルニア州サンタアニタパークで第1回が行われた。勝ったのは元障害馬で7歳馬のアザカー、鞍上はジョージ・ウルフ騎手だった。

昨年のBCクラシック勝ち馬で、サウジカップで連覇を果たしたフォーエバーヤングは、2021年2月24日に誕生した。

1950年2月28日、北米の殿堂入りジョッキー、ジョニー・ロングデン騎手が、史上初めて通算5000勝に到達した。

残り3か月の香港最終盤シーズンで、ジョアン・モレイラ騎手が香港に電撃復帰。ザック・パートン騎手と再び火花を散らすというニュースを受け、競馬評論家のシェーン・ダイ氏が香港競馬史に残る2人のチャンピオンジョッキーについて解説した。

マイケル・コックスが、香港近代競馬最初のスターにして怪物、コータックを手がけたウォン・タンピン調教師にインタビュー。戦時下の香港からの壮絶な逃避行、そして引退後もハッピーバレーを歩き回る日課まで。必読の一本だ。

3歳騸馬のホットデライトが、来年の香港クラシックマイルへ向け、存在感を示した。先週末のシャティン競馬場で、休み明け2戦目を鮮やかに勝ってデビュー2連勝。いずれも1200mでの勝利だ。

輸入時未出走馬(PPG)の同馬について、フランシス・ルイ調教師は完成度の高さを評価し、同時期のゴールデンシックスティを引き合いに出した。

もちろん、そうした比較を本気で語れる段階までは、まだ道のりは長い。それでもトゥーダーンホット産駒のホットデライトは、ヴィンセント・ホー騎手を背に、単勝オッズ1.2倍の支持に応えて勝利し、レーティングを73まで引き上げた。

デビュー戦では外枠から控えて中団で運び、直線は馬場の真ん中から加速して、1馬身3/4差で勝利。今回は6番ゲートから鋭く出て先手を奪い、そのまま主導権を握る。残り250mでホー騎手が軽く促すと、ホットデライトは素直に反応し、最後は2馬身3/4差まで突き放した。

ベリーエレガントステークス(旧名チッピングノートンステークス)
ランドウィック(オーストラリア)、2月28日

オータムグローは前走アポロステークスを楽勝し、無傷の9連勝で断然の人気を集めている。

だが、スプリングカーニバルでG1・豪キングチャールズ3世ステークスとG1・チャンピオンズマイルを制したチェオルウルフなど、強敵も揃っている。チェオルウルフは前走のアポロステークスでは休み明けで出走し、6着に敗れている。

サーデリウスは豪州の春にG1・アンダーウッドステークス、G1・ターンブルステークスを連勝して以来の復帰戦となる。

オーストラリアンギニー
フレミントン(オーストラリア)、2月28日

オブザーバーは2月7日のG2・オータムステークスを今季初戦で勝ち、オーストラリアンギニーの前売りで人気を集めている。

ただし、G1・ヴィクトリアダービー勝ち馬を手がけるキアロン・マー厩舎の同馬の前には、先週土曜のG3・CSヘイズステークスを制したクリス・ウォーラー厩舎のシックスティーズが立ちはだかる。

さらに、オータムステークスとG1・コーフィールドギニーで2着に健闘したアドマイヤマーズ産駒、プラネットレッドも出走を予定している。

ドバイ・スーパーサタデー
メイダン(UAE)、2月28日

3月末のドバイワールドカップ開催へ向けた前哨戦が揃う一日。G2・アルマクトゥームクラシック、G2・ドバイシティーオブゴールド、G2・シングスピールステークス、G3・ブルジュナハールなど、ハイレベルなレースが並ぶ。

香港のクリス・ソー師は、G3・マハブアルシマールにシングドラゴンを送り出す予定だ。

香港ゴールドカップ
シャティン(香港)、3月1日

昨季ヴォイッジバブルは、史上2頭目となる香港三冠の快挙を成し遂げた。だが今季はロマンチックウォリアーが香港三冠を狙う。

ロマンチックウォリアーは香港三冠の第1戦、先月のG1・スチュワーズカップを制して好スタートを切った。2000mを得意とする同馬にとっては、2024年に勝っているこの第2戦でも再び優位に立つはずだ。

香港三冠の最終戦は5月に行われる、2400mのG1・チャンピオンズ&チャターカップだ。

ニュージーランドダービーデー
エラズリー(ニュージーランド)、3月7日

ランス・オサリバン&アンドリュー・スコット厩舎の牝馬オーホープウィンズは、2月21日のG1・ニュージーランドオークスを圧勝し、勢いそのままに同日の主役レースで牡馬相手に挑む予定だ。

ニュージーランドオークス勝利は、G2・デイヴィッド&カリンエリスフィリーズクラシック、G2・サーパトリックホーガンステークスに続く3連勝での達成だった。

G2・アヴォンデールギニーの1、2着であるザッツゴールドとロードトゥパリも、有力な相手になりそうだ。

ニューマーケットハンデキャップデー
フレミントン(オーストラリア)、3月7日

オーストラリアの新鋭スプリンター、テンティリスは、前走のG1・ブラックキャビアライトニングステークスに続くG1制覇として、G1・ニューマーケットハンデキャップを狙う見通しだ。両レースの連勝を最後に達成したのは、2018年のレッドカークウォリアーである。

カンタベリーステークスデー
ランドウィック(オーストラリア)、3月7日

ジョリースターは昨年のG1・ニューマーケットハンデキャップ勝ち馬で、今回は1300mのカンタベリーステークスでも前売りの上位評価を受けている。相手候補にはレディーシェナンドー、エンジェルキャピタル、ラインバッカー、バイヴァクトなどが挙がる。

ホースチェスナットステークスデー
ターフフォンテン(南アフリカ)、3月7日

アレック・レアード調教師がかつて育てた名馬ホースチェスナット。その名を冠する一戦に向け、レアード厩舎から挑戦馬が控える。

ファイアアタックは昨年G1・プレミアズチャンピオンズチャレンジを制し、2月14日にはターフフォンテン競馬場で行われたG3・ロンドンニュースステークスも勝って、再び全盛期に近い走りを見せた。

もう一頭の有力候補がモカブレンドで、同馬は11月のG1・サマーカップ勝ち馬でもある。

デイヴィッド・モーガン、Idol Horseのチーフジャーナリスト。イギリス・ダラム州に生まれ、幼少期からスポーツ好きだったが、10歳の時に競馬に出会い夢中になった。香港ジョッキークラブで上級競馬記者、そして競馬編集者として9年間勤務した経験があり、香港と日本の競馬に関する豊富な知識を持っている。ドバイで働いた経験もある他、ロンドンのレースニュース社にも数年間在籍。これまで寄稿したメディアには、レーシングポスト、ANZブラッドストックニュース、インターナショナルサラブレッド、TDN(サラブレッド・デイリー・ニュース)、アジアン・レーシング・レポートなどが含まれる。

デイヴィッド・モーガンの記事をすべて見る
Racing Roundtable, Idol Horse

ワールド・レーシング・ウィークリー、世界の競馬情報を凝縮してお届けする週刊コラム。IHFAの「世界のG1レース・トップ100」を基に、Idol Horseの海外競馬エキスパートたちが世界のビッグレースの動向をお伝えします。

ワールド・レーシング・ウィークリーの記事をすべて見る

すべてのニュースをお手元に。

Idol Horseのニュースレターに登録