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ローズヒルの売却騒動から1年も経たないうちに、オーストラリアン・ターフ・クラブ(ATC)が、老朽化したトレーニング施設の数百万ドル規模の改修を可能にするため、ロイヤルランドウィック競馬場の一部を住宅用地として再開発する極秘計画について協議していたことが分かった。

Idol Horseが関係者に取材したところ、この提案はまだ構想段階の初期にあるものの、シドニー唯一の競馬場管理団体である同クラブの有力者たちによって作成されており、競馬場がクラウン・ランド(国有地)にあるため、最終的にはニューサウスウェールズ州(NSW州)政府に承認を求める形で提出されるという。

草案には、ロイヤルランドウィック競馬場のハイストリート側にある敷地の一部を区画分けし、複数のアパート棟を建設する案が盛り込まれている。建設戸数は、1000〜2000戸になる可能性がある。

協議に詳しい匿名の複数関係者は、仮に計画が進めば、馬券売上の水準が伸び悩む中で財務基盤を強化したいクラブにとって、状況を一変させるものになると述べた。

ATCは2008年、ロイヤルランドウィック競馬場の99年リース権を保有する締結を結んでいる。

昨年、ローズヒル競馬場を2万5000戸の“ミニシティ”として再開発する構想がATC会員の投票で否決。NSW州のクリス・ミンズ州首相は、シドニーの住宅危機の緩和を目下の課題としており、この提案を真剣に精査する可能性がある。

現時点で開発業者がプロジェクトについて踏み込んだ協議を行ったわけではないが、理論上は、NSW州政府が用途地域の変更によって生じる資金の一部を活用し、ロイヤルランドウィック競馬場で調教師向けの新たな厩舎施設をATCが建設するのを支援することも可能だ。

ATCは、このプロジェクトを進める前に、会員への説明と承認の取得を望んでいる。

ATCの広報担当者は次のように述べた。

「ロイヤルランドウィック競馬場の一部の土地を開発する提案は、議論のごく初期段階にあります」

「いかなる計画においても重要な要素となるのは、ロイヤルランドウィック競馬場全体にわたる馬房整備への投資であり、それを中核に据えたうえで、馬関連エリアの周囲に住宅を付加する形になるでしょう」

「いかなる計画も前進させる前に、まずATC会員、競馬産業関係者、レーシングNSW、そしてロイヤルランドウィック競馬場の理事と協議することを検討します」

「ATCは、すべての開催地において収益を増やす方法を継続的に模索しており、これはその一例にすぎません」

ATCが、同クラブが保有する4つの競馬場のいずれかで住宅開発と結び付けて取り沙汰されるのは今回が初めてではない。

同クラブは、主要資産であるローズヒルガーデンズを50億豪ドルで売却する案について、会員の承認を得ようとしたものの、18か月間の混乱が生じた末に失敗している。臨時総会の数か月後には、取締役3人が辞任した。

また、カンタベリーでの土地の一部再開発をめぐっても、開発業者との間で遅延問題に巻き込まれている。

しかし、ロイヤルランドウィック競馬場は、住宅開発の可能性としては常に“立ち入り禁止”の領域だった。それが今、ATCが資金注入を求め、同クラブ最高峰の競馬場における競走馬関連エリアの改修を目指す中で、状況が変わりつつある。

同競馬場には、キアロン・マー、ゲイ・ウォーターハウスとエイドリアン・ボット、ジョン・オシェイとトム・チャールトン、そしてピーター・スノーデンといった調教師が管理するスター馬が在厩している。

ATCはこの夏、動揺の渦中にあった。残る4人の取締役が、ガバナンスと財務面の懸念を理由にクラブが直ちに管理下に置かれるのを阻止するため、規制当局であるレーシングNSWを相手取り、差し止めを求めて最高裁判所に提訴したのだ。

同クラブは、今月後半に管理命令の有効性をめぐる2日間の審理が行われるまでの間、差し止めを得ることに成功している。

アダム・ペンギリー、ジャーナリスト。競馬を始めとする様々なスポーツで10年以上、速報ニュース、特集記事、コラム、分析、論説を執筆した実績を持つ。シドニー・モーニング・ヘラルドやイラワラ・マーキュリーなどの報道機関で勤務したほか、Sky RacingやSky Sports Radioのオンエアプレゼンターとしても活躍している。

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