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2024 菊花賞: G1レビュー

競馬場: 京都競馬場
距離: 3000m
賞金総額: 4億2460万円(約283万米ドル)


クリストフ・ルメール騎手は、菊花賞を前に4頭の有力馬の中から1頭を選ぶ選択を迫られたが、アーバンシックという正解に辿り着いた。

ルメール騎手は前走で自身が勝利に導いたアーバンシック、ヘデントール、アドマイヤテラ、シュバルツクーゲルの4頭の中から選べる立場にあり、結果としてそれぞれ1着、2着、3着、7着に入着した。このフランス人スーパースターは完璧なレース運びで2週連続のG1制覇、そして菊花賞連覇を達成した。

アーバンシックの勝利は43歳の武井亮調教師にとって、初のG1勝利となった。ルメール騎手にとってはサトノダイヤモンド(2016年)、フィエールマン(2018年)、ドゥレッツァ(2023年)に続く4度目の菊花賞勝利となる。

屈腱炎による有力馬の欠場、特に皐月賞勝ち馬でダービー2着のジャスティンミラノ、そしてG2・京都新聞杯勝ち馬のジューンテイクの欠場により、レースのレベル自体は落ちた。さらに、ダービー3着のシンエンペラーがアイリッシュチャンピオンSと凱旋門賞に向かったことも影響しただろう。

それでも、アーバンシックは文句の付けようがない勝利を収め、距離適性への疑問を払拭した。

Urban Chic wins Kikuka Sho
URBAN CHIC, CRISTOPHE LEMAIRE / G1 Kikuka Sho // Kyoto /// 2024 //// Photo by Shuhei Okada

レース展開

前半は、東京優駿(日本ダービー)と同様にとてもスローペースで進んだ。ただし、ダービーとは異なり、今回は前方のスローペースに対して後方から仕掛けるような動きがあった。

1周目を終えた時点での後方からの動きで隊列は変わったが、これは順位が入れ替わったに過ぎず、レース全体に本格的なプレッシャーを与えるものではなかった。

残り800メートル地点で再び順位が入れ替わり、武豊騎手はスローペースの後方で前に行きたがるアドマイヤテラと共に先頭に立った。

その後方で、ルメール騎手はいつもの冷静な忍耐力を見せ、アーバンシックを勝ち筋に乗せていった。2番人気のこの馬に賭けていた人にとっては、比較的楽なレース観戦だっただろう。一方で、ダノンデサイルを支持した人々は苦々しい思いをしていた。

1番人気馬の敗因

1番人気馬ダノンデサイルに騎乗した横山典弘騎手についても触れる必要がある。ダノンデサイルは前走の勝利時より18キロ増の522キロで出走した。

今回の騎乗は大失敗に終わったが、まずは彼のコメントを聞いてみよう。

「1周目は上手に走れましたが、流れが悪すぎました。仕方ないですね。誰のせいでもありません。レースの流れがとにかく不利でした。どうしようもありません。体重が18キロ増えたのは成長によるものです。これが競馬です。最悪の状況の中で、馬は最後まで頑張ってくれました」

ダノンデサイルは確かに全力を尽くした。最終コーナーで後方3番手から追い込み、レース中2番目に速い上がり3ハロン(600m)35.5秒をマークして6着でゴールした。しかし、横山が絶好の位置取りから最終コーナーで後方3番手まで下がってしまったのは、大惨事と言える。

Danon Decile Kikuka Sho
DANON DECILE (R) / G1 Kikuka Sho // Kyoto /// 2024 //// Photo by Shuhei Okada

血統背景

これはレガレイラのホープフルSに続くスワーヴリチャードにとって2度目のG1勝利であり、待ち望まれていたクラシック勝利だった。多くの人がすでにこのハーツクライ産駒を将来有望な種牡馬と考えていたが、クラシック勝ち馬が生まれるかどうか疑問を呈する声もあった。

この種牡馬に対する距離の疑問は、主に母父のアンブライドルズソングに由来していたが、今回それは払拭された。スワーヴリチャードは今や自信を持って『クラシック向きの種牡馬』として売り出すことができる。

この勝利は、伝説的な繁殖牝馬ウインドインハーヘアの驚くべき遺産にもう一つの章を加えることにもなった。

驚くべきことに、上位3頭のうち2頭がウインドインハーヘアの牝系出身だった。アーバンシックとアドマイヤテラの両方が、ウインドインハーヘアの孫娘を母としている。

ウインドインハーヘアの影響力は、ディープインパクトやブラックタイドといった種牡馬を通じてだけでなく、彼女の血統系統を通じても依然として強い。昨年のホープフルSを制したレガレイラと今年の桜花賞馬ステレンボッシュの両方が、アーバンシックと近い血縁関係にある。

勝利コメント

クリストフ・ルメール騎手「自分にとっては2週連続のG1制覇で、菊花賞も連覇できてとても嬉しいです。前走で彼のポテンシャルを感じていました。このレースには過去に自分が乗った馬が4頭いましたが、アーバンシックを選びましたので、プレッシャーはありました。3000mは長い距離なので、最初は内で力を温存しました。勝つためにはスタミナとレース能力の両方が必要ですが、幸い彼は両方を持っていました」

2024 菊花賞: レースリプレイ

マイケル・コックス、Idol Horseの編集長。オーストラリアのニューカッスルやハンターバレー地域でハーネスレース(繋駕速歩競走)に携わる一家に生まれ、競馬記者として19年以上の活動経験を持っている。香港競馬の取材に定評があり、これまで寄稿したメディアにはサウス・チャイナ・モーニング・ポスト、ジ・エイジ、ヘラルド・サン、AAP通信、アジアン・レーシング・レポート、イラワラ・マーキュリーなどが含まれる。

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