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フランス人騎手のアレクシ・バデルが日本の夏の短期騎乗で、競馬場内外ともに早くも充実した時間を過ごしている。土曜日の中京競馬場での初騎乗では、坂口智康厩舎のサッカレッロを大穴勝利へと導き、翌日曜日にも接戦を制してさらに2勝を挙げた。

「最高の気分です。初日の勝利は全く予想していませんでしたし、日本のレースについてはあまり詳しくないのであまり期待もしていなかったんです。でも初騎乗で初勝利を挙げられたなんて、最高のスタートでしたし、その勢いのまま2日目にも接戦をモノにして2勝できました。運が味方してくれている気がしますし、想像以上の結果です」とバデルは笑顔を見せる。

日本での経験は、2023年に札幌で開催されたワールドオールスタージョッキーズでの8鞍だけ。その時の1勝でシリーズ総合5位となり、今回の短期免許取得へとつながった。

今回の短期免許はノーザンファームがサポートしており、バデルはそのサポートに応えるように、池江泰寿厩舎のメディテラニアンで日曜日に勝利を挙げた。

Alexis Badel wins at Chukyo on Mediterranean
ALEXIS BADEL, MEDITERRANEAN (green cap) / Chukyo // 2025 /// Photo by @le_courage0610

さらに、ジャパンカップ優勝経験を持つ高野友和厩舎のピースフルナイトでも勝ち星を挙げ週末で計3勝をマーク。ピースフルナイトにとっては、2023年5月京都の未勝利戦以来となる勝利だった。

軽量ジョッキーとして知られるバデルは、今後3週間は中京を中心に騎乗する予定だ。その合間には家族との観光も楽しんでおり、日本での短期滞在を存分に満喫している様子がうかがえる。

バデルは妻のエヴァさんと2人の娘を連れて日本を訪れており、先週は家族で東京観光を満喫したという。そして現在は初めて訪れた美しい古都・京都からIdol Horseの取材に応じた。

「今回の滞在は、もちろん競馬での成功を収めることが第一ですが、同時に日本を旅して素晴らしい休日を過ごすことも目的です。東京は本当に素晴らしく、レースに騎乗できていい経験になっています。家族みんなで日本を楽しんでいます」と、日本の魅力を熱っぽく語った。

「京都には初めて来ましたが、2日間滞在して本当に驚かされました。日本は本当に素晴らしい国です」と、改めて感動を口にした。

京都の美しさに感動したバデルは、先週末の好成績で今週末のレースへの意欲も一層高まっていることだろう。

「日本のホースマンは一流ですし、ファンも本当に温かく、熱心な競馬ファンばかりです。競馬場でも街中でも、日本は常に素晴らしい国だと感じています。ファンがつくる雰囲気は格別で、ジョッキーに対していつも好意的に接してくれるのは本当にうれしいことです」と日本の競馬界への深い敬意を表したバデル。

「日本に来てすぐに歓迎されていると感じましたが、勝ち星を挙げればその実感はさらに強くなるでしょうね」

マイケル・コックス、Idol Horseの編集長。オーストラリアのニューカッスルやハンターバレー地域でハーネスレース(繋駕速歩競走)に携わる一家に生まれ、競馬記者として19年以上の活動経験を持っている。香港競馬の取材に定評があり、これまで寄稿したメディアにはサウス・チャイナ・モーニング・ポスト、ジ・エイジ、ヘラルド・サン、AAP通信、アジアン・レーシング・レポート、イラワラ・マーキュリーなどが含まれる。

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