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来月、10月19日に行われるG2・シャティントロフィー(芝1600m)に出走するヴォイッジバブルは、主戦のジェームズ・マクドナルド騎手が騎乗できないため、マシュー・プーン騎手を代役として騎乗するとリッキー・イウ調教師は明らかにした。

プーン騎手はこれまで、ヴォイッジバブルの調教やバリアトライアルでたびたび手綱を取り、マクドナルド騎手の “代役” として馬を仕上げてきた。その貢献が認められ、イウ師とサンシャインアンドムーンライト・シンジケートは、香港三冠馬のシーズン初戦となるレースでの手綱を正式に託した。

「マシューはこれまで本当に多くの調教をこなしてくれました。そこで彼に騎乗を任せることにしたのです」とイウ師はIdol Horseに語った。

「バリアトライアルでもたくさん乗ってくれましたし、彼に任せるのが公平だと考えました。馬主の皆さんも納得してくれています。ジェームズ(マクドナルド騎手)は当日香港にいないので、地元ジョッキーを起用するのは良いことです」

マクドナルド騎手は前日の10月18日、オーストラリアのランドウィック競馬場で行われる世界最高賞金の短距離G1・ジ・エベレスト(総賞金2000万豪ドル)に参戦予定で、クリス・ウォーラー厩舎のG1牝馬・ジョリースターもしくはレディシェナンドーのいずれかに騎乗する見込みだ。マクドナルドはその後、11月12日から12月23日まで短期免許で香港に滞在し、騎乗する予定となっている。

ヴォイッジバブルは昨季、G1・スチュワーズカップ(1600m)、G1・香港ゴールドカップ(2000m)、G1・チャンピオンズ&チャターカップ(2400m)を制覇。30年以上ぶりとなる香港三冠を達成し、香港競馬史に名を刻んだ。

通算G1・5勝を誇る7歳馬のヴォイッジバブルは、10月19日のシャティントロフィーでトップハンデの135ポンド(約61.2kg)を背負って始動予定。その後、11月のG2・ジョッキークラブマイル、12月のG1・香港マイルと王道路線を歩む予定だ。

プーン騎手は「本当に楽しみにしています」と笑顔を見せた。

「彼は本当に素晴らしい馬ですし、レースで乗せてもらえることが嬉しいです。馬主の皆さんとリッキー調教師に心から感謝しています。これまで何度も調教で乗ってきたので、この馬のことはよく分かっています。良い結果を出して恩返ししたいです」

また、イウ師はヴォイッジバブルの順調さも強調。始動戦に向けて支障は無いことをアピールした。

「ヴォイッジバブルは夏の間、中国本土の従化トレセンで過ごし、9月9日にシャティンへ戻ってきました。前回の従化でのバリアトライアルも非常に良かったですし、シャティントロフィー前にもう一度バリアトライアルを行う予定です。その後は、年内の主要マイル戦を見据えて調整を進めます」

ジャック・ダウリング、Idol Horseの競馬ジャーナリスト。2012年、グッドウッド競馬場で行われたサセックスステークスでフランケルが圧勝する姿を見て以来、競馬に情熱を注いできた。イギリス、アメリカ、フランスの競馬を取材した後、2023年に香港へ移る。サウス・チャイナ・モーニング・ポスト、レーシング・ポスト、PA Mediaなどでの執筆経験がある。

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