デヴィッド・ヘイズ調教師はカーインライジングについて「これ以上ない状態だ」と述べ、世界最高レーティングのスプリンターが、次の目標として11月23日にシャティン競馬場で行われるG2・ジョッキークラブスプリントに出走することを明らかにした。
先月、圧巻の内容でG1・ジ・エベレストを制した同馬は、帰国後2週間をシャティン競馬場の検疫厩舎で過ごしてきたが、火曜日にヘイズ厩舎へ帰厩する予定だ。
日曜日のハッピーバレー開催で2勝を挙げ、今季の好スタートを継続しているヘイズ師は、月曜朝にオールウェザーで行われたカーインライジングの追い切りには大満足だと、Idol Horseに語った。
「カーインライジングの状態はこの上なく最高です。今朝も追い切りましたが、素晴らしかった。火曜日に検疫期間を明け、今週末に追い切って、レースに向けて来週金曜日にバリアトライアルを使うプランでいます」
12月14日のG1・香港スプリント連覇に向けて、11月の前哨戦を使うべきなのか、当初は頭を悩ませていたヘイズ師。しかし、香港競馬界が誇るスターは絶好調で、香港国際競走に向けて気力十分だと明かした。
「ここまで絶好調なのは初めてです」とヘイズ師。「追い切り後はスタンドの方へと歩いて戻ってくるのですが、まるで走る前みたいな雰囲気でした。それほど仕上がりきっています。海外遠征が良い影響を与えたのだと思います」
「まさに『準備完了』という状態です。馬体重はすでに香港で勝っていた時の水準に戻っているので、走らせる必要があります。調子が良すぎるくらいですからね」
オーストラリアのトップスプリンターたちを打ち破るという、途方もない仕事を成し遂げた後でも、馬券市場はカーインライジングにとって “通常営業” となる可能性が高い。シャムエクスプレス産駒の同馬は、直近8戦中6戦で単勝1.1倍、もしくは最低払戻率と定められている1.05倍でレースを迎えている。
「ジ・エベレストが終わると、またいつものオッズに戻ってしまいますね。心臓に悪いですよ」とヘイズ師は笑った。
また、ヘイズ師はジョッキークラブスプリントに、前走でG2戦を制したトモダチココロエも出走させる予定だ。
7歳にしてまさかの本格化を迎えたトモダチココロエは、クラス2で走っていたレーティング84の条件馬から、レーティング110を誇るG2・プレミアボウルの勝ち馬へと変貌を遂げた。
「トモダチココロエにとって、今季は本当に充実期ですね」とヘイズ師は語った。「プレミアボウルではヘリオスエクスプレスを破りましたし、かつて10戦かけてようやく1勝した馬だったことを思えば、信じられないような成長ぶりです」
