今週日曜(2月1日)の香港クラシックマイルは、ランキングの入れ替わりがここまでで最大になる可能性が高い。上位14頭のうち10頭が出走し、トップ3も全頭がこの一戦に臨む。
Idol Horseの専門家パネルは、クラシックマイル後も改めてダービー候補を順位付けし、4歳クラシックシリーズを通じて随時更新していく。同シリーズは3月1日の香港クラシックカップ(1800m)へと続き、3月22日の香港ダービーで締めくくられる。
1. インヴィンシブルアイビス
前回順位: 1
調教師: マーク・ニューナム
レーティング: 91
成績: 7:4-2-1
マイルでの力強い勝利が、能力と落ち着きを改めて裏付けた。現時点でも明確な最上位評価に変わりはなく、やるべきことを、やるべきタイミングで積み重ねている。
4連勝中で、まだ上積みも見込める。ダービーが近づき距離が延びていく中でも、ここまでの内容からは距離延長に対応できない要素は見当たらない。
折り合ってから、直線で長くいい脚を使うタイプだけに、ヒュー・ボウマン騎手は合いそうだ。ただ、常に駆け引きが求められるダービーで、その騎乗パターンが逆に制約になる場面はあるのだろうか。
2. サゲイシャスライフ
前回順位: 2
調教師: ピエール・ン
レーティング: 97
香港成績: 3:2-0-0
旧馬名: ナヴィオファンタズマ
ザック・パートンがクラシックマイルでこの馬を選んだことで、最上位争いに名を連ねた。シリーズでも最高のレーティングを持ち、マイルから1マイル半までの実績を武器にクラシックシリーズに臨む。
懸念はブラジルでの戦歴だ。南米からの輸入馬がダービーで本格的に勝ち負けに加わった例はまだない。さらに、サゲイシャスライフは喉鳴りがあるとされる。ただ、その状態でも3戦2勝でクラス2を2勝しており、パートンにとってはレーティングを尊重するという話になる。

3. リトルパラダイス
前回順位: 3
調教師: ジミー・ティン
レーティング: 95
成績: 8:5-1-1
香港で着実に力を付けてきた完成度の高い上昇馬で、勝ち続けているうえに勝ち方も強い。直近の1400m勝ちでも、距離が延びていく中で不可欠となる戦術面の幅を改めて示した。
マイル以上への疑問符は残るが、能力と安定感が上位レベルに踏みとどまらせている。
4. ナンバーズ
前回順位: 4
調教師: フランキー・ロー
レーティング: 90
香港成績: 2:1-0-1
旧馬名: キングオブサンダー
ランキング内でも数少ない本格的なステイヤーで、海外で長めの距離の実績がある。上位勢のような切れ味は欠くかもしれないが、スタミナと前で踏ん張って持続させる強さは、今後ますます価値を増す可能性がある。
直近の1600mのバリアトライアルでも内容は良く、状態と仕上がりを維持していることが伝わってきた。フランキー・ロー調教師はクラシックマイルを回避し、2月8日のG3・センテナリーヴァーズからクラシックカップへ向かう選択をしている。
5. パッチオブコスモ (NEW)
前回順位: ランク外
調教師: マンフレッド・マン
レーティング: 84
香港成績: 12:5-0-0
最初の2回のランキングでは圏外だったが、腱の故障で300日以上の休養を挟んだ後、驚異的な復活を遂げた。クラス3のマイル戦で135ポンドを背負い、勝ち切ってみせた。
一方で、今回は復帰2走目での反動が出る危険もある。しかもクラシックマイルまでは2週間しかない。それでも、疑いようのない能力と伸びしろを考えれば、非常に興味深い新勢力だ
6. ダズリングフィット (↓)
前回順位: 5
調教師: デヴィッド・ユースタス
レーティング: 75
成績: 9:3-1-1
堅実で信頼できるタイプで、強い相手にも踏ん張り続けている。タフさとレースを使ってきた強みは明確な武器だ。
デヴィッド・ユースタス調教師は、クラシックマイルの枠確保へ無理をせず、馬の長期的な将来を優先する決断をした。前走マイルでの終いを伸ばしての5着は悪くなく、中位評価を維持するには十分だったが、復活してきたパッチオブコスモが浮上した分、順位はひとつ下がった。

7. トップドラゴン (↓)
前回順位: 6
調教師: クリス・ソー
レーティング: 81
成績: 11:3-3-2
このレベルでは安定しており、周囲の馬たちとの比較もしやすい戦歴を積み上げている。前走ではサゲイシャスライフの3着で、周囲の馬たちとの比較もしやすい戦歴になっている。大崩れが少ない。
問われるのは、勝負が厳しくなったときにもう一段上の競馬ができるかどうかだ。
8. ビューティーボルト (↓)
前回順位: 7
調教師: トニー・クルーズ
レーティング: 85
成績: 7:2-3-1
旧馬名: サンダーソング
派手さはないが、香港での実績を着実に積み上げてきた。前走では、トップ評価のインヴィンシブルアイビスに対し、わずか1ポンド差の恩恵を受けたとはいえ、クビ差まで迫っている。
順位を押し上げるにはもう一押しが必要だが、クラシックマイルはその好機になる。鞍上はジェームズ・マクドナルド。タフさと戦術面の幅を示す舞台だ。
9. パブリックアテンション (↓)
前回順位: 8
調教師: デヴィッド・ヘイズ
レーティング: 83
香港成績: 3:0-1-1
旧馬名: パブリックアテンション
香港ではまだ未勝利だが、海外での内容は本物の能力を示している。
前走は外を回る形になりながら、一定のタフさを見せた。距離適性としては、ダービーの2000mよりもマイル寄りである可能性が高い。

10. ウインドロード (↑)
前回順位: 11
調教師: コディー・モー
レーティング: 80
香港成績: 1:0-0-0
旧馬名: ウインドロード
欧州での戦歴はスタミナとしぶとさを示しており、香港初戦も派手さこそないが悪くない内容だった。戦術面が研ぎ澄まされれば、さらに良くなる余地がある。初戦後にバリアトライアルを挟み、今週日曜のクラシックマイルへ向かう。
11. インフィニットリゾルヴ (↑)
前回順位: 12
調教師: マーク・ニューナム
レーティング: 84
香港成績: 8:1-3-2
旧馬名: ディコンストラクション
リトルパラダイスの後ろで1400mを走った前走で一段階前進した上昇馬だ。前走の終いの伸びは心強く、まだ上り調子の途中にいる印象が強い。今週日曜のクラシックマイルに出走する。
12. グリッターリングレジェンド (↓)
前回順位: 10
調教師: デヴィッド・ユースタス
レーティング: 78
香港成績: 1:0-0-0
旧馬名: グリッターリングレジェンド
ダービーで戦えるだけの海外実績は持っているが、ここまでの1戦を見る限り、順応に手間取っているように見える。本番まで時間のない中、間に合ううちに形を作れるかが焦点になる。
13. サーキットグランドスラム
前回順位: 14位圏外
調教師: マンフレッド・マン
レーティング: 80
香港成績: 4:1-0-1
旧馬名: タンブリッジウェルズ
早熟なスプリント血統の一族から来たアイルランド産馬で、香港初戦は大穴評価の中、ブリトニー・ウォンとのコンビで1200mを鮮やかに差し切った。その後は重い斤量を背負いながらも、終いを伸ばす競馬を続けている。
クラシックマイルではデレク・リョンが騎乗する。距離はこの馬にとって初の1400m超で、定量戦という条件も含め、ダービー適性を測る試金石になる。

14. エアロダイナミクス (NEW)
前回順位: ランク外
調教師: マーク・ニューナム
レーティング: 74
香港成績: 2:0-1-0
南アフリカでは1475mまでで4戦3勝。前走はパッチオブコスモの2着だったが、勝ち馬から5ポンドの恩恵を受けたうえで強い内容を見せており、注目に値する存在だ。
クラシックマイルに間に合わなかった点は痛いが、まだ良化余地はある。もう1勝できれば、今年のダービー出走権に届く可能性もある。