香港クラシックカップを制したルビーロットが、Idol HorseのBMW 香港ダービー パワーランキングのトップに急浮上した。この評価には、管理するデヴィッド・ヘイズ調教師も同意している。
「彼はもうダービーの有力馬の一頭と言えるんじゃないかな?」とヘイズ調教師。「非常に賢い馬で、レース後の状態も申し分ない。もともと高く評価していた馬で、4歳シリーズを見据えてここに送り込んできました」
「最初のレース(香港クラシックマイル)は枠順の影響で苦戦して、クラシックCでも決して楽な枠ではなかったけれど、それでも距離をこなした。ダービーの舞台は彼にとって理想的なはずだし、今度こそ良い枠を引きたいところだね」

ヘイズ調教師は、G1で好走経験のある南アフリカ産馬のモンディアルもダービーに出走させる予定だが、こちらはパワーランキングではトップ14には入っていない。
「ダービーを目標にしています」と調教師。「クラシックCではスタートで出遅れたが、それでも悪くない競馬をしました。本来は先行するタイプの馬だから、ダービーでは積極的に前に行く競馬を考えています。そうすれば、さらに良い走りを見せてくれるはずです」
一方、フランシス・ルイ調教師は、有力候補と見られていた2頭、パッキングハーモッド(過去最高順位4位)とディヴァーノ(前回ランキング6位・ブレイブスマッシュ産駒)をダービーには出走させないことを明言した。
しかし、クラシックカップ4着のパッキングエンジェルはダービーに進む予定で、ジョアン・モレイラ騎手が3月23日の本番でも手綱を取ることが決まっている。モレイラ騎手にとっては、3度目のダービー制覇を狙う一戦となる。
香港競馬専門家によるパワーランキングは、最終出走馬が発表される3月12日に向けて更新を続けていく。
このランキングは、10名の香港競馬専門家がダービー出走予定馬を1位から14位まで順位付けし、その結果を集計して作成されている。今後も3月23日のレースに向けて随時更新される予定だ。
1. ルビーロット (AUS)
前回のランキング順位 | 7 |
調教師 | デヴィッド・ヘイズ |
レーティング | 100 |
輸入区分 | PPG(未出走の輸入馬) |
クラシックCの勝利により、ルビーロットはダービーの最有力候補として確固たる地位を築いた。ペースが速く展開したレースの中、彼は上がり最速を記録し、力強い差し脚を見せた。
Rubylot finishes right over the top! 💪
— HKJC Racing (@HKJC_Racing) March 3, 2025
An elated @brentonavdulla recorded his first #4YOSeries win with David Hayes' galloper in the Hong Kong Classic Cup at Sha Tin on Sunday… #LoveRacing | #HKracing pic.twitter.com/N23wJCQyH8
2. ヨハネスブラームス (GB)
前回のランキング順位 | 4 |
調教師 | ピエール・ン |
レーティング | 95 |
前の調教師 | エイダン・オブライエン |
ルビーロットと同じく、終盤の脚色が際立っていたのがヨハネスブラームスだ。クラシックマイルでの大敗は唯一の汚点ではあるが、ピエール・ン厩舎の管理馬はその後2戦で優れた走りを見せ、この評価を取り戻した。
3. マイウィッシュ (AUS)
前回のランキング順位 | 3 |
調教師 | マーク・ニューナム |
レーティング | 97 |
輸入区分 | PPG(未出走の輸入馬) |
クラシックマイルの勝ち馬であり、その勝利がフロックでなかったことをクラシックCの2着で証明した。マーク・ニューナム厩舎のマイウィッシュは、前半から積極的にレースを進めた馬の中では最も優れたパフォーマンスを見せた。その先行力は、ダービーの2ターンコースで大きな武器となる可能性がある。
4. パッキングエンジェル (NZ)
前回のランキング順位 | 1 |
調教師 | フランシス・ルイ |
レーティング | 86 |
輸入区分 | PPG(未出走の輸入馬) |
クラシックCでは1番人気に支持されたものの、最後の直線では伸びを欠き、ルビーロットとヨハネスブラームスに交わされてしまった。それでも、ジョアン・モレイラ騎手がダービーでも騎乗を決めており、フランシス・ルイ厩舎の管理馬として期待は依然として高い。
5. ノイジーボーイ (AUS)
前回のランキング順位 | 2 |
調教師 | デニス・イップ |
レーティング | 84 |
前の調教師 | トッド・ハウレット |
クラシックCでは、レース中盤で速いペースを作り、最後に失速してしまった。しかし、ダービーと同じ2000mのシャティンのレースではすでに勝利経験があり、ハッピーバレーの2200m戦でも好走している。デニス・イップ厩舎のリアルスティール産駒は、距離が延びることで本来の強さを発揮する可能性がある。
6. ステップスアヘッド (AUS)
前回のランキング順位 | 9 |
調教師 | フランシス・ルイ |
レーティング | 83 |
輸入区分 | PPG(未出走の輸入馬) |
フランシス・ルイ厩舎の管理馬で、クラシックCでは5着。先月のクラス3・1800m戦を僅差で勝利したことを受けて評価を上げてきた。スプリンター寄りの血統ながらも、距離延長に対応しており、さらなる成長が期待される。
7. スタニングピーチ (IRE)
前回のランキング順位 | 5 |
調教師 | トニー・クルーズ |
レーティング | 87 |
前の調教師 | ジョセフ・オブライエン |
1月の最初のランキングでは1位だったものの、徐々に評価を落としている。それでも、クラシックCでは6着と一定の存在感を示しており、完全に見限られるには早い。名門トニー・クルーズ厩舎の管理馬であり、ダービーでも善戦する可能性は十分にある。

8. スカイハート (NZ)
前回のランキング順位 | 13 |
調教師 | キャスパー・ファウンズ |
レーティング | 76 |
輸入区分 | PPG(未出走の輸入馬) |
クラシックCには出走しなかったが、直近のクラス3・1600m戦で勝利している。カスパー・ファウンズ厩舎の管理馬で、今週末に行われる1800mのクラス2戦に出走予定。このレースには、同じくダービー候補のケンブリッジ、マークウィン、バンドルアワード、ロウライダーが参戦する。
9. カリフォルニアトータリティ (AUS)
前回のランキング順位 | 11 |
調教師 | トニー・クルーズ |
レーティング | 81 |
輸入区分 | PPG(未出走の輸入馬) |
シャティン1800m戦で2戦2勝という実績を持ってクラシックCに臨んだが、大外枠からの先行策でスタミナを消耗し、最後は失速。それでも、ノイジーボーイよりは粘りを見せており、トニー・クルーズ厩舎のダービー候補として注目される。
10. ライトイヤーズチャーム (AUS)
前回のランキング順位 | 14 |
調教師 | デヴィッド・ユースタス |
レーティング | 75 |
輸入区分 | PP(既出走の輸入馬) |
クラシックCには出走していないが、今週末のクラス3・1600m戦で初めて長距離に挑戦する予定。デイヴィッド・ユースタス厩舎の管理馬であり、2000mへの適性が問われる一戦となる。
11. カップフェラ (AUS)
前回のランキング順位 | 10 |
調教師 | フランシス・ルイ |
レーティング | 83 |
前の調教師 | クリス・ウォーラー |
4歳クラシックシリーズでは期待外れの成績が続いている。オーストラリアではG1・スプリングチャンピオンステークスとG1・ローズヒルギニーで2着の実績を持つが、香港移籍後の成績は低迷。ミックリーに敗れた初戦以降、クラシックマイルとクラシックCでは凡走が続いている。フランシス・ルイ厩舎のチームが立て直しを図れるかが鍵となる。
12. スカイトラスト (AUS)
前回のランキング順位 | 15 |
調教師 | キャスパー・ファウンズ |
レーティング | 79 |
輸入区分 | PPG(未出走の輸入馬) |
クラシックCでは不運なレース運びとなった。内枠から行きたがる素振りを見せ、1200m付近でスタニングピーチの後ろに詰まる形となり、ヒュー・ボウマン騎手が外に持ち出さざるを得なかった。キャスパー・ファウンズ厩舎の管理馬で、ダービーに向けて課題は多いが、潜在能力は高い。

13. バンドルアワード (AUS)
前回のランキング順位 | 23 |
調教師 | ジョン・サイズ |
レーティング | 75 |
改名前 | Prince Prawn |
前の調教師 | アラン & ジェイソン・ウィリアムズ |
今週末に行われるクラス2戦で、スカイハートと対戦する予定。前回のランキングでは圏外だったが、最近の動向から再びトップ14にランクイン。ジョン・サイズ厩舎の管理馬として、ダービー出走に向けたラストチャンスとなる。
14. プレイフォーミア (AUS)
前回のランキング順位 | ランク外 |
調教師 | コディ・モー |
レーティング | 76 |
輸入区分 | PPG(未出走の輸入馬) |
クラシックCには出走していないが、先週末のクラス3・2000m戦で2着。勝ち馬のエンスロールドの方がダービー向きの内容だったかもしれないが、プレイフォーミアは8ポンドの斤量差があったことを考えると評価に値する。総合評価76という点ではダービー出走の可能性が高く、先行策を取れる強みもあるため、展開次第では上位進出も見込める。
専門家パネル: デイヴィッド・モーガン(Idol Horse)、アンドリュー・ホーキンス(Idol Horse)、マイケル・コックス(Idol Horse)、スティーヴン・ホー(Idol Horse)、ゾヘル・アブドゥルカリム(タイム誌アジア版元編集者・香港競馬専門家)、ピート・トゥーミー(ブラッドストックエージェント)、グラント・コートニー(競馬写真家)、マイク・ドゥルーズ(香港競馬アナリスト)、ルーク・ミドルブルック(香港競馬アナリスト)