最新ニュース
30/03/2026
【大阪杯】ダノンデサイル参戦でダービー馬対決が再燃、鍵を握る武豊騎手の“逃げ”
ダノンデサイルとクロワデュノールのラウンド2が実現した2026年の大阪杯。しかし、勝負の鍵を握るのはベテランのペースメイクかもしれない。大阪杯の注目要素を5つに絞って紹介する。
デイヴィッド・モーガン
05/03/2026
【WRW】ドバイ開催の不透明感で対応分かれる遠征馬、香港チャンピオンズデーに有力馬流入も
中東情勢の緊迫が続くなか、今月後半のドバイワールドカップ開催を巡る不確実性とリスクを関係者が見極めている。出走を見送る動きが広がれば、香港や大阪杯へ有力馬が向かう可能性がある。
デイヴィッド・モーガン, ワールド・レーシング・ウィークリー
07/04/2025
声高らかに至高の再演、ベラジオオペラがレコードタイムで大阪杯連覇
ベラジオオペラが史上初となるG1・大阪杯連覇を達成。父のロードカナロアにとっても、2025年の好スタートをさらに後押しする結果となった。
アンドリュー・ホーキンス
04/04/2025
「さらに6ヶ月!」来日資格延長のモレイラ騎手、サトノレーヴとの “香港再挑戦” に期待
高松宮記念を制し、短期免許資格の延長に成功したジョアン・モレイラ騎手を取材。サトノレーヴが香港に再挑戦し、カーインライジングと再戦が実現すれば楽しみだと話した。
マイケル・コックス
大阪杯の概要
- 開催日 4月5日(日)
- 競馬場 阪神競馬場(右回り)
- 所在地 宝塚市(兵庫県)
- 国際格付け G1
- 国内格付け G1
- 出走条件 4歳以上
- 馬場 芝
- 距離 2000m
- 総賞金(日本円) 6億5100万0000円
- 総賞金(米ドル) 約408万3181米ドル
- 初開催 1957(ホマレイチ)
大阪杯の歴史
大阪杯は、JRAの競馬カレンダーで年内最初に組まれる2000mのG1レースである。春のG1シーズン開幕を告げるスプリント戦と、ステイヤーの試練である天皇賞春の間に行われる、中距離路線を代表するトップクラスの舞台だ。
右回りの阪神競馬場で行われるこのレースは、JRA・G1レースの中では比較的新しい存在である。1957年に1800mで創設され、1972年に2000mへと距離が延長。1984年にはG2へ昇格し、春のローテーションにおける格式高い一戦となった。
JRAは2017年にこのレースをG1へ昇格させ、クラシックディスタンスである10ハロンを得意とする馬たちにとって、国内最高峰の目標を提示した。
このレースは、その戦術的な要求の高さにおいて独特である。最初のコーナーまでの距離が短く、さらに起伏のある直線が待っているため、立ち回りの速さと純粋なパワーの両方が求められる。
大阪杯の歴代勝ち馬には、オルフェーヴルやキタサンブラックのような名馬たちが名を連ねており、国内路線組が激闘を繰り広げるタイトルであると同時に、香港のクイーンエリザベス2世カップへ向かうスターたちにとって、最後の国内戦となることも多い。
「クラシックディスタンス」を重んじる日本の競馬文化の中で、大阪杯は2000mの最高峰を決めるレースとして機能している。

大阪杯のデータ
大阪杯の有力馬
クロワデュノール(4歳牡馬・キタサンブラック × ライジングクロス)
調教師: 斉藤崇史
騎手: 北村友一
主な勝ち鞍: G1・日本ダービー (2025)
同世代のマスカレードボール、ミュージアムマイルがG1タイトルを手にしてスポットライトを浴びる中、ダービー馬がそれを黙って見ているわけにはいかない。クロワデュノールは4歳シーズン初戦を、先輩ダービー馬のダノンデサイルとの再戦でスタートさせる。
昨年秋、クロワデュノールは凱旋門賞遠征を決行し、前哨戦のG3・プランスドランジュ賞では後の凱旋門賞馬であるダリズを撃破。しかし、本番の凱旋門賞では14着に沈んだ。また、11月のジャパンカップではカランダガンとマスカレードボールにあっさり交わされ、ダノンデサイルにも後塵を拝して4着に敗れている。
例年、大阪杯はドバイワールドカップ開催と日程が被る影響もあり、前年のダービー馬が大阪杯も制した例は2014年のキズナまで遡る。阪神競馬場でのレースはこれが初めて。ちなみに関西圏でのレースも今回が初だ。
ダノンデサイル(5歳牡馬・エピファネイア × トップデサイル)
調教師: 安田翔伍
騎手: 坂井瑠星
主な勝ち鞍: G1・ドバイシーマクラシック (2025)
2024年の日本ダービー馬、カランダガンは昨年、G1・ドバイシーマクラシックでカランダガンを破って勝利し、その5ヶ月後にイギリス遠征を実施。ヨーク競馬場のG1・英インターナショナルステークスに挑戦したが、結果は不本意な走りで5着に終わった。
帰国初戦、昨年のジャパンカップではカランダガンから2馬身半の3着に入り、続くG1・有馬記念でも勝ち馬のミュージアムマイルからほぼ1馬身差の3着に健闘。秋の2戦は「負けてなお強し」の競馬を見せた。
主戦の戸崎圭太騎手は以前、この馬の幼い気性を課題として指摘していたが、年齢も5歳を迎え、心身共により成長した姿を見せている。大阪杯は2011年以降、全ての年で4歳馬か5歳馬が制しており、まさに機は熟している。
なお、戸崎圭太騎手は騎乗停止中のため、大阪杯では坂井瑠星騎手が鞍上に抜擢されている。
メイショウタバル(5歳牡馬・ゴールドシップ × メイショウツバクロ)
調教師: 石橋守
騎手: 武豊
主な勝ち鞍: G1・宝塚記念 (2025)
阪神競馬場の内回りコースで行われる大阪杯だが、ここ10年間は毎年、3番手以内で直線に入った馬が3着以内に残っている。生粋の逃げ馬であるメイショウタバルと、“逃げの名手”として知られる武豊騎手を軽視できる理由はあるだろうか?
大阪杯を逃げ切り勝ちで制した2021年のレイパパレ、2023年のジャックドールは、いずれも前走から3ヶ月以上の間隔が空いていた。メイショウタバルも前走は12月の有馬記念。休み明けにも強い同馬の特徴を考えても、フレッシュな状態で走れることは悪くないはずだ。

レーベンスティール(6歳牡馬・リアルスティール × トウカイライフ)
調教師: 田中博康
騎手: クリストフ・ルメール
主な勝ち鞍: G2・中山記念 (2026)
レーベンスティールの重賞タイトルは5勝。G1馬の称号まで秒読み段階のこの馬は、今度こそG1制覇を掴めるだろうか?一ヶ月前のG2中山記念は完勝、レーススタイル的にも好相性が見込まれる大阪杯で、キャリア4度目のG1挑戦に臨む。
気性面の難しさも災いし、これまでの勝利は東京と中山のみに留まっていたレーベンスティールだが、今回はレースの一週間前に栗東入り。長距離輸送の負担を準備と対策で補うべく、田中博康調教師は秘策を用意してきた。
6歳以上の馬が大阪杯を勝った年は2010年が最後、直近10年間でも3着以内に入ったのは2025年と2017年のみ。フェブラリーステークス、高松宮記念に続き、JRA・G1レース3連勝を狙うクリストフ・ルメール騎手だが、今回は難題が勝利の前に立ちはだかっている。
ショウヘイ(4歳牡馬・サートゥルナーリア × オーロトラジェ)
調教師: 友道康夫
騎手: 川田将雅
主な勝ち鞍: G2・アメリカジョッキークラブカップ (2026)
G1レースでのMVPはまだないショウヘイだが、1月のG2・AJCCでの完勝劇は、まさに今シーズンの飛躍を予感させる勝利だった。逃げ馬の後ろに構え、好位置から抜け出すレーススタイルは、先行馬有利の大阪杯向きだ。
ダービー3着馬のショウヘイは、昨年のクラシックレースでも確かな存在感を示したが、年が明けてさらに成長の兆しを見せている。4年前、ポタジェで大阪杯を制している友道康夫調教師も「十分チャンスはある」と自信のコメントを残している。
Idol Horseの競馬記者の見解は?
タカハシ・マサノブ記者
視点: 4歳馬・5歳馬
大阪杯では15年以上、6歳以上の勝ち馬が現れていない。この歴史は単なるジンクスでは片付けられないほど大きい。直近10年間はその傾向がさらに強まり、馬券圏内の3着以内ですらたった2頭のみだ。
その時点で現実的な候補は8頭まで絞れる。中でも一番の格上はダノンデサイル。レーススタイルには幅があり、日本ダービーでは先行策から勝利を掴んでいる。メイショウタバル、クロワデュノールも先行馬有利の大阪杯に向いている。
ショウヘイを外すべきかは悩ましいところだが、それでもエコロディノスを高く評価したい。前走のG2・京都記念では最後まで3着を守り切り、良い内容の粘り強い走りを見せた。軽視は禁物だ。
推奨馬: 4番・ダノンデサイル、6番・メイショウタバル、15番・クロワデュノール、7番・エコロディノス
ホーマン記者
視点: 後方追走勢
阪神の2000mは、日本国内の同距離コースの中でもかなり偏りのあるコースだ。レースは内回りコースで行われ、直線はおよそ350mしかない。したがって、逃げることができる馬、あるいは先行馬の後ろにつけられる馬が有利になる。
後方待機型の馬にとっては、2018年勝ち馬のスワーヴリチャードや、2024年に2着だったローシャムパークのように、向正面から捲って加速を開始する必要がある。
2017年に大阪杯がG1へ昇格して以降、今年は最高のメンバーになるかもしれない。ダービー馬のクロワデュノールとダノンデサイル、さらに宝塚記念馬のメイショウタバルが出走している。クロワデュノールはジャパンカップで敗れたが、2000mでの成績は3戦2勝、2着1回、着外0回と安定している。このレースでは好位の差し馬の一頭となるはずで、コースのバイアスも味方するだろう。
エコロデュノスは面白い穴馬になりそうだ。阪神2000mでは2戦2勝と好成績を残している。実力はまだ証明途上だが、このコースと距離での経験が大きな結果につながるかもしれない。20倍前後の穴馬としては、狙ってみる価値がある。
推奨馬: 15番・クロワデュノール、7番・エコロディノス、5番・ショウヘイ、4番・ダノンデサイル
上保周平記者
視点: チャンスは若手にあり
大阪杯は高齢馬にとっては厳しいレースだ。G1へ昇格して以降の9回の開催では、勝ち馬はすべて4歳馬か5歳馬で、6歳以上で3着以内に入ったのは昨年のヨーホーレイクと、2017年のステファノスだけだった。当然ながら、注目は若い馬たち、中でも2頭のダービー馬に集まる。
クロワデュノールはジャパンカップでは4着だったが、この馬はおそらく10ハロンがベストなのかもしれない。海外遠征を経てさらに成熟した今、阪神内回りの2000mはまさにベスト条件となる可能性が高い。
ダノンデサイルはジャパンカップ、有馬記念とともに3着に入った後の休み明けでここへ出走する。どちらのレースでも出足の良さと、好位を保つ能力を見せていたので、ロスなく運べれば勝負圏内に入ってくるはずだ。
戦術の幅が限られるメイショウタバルや、初めて2000mに挑むショウヘイよりも、エコロデュノスを推したい。三冠路線をフルに歩んだわけではないが、前走のG2・京都記念では3着に入った。G1初挑戦でも、大きなレースができるだけの力は十分にあるように見える。
もしベテラン勢に出番があるとすれば、ヨーホーレイクに期待したい。リピーターとしての実績があり、2000mでも安定感を示している。
推奨馬: 15番・クロワデュノール、4番・ダノンデサイル、7番・エコロディノス、9番・ヨーホーレイク
スティーヴン・ホー記者
視点: 距離適性
今年の大阪杯は、G1昇格後の開催でも特に注目すべき一戦になりそうだ。通常、大阪杯はドバイワールドカップ開催と日程が近いため、多くの有力馬がこちらではなくドバイを選ぶ。しかし今年は、過去屈指の好メンバーになることが見込まれている。
このレースでは4歳馬と5歳馬が圧倒しており、過去10年の3着以内30頭のうち、28頭を占めている。すでに触れたように、この期間に6歳以上の勝ち馬は1頭もおらず、この傾向は無視できない。
トップクラスの馬たちがドバイワールドカップ開催を回避してこちらに向かってくることで、5歳を超える馬たちの見通しはさらに厳しくなるとみられる。
2頭のダービー馬を比較すると、2000mではクロワデュノールの方が有望に映る。同馬はこの距離で3戦2勝なのに対し、ダノンデサイルは1勝で、他の2戦では馬券圏内にも入っていない。さらにクロワデュノールは昨年のプランスドランジュ賞で、凱旋門賞馬のダリズを破っており、ここでも2000m適性を証明している。
クロワデュノールはこれまで関西圏で走ったことがないが、この条件込みでも有力候補であることは揺るがない。昨年の宝塚記念も含め、阪神競馬場で3戦無敗のメイショウタバルもまた、名手・武豊を背に好位置から勝機を狙っている。
また、エコロデュノスは近走安定した走りを続けている。G1の経験はないが、関西圏では堅実で、阪神でも4戦して2勝、さらに1回の入着がある。今年のメンバーの中でも興味深い存在だ。
推奨馬: 15番・クロワデュノール、6番・メイショウタバル、7番・エコロディノス、4番・ダノンデサイル