最新ニュース
28/11/2025
アーモンドアイの“ラスボス”伝説、ルメール騎手が語る「ジャパンカップ2勝」の記憶
アーモンドアイのラストランとなった2020年のジャパンカップから5年。クリストフ・ルメール騎手がIdol Horseに、2度のジャパンカップ制覇を挙げた名牝の伝説を語った。
デイヴィッド・モーガン
27/11/2025
ジャパンカップ参戦のカランダガン、登録の香港カップは回避の見込み「間隔が短すぎる」
ジャパンカップの記者会見で、登録を残している香港カップには転戦しないと明らかにしたグラファール師。日本への輸送は順調だったと述べ、府中決戦への抱負を語った。
上保周平, マイケル・コックス
24/11/2025
【ジャパンカップ】ヨーロッパ最強馬が来日!日本勢は“3頭のダービー馬”が集結
20年ぶりの外国馬Vを目指し、欧州年度代表馬のカランダガンが参戦する今年のジャパンカップ。デヴィッド・モーガン記者が「5つの見どころ」を解説する。
デイヴィッド・モーガン
13/11/2025
悩める女傑が復活なるか?ルメール騎手はエリザベス女王杯のステレンボッシュに「自信あります」
昨年の桜花賞馬にして、香港ヴァーズ3着馬のステレンボッシュ。復活の鍵を握るのは、JRAのG1レース3連勝中の勢いに乗るクリストフ・ルメール騎手だ。
デイヴィッド・モーガン
06/11/2025
「日本で逃しても米国で…」矢作師、フォーエバーヤングの“年度代表馬”論争に皮肉交じりの一言
今週のワールド・レーシング・ウィークリーは二本立て。ドイツのG1・バイエルン大賞では、繁殖牝馬セールを控える一頭の英国牝馬が、キャリア最後の一仕事に臨む。
デイヴィッド・モーガン, ワールド・レーシング・ウィークリー
ジャパンカップの概要
- 開催日 11月30日(日)
- 競馬場 東京競馬場(左回り)
- 所在地 東京都
- 国際格付け G1
- 国内格付け G1
- 出走条件 3歳以上
- 馬場 芝
- 距離 2400m
- 総賞金(日本円) 10億9000万0000円
- 総賞金(米ドル) 約727万1000ドル
- 初開催 1981年(メアジードーツ)
ジャパンカップの歴史
1981年に創設されたG1・ジャパンカップは、2400mの外国馬招待競走であり、その成り立ちからして真にグローバルな存在で、世界の競馬を代表する一戦だ。
JRAが、日本のトップホースを世界の精鋭と戦わせる場として創設したジャパンカップ。その歴代優勝馬には、ディープインパクト、アーモンドアイ、イクイノックスといった日本の現代の名馬に加え、かつて世界を転戦した名馬たちの名も並ぶ。
ジャパンカップ創設当初は海外馬が優勢で、最初の10回のうち実に8回を制した。しかし、その後は流れが完全に地元勢に傾き、現在まで19連勝を飾っている。
その流れが2025年も続くかどうかは、“欧州年度代表馬”の座を獲得したフランス調教馬、カランダガンの双肩にかかっている。18頭立てのメンバーの中で唯一の海外勢として、日本馬の支配に風穴を開けることを狙う。
ジャパンカップでカランダガンの前に立ちはだかるのは、国内最高レーティングのダノンデサイルを筆頭に、マスカレードボール、クロワデュノールら層の厚い日本勢だ。
ジャパンカップ連覇の名牝、ジェンティルドンナの今週の急逝は、今年の一戦に悲しい一幕を添える出来事となった。ディープインパクト産駒の同馬は、ジャパンカップ史上初の連覇を達成し、いまだ唯一の連覇達成馬として、その名をジャパンカップの伝説に刻んでいる。
Statistics
ジャパンカップの有力馬
カランダガン(4歳騸馬・Gleneagles x Calayana)
調教師: フランシス=アンリ・グラファール
騎手: ミカエル・バルザローナ
主な勝ち鞍: G1・キングジョージ6世&クイーンエリザベスS (2025)
カランダガンはジャパンカップの一週間前、2025年のカルティエ賞年度代表馬を受賞し、文字通りの『ヨーロッパ最強馬』が来日する。昨年、オーギュストロダンとゴリアットの来日も大きな衝撃となったが、その一年後にそれを超えるビッグネームの出走が実現した。
カランダガンの強みは抜群の安定感。2024年のG1・英インターナショナルSでのG1初挑戦以来、7戦連続でG1レースを走っているが、すべて2着以内に入着。ヨーロッパのレーススタイルとは違う一戦となったドバイシーマクラシックでも、ダノンデサイルの2着を外していない。
しかし、過去20年間で外国馬が1度も勝てていない事実は厳しい要素だ。昨年のジャパンカップはやや異例とも言えるスローペースになり、ビッグネームたちはそれに翻弄された。日本の固い芝への対応が取り沙汰されているが、ペースへの対応力も厄介な懸念点だ。
マスカレードボール(3歳牡馬・ドゥラメンテ × マスクオフ)
調教師: 手塚貴久
騎手: クリストフ・ルメール
主な勝ち鞍: G1・天皇賞秋 (2025)
3歳でG1・天皇賞秋を制したのは、バブルガムフェロー、シンボリクリスエス、エフフォーリア、イクイノックスといずれも時代を代表する名馬ばかり。そして今年、“名馬”のリストにマスカレードボールの名前が加わった。
3歳馬のジャパンカップ勝ち馬はそれよりより少ないが、好走例は豊富にある。2017年のレイデオロ(2着)以降、実は毎年のように3着以内に3歳馬が入ってきている。今年、その筆頭候補がマスカレードボールだ。
前走は休み明けで天皇賞秋を制し、ジャパンカップが秋2戦目と消耗の懸念は無い。春先の日本ダービーは僅差の2着に入っており、東京2400mでの実績があることも強みの一つだ。
4度目の対決でクロワデュノールに初勝利なるか。真価が問われる一戦だ。
クロワデュノール(3歳牡馬・キタサンブラック × ライジングクロス)
調教師: 斉藤崇史
騎手: 北村友一
主な勝ち鞍: G1・日本ダービー (2025)
フランス遠征初戦のG3・プランスドランジュ賞では“後の凱旋門賞馬”ダリズに僅差で勝利したが、凱旋門賞本番では重馬場に苦しんで14着。今年のダービー馬はフランスでは真価を発揮することができなかった。
凱旋門賞からジャパンカップというローテは決して異例の参戦というわけではないが、勝ち馬は2006年のディープインパクトまで遡る。昨年のシンエンペラーはこのローテで2着に入ったが、負担が厳しいチャレンジと言わざるを得ないだろう。
帰国後のクロワデュノールはなかなか調子が上がらず、一週間前の追い切りでは併走する格下相手に遅れを取った。当週の追い切りでは“第三者”のクリスチャン・デムーロ騎手が跨がり、陣営は出走にゴーサインを出した。調教時計も悪くはなく、この一週間で大きく仕上げてきたようだ。
なお、ジャパンカップでは北村友一騎手が引き続き騎乗する。
ダノンデサイル(3歳牡馬・エピファネイア × トップデサイル)
調教師: 安田翔伍
騎手: 戸崎圭太
主な勝ち鞍: G1・日本ダービー (2024)
昨年の日本ダービー馬、そしてG1・有馬記念の3着馬は、今年初戦のドバイシーマクラシックでカランダガンを2着に退け、“ベリーベリーホース”な走りを見せた。しかし、8月の英インターナショナルSでは5着に惨敗。6頭立ての少頭数、日本とは全く違う欧州競馬のペースに翻弄され、不本意な敗北に終わった。
意外と言うべきか、ダノンデサイルは11月にして今年初の国内出走となるが、その点はおそらく心配要らないだろう。昨年のダービーはノーマークの穴馬としての勝利となったが、後の大活躍を見る限り、ダノンデサイルの実力に疑いは無い。
英インターナショナルSからジャパンカップに直行というローテは前例が多くないが、昨年のドゥレッツァはこのローテからジャパンカップで2着に健闘したほか、2005年のゼンノロブロイは3着(秋天経由)に入っている。
ダノンデサイルは「読めない要素」が多い存在だが、かといって軽視する理由もあまり無い。

シンエンペラー(4歳牡馬・Siyouni x Starlet’s Sister)
調教師: 矢作芳人
騎手: 坂井瑠星
主な勝ち鞍: G2・ネオムターフカップ (2025)
昨年のジャパンカップ2着馬であり、今年はサウジアラビアでG2・ネオムターフカップを制覇。前走のG1・愛チャンピオンステークスでは大敗に終わったが、後の検査で肺出血が確認され、目標の凱旋門賞を回避。2ヶ月間の立て直し期間を経て、ジャパンカップに挑戦する。
シンエンペラーは昨年の凱旋門賞、今年のドバイシーマクラシックのように大敗も目立つが、展開が向いたときの強さは確かなものがある。昨年のジャパンカップでは粘り強い末脚を見せ、勝ち馬のドウデュースからそれほど差の無い2着に健闘した。
鍵となるのはレースのペースだ。スローペースに拘るタイプではないが、できる限り楽な展開で先行し、自分がペースの鍵を握ることが望ましい。ホウオウビスケッツやサンライズアースが速い逃げで厳しいペースを作った場合、シンエンペラーが割を食うのは避けられない。また、16番枠という外枠も不利な要素だ。
Idol Horseの競馬記者の見解は?
タカハシ・マサノブ記者
視点: 海外実績
ジャパンカップ、そして日本ダービーが行われる東京2400mは比較的紛れが少なく、チャンピオンコースに相応しい舞台だ。日本競馬のペースに左右される可能性は否定できないが、カランダガンは十分にその実力を発揮できると考えている。
その上で、ダノンデサイルとクロワデュノールという2頭のダービー馬も推薦したい。2頭はともに海外帰りだが、ダノンデサイルは前回から3ヶ月以上が経ち、クロワデュノールも急仕上げながらなんとか間に合わせてきた。
昨年のシンエンペラー(2着)とドゥレッツァ(3着)も海外帰り、ここは心配いらないだろう。シンエンペラーは今年も悪くない候補。実力馬として悪い走りはしないと予想。
推奨馬: 8番・カランダガン、2番・クロワデュノール、14番・ダノンデサイル、16番・シンエンペラー
ホーマン記者
視点: 枠順
東京競馬場の2400m、とりわけジャパンカップには枠順の有利不利がある。過去10年で1~6番ゲートから9頭の勝ち馬が出ており、内枠を引いた馬には明らかなアドバンテージがある。
日本ダービー馬のクロワデュノールは2番と内目の枠を引いた一方で、カランダガン、ダノンデサイル、そして15番のマスカレードボールといった有力馬は、いずれも“好走枠”を引けなかった。
クロワデュノールは凱旋門賞で結果を残せなかったものの、近年ではジャスタウェイ(2014年)やシンエンペラー(2024年)のように、同レースから立て直してきた馬が何頭もいる。
クロワデュノールが“府中無敗”という好相性は、2001年のジャングルポケット以来となる日本ダービーとジャパンカップの同一年制覇に向けて、追い風となるはずだ。
推奨馬: 2番・クロワデュノール、14番・ダノンデサイル、8番・カランダガン、15番・マスカレードボール
スティーヴン・ホー記者
視点: 実力
ジャパンカップに世界最高レーティング馬が出走するのは、まさに異例と言える。
近年、このレースに出走してくる外国馬は、総じてレーティングが控えめなケースが多かった。しかし今年は、カランダガンが130という高いレートを誇り、日本勢にとって大きな脅威となっている。
このメンバーで2番目に高いレーティングを持つのは、125のダノンデサイルだ。カランダガンがイギリスで見せたパフォーマンスを再現できれば、日本馬がそれに太刀打ちするのは難しいと見ている。マスカレードボールも121のレーティングを得ているが、まだ3歳であり、ここからさらに伸びる余地を残している。
推奨馬: 8番・カランダガン、2番・クロワデュノール、14番・ダノンデサイル、5番・サンライズアース
ジェイソン・クォック記者
視点: ドバイ実績
ジャパンカップは「強い馬が勝つ」のレースであり、今年は中距離路線のトップホースがほぼ総出で顔を揃えた。
近年、ドバイシーマクラシックはイクイノックス、スワーヴリチャード、ジェンティルドンナなど多くのジャパンカップ優勝馬を送り出しており、アーモンドアイもドバイターフを制している。こうした背景から、私はドバイでの実績を持つ馬を優先したい。
ダノンデサイルがドバイでカランダガンを下した事実は、その格を示すものであり、12ハロン無敗を継続できると見ている。
カランダガンも実力は証明済みだが、唯一の海外勢としての参戦は、やはり厳しい戦いになるだろう。
注目したいのがクロワデュノールだ。内枠の利を得られる可能性があり、ダービーではマスカレードボールに完勝している。問題は、凱旋門賞からどこまで立ち直っているかという点だ。
推奨馬: 14番・ダノンデサイル、2番・クロワデュノール、15番・マスカレードボール、17番・ドゥレッツァ

