オーストラリア出身、マーク・ニューナム調教師は、残りのキャリアを香港で過ごすつもりだという。しかし、ニューサウスウェールズ州(シドニー)の競馬界とは今でも深い関わりを持っており、故郷の動向には引き続き目を向けている。
ランドウィックは、ニューナムにとって初めて競馬界に足を踏み入れた地だ。調教師として独立した後はこの地に厩舎を構え、最終的に香港競馬に移籍する運びになった。
「15歳の頃からランドウィックで働き始め、長い間厩舎で過ごしてきた自分にとって、ランドウィックの厩舎の老朽化は残念です」と、Idol Horseのポッドキャスト内でマイケル・コックスに語った。
「ここ数年、ランドウィック競馬場には新しいスタンドが2つ建てられましたが、厩舎地区は50年間も手つかずのままでボロボロです」
「初めてランドウィックに馬を預ける馬主を厩舎に案内したときは、恥ずかしい思いで一杯でした。新しいスタンドやジ・エベレストなど華やかな話題の一方で、自分の馬は荒れ果てた厩舎に預けられている。今の時代にふさわしくないと思います」
ニューナムは、新しい厩舎の建設には多額の予算が必要になると認めながらも、それは競馬界にとっての長期的な戦略であり、ランドウィックの地位を高めるためにも役立つと考えている。
「レースには馬が必要で、馬には厩舎が必要です。ランドウィックには厩舎が必要です。ランドウィックはオーストラリア最高の競馬場として扱われるべきですし、これまでもそうでした」
「ATC(オーストラリアターフクラブ)は明らかに予算不足に陥っています。その資金はどこから調達するのかと言うと、レーシングニューサウスウェールズです。彼らがランドウィックの厩舎に投資してくれれば、競馬の将来を支えることに繋がります」
「調教施設を充実させてもクラブの利益には繋がりませんが、それは競馬業界には必要不可欠な部分であり、きちんと扱われるべきです」