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イウ調教師は、厩舎のエースであるヴォイッジバブルの次走について、4月のG1・チャンピオンズマイルに向かう可能性が高いことを明かし、香港三冠制覇の挑戦には慎重な姿勢を示した。

ヴォイッジバブルは2月のG1・香港ゴールドカップ(芝2000m)で3馬身3/4差の圧勝を飾ったものの、イウ調教師は4月27日に行われるG1・クイーンエリザベスII世カップ(QE II・芝2000m)への出走を回避する方針を示し、マイル戦に戻す意向を示している。

「状態は良好で、おそらく次走はマイル戦になるでしょう」と、イウ調教師は3月15日土曜日のシャティン競馬場で、管理するサンライトパワーがメインレースを制した後、Idol Horseに語った。「QE IIはかなりの強豪が集まりそうですし、彼は非常に優れたマイラーであることは分かっています」

昨年9月に偉大なゴールデンシックスティが引退した後、ヴォイッジバブルは香港の新たな最強マイラーとして頭角を現し、12月のG1・香港マイルで圧巻の勝利を収めた。

ディープフィールド産駒の6歳馬は、2024年のG1・スチュワーズカップ(芝1600m)をゴールデンシックスティ不在の中で勝利し、G1初制覇を達成。今年のスチュワーズCでもその強さを証明し、ジェームズ・マクドナルド騎乗で2馬身差の完勝を果たした。

また、2024年の香港ゴールドカップではロマンチックウォリアーの後塵を拝したが、今年は直線入口で後方に追いやられたもののそこから巻き返し、見事に雪辱を果たした。

スチュワーズC、ゴールドCと香港三冠の最初の2戦を制したことで、イウ調教師が最終戦であるG1・チャンピオンズ&チャターカップ(芝2400m)に初めて挑むのではないかとの憶測が飛び交った。

しかしイウ調教師は、ヴォイッジバブルが未踏の領域に挑み、G1・チャンピオンズ&チャターCで設定されている1,000万香港ドルのボーナス獲得を狙うかどうかについては、チャンピオンズデー後に判断するとしている。

仮に2400mのG1戦に出走することになれば、ヴォイッジバブルは1994年に香港の伝説的名馬リヴァーヴァードンが達成して以来、史上2頭目となる香港三冠完全制覇に挑むこととなる。

「4月のレースが終わってから、チャンピオンズ&チャターCに向かうかどうかを決めます」と、イウ調教師は語った。「三冠達成にはボーナスがありますが、2400mは厳しい挑戦になりますし、慎重に考えなければなりません」

今年のQE IIにはロマンチックウォリアーが不在となる可能性があるものの、昨年のG1・キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスを制したゴリアットや、12月のG1・香港カップで2着だったリバティアイランドなど、世界の強豪馬が集結することが予想されており、ヴォイッジバブルはこのレースを回避する見込みだ。

日本勢は、過去2年のQE IIでロマンチックウォリアーの2着に敗れ、3月16日日曜日のG2・金鯱賞(芝2000m)では6着に終わったプログノーシスや、昨年の香港カップでリバティアイランドから1馬身1/4遅れの3着だったタスティエーラなどが参戦する可能性もある。

チャンピオンズマイルでは、ヴォイッジバブルは複数のG1制覇を誇るミスターブライトサイドや、ウィリアム・ハガス厩舎のゴールデンイーグル勝ち馬レイクフォレストらと対戦する可能性がある。

ジャック・ダウリング、Idol Horseのレーシングジャーナリスト。2012年、グッドウッド競馬場で行われたサセックスステークスでフランケルが圧勝する姿を見て以来、競馬に情熱を注いできた。イギリス、アメリカ、フランスの競馬を取材した後、2023年に香港へ移る。サウス・チャイナ・モーニング・ポスト、レーシング・ポスト、PA Mediaなどでの執筆経験がある

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