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ゴージャス
1着(11頭立て) 2歳 新馬戦
1600m (芝), 中京競馬場
月曜日 9月16日
まさに『生まれながらのアイドル』だった馬は、競馬場でもアイドルの座を譲らなかった。
生後1ヶ月で著名な競馬雑誌・週刊Gallopの表紙を飾ったゴージャスが、9月16日に中京競馬場で行われた1600mの新馬戦でデビュー勝ちを決めた。毛色の珍しさからデビュー前の時点で話題を呼んでいたが、その素質も注目度に相応しいものを秘めていた。
父に芦毛のゴールドシップを持つ牝馬で、毛色は白毛。日本競馬で走る白毛馬だと、ソダシやアマンテビアンコが代表的な存在だが、彼らとの血縁関係は無い。シラユキヒメをルーツに持つ白毛とは違い、また別の一族から生まれた。
母のサトノジャスミンはアメリカ生まれの白毛馬。1963年に白毛馬として生まれた6代母のホワイトビューティーを祖先に持つ、アメリカの白毛一族出身だ。母は2戦0勝だったが、伯父で白毛馬のホワイトドラゴンが日本で1勝を挙げている。
レースはやや出遅れ気味のスタートとなり、中団よりは後方での追走。しかし、徐々に位置取りを押し上げ、直線に入る段階ではすでに先頭。1番人気のアイサイトの追撃を振り切り、3/4馬身差でデビュー勝ちを決めた。
— Team Iwata (@JayRAye02) September 16, 2024
ゴールドシップ産駒は長い距離が得意、そして3歳以降に本格化という傾向で知られているため、マイルの2歳新馬戦でデビュー勝ちという結果は少し衝撃を持って受け止められた。これまで6世代がデビューしているが、この条件で勝った産駒は史上初だ。
レース後にはX(Twitter)で『ゴージャスちゃん』というワードがトレンド入りし、競馬ファンの間ではその可愛らしさが大きな話題となった。生まれた当初から話題を呼んでいた牝馬だが、この勝利によってさらにファンが増えたことは間違いない。
浜中俊騎手は「先頭に立つのは早かったが、最後まで集中して走ってくれた」と語り、「一生懸命走るのが彼女の良いところです」とゴージャスの性格を褒めた。
次走はまだ明らかにされていないが、マイルで通用するスピードを見せたとなると、将来の目標は必然的にG1・桜花賞となってくる。ゴールドシップ産駒の牝馬は2021年にユーバーレーベンがG1・オークスを勝っており、2頭目のクラシックホース誕生への期待も高まっている。
レースの翌週に発売された週刊Gallopは、2年ぶりにゴージャスが表紙を飾った。再び表紙を飾る日が来るのは、そう遠くない未来かもしれない。
将来の展望: 重賞レベルに育つ可能性がある有望株